風録blog

風のごとく過ぎ去る日々を録したい

貞観政要(じょうかんせいよう)

2008-08-15 15:52:20 | Weblog
友人に借りて、以下の本を読んだ。

書名:「貞観政要」に学ぶ上に立つ者の心得
渡部昇一 谷沢永一 著 
至知出版

唐の時代の太宗という皇帝が、諫議大夫と呼ばれた参謀たちと
会話した内容が「貞観政要」であり、日本では原田種成という方が
それを復元し、それを読み込んだ、著者お二人の対談の本である。
・太宗は24年間も皇帝の座におり、その秘訣がわかるのが「貞観政要」
・諫議大夫(かんぎたいふ)という皇帝への直言メンバーシステムを
有しており痛いことを言われても、その直言を聞き、皇帝は実行した。
ー>この態度はすばらしい。
・皇帝はずけずけ言われても、言われたことに感心し、皇帝も反省した。
・「君主は舟、民は水」・・・水は舟を浮かべることも転覆させることも
できる
ー>これはその時代の皇帝としてはすごい発言だと思う。
言い換えれば「経営は舟、社員は水」ということだろう。
・直接、民を治める地方官は重要な職責である。だから、地方官には
最大限気を遣う。->現場に気を遣い良く教われ、ということ
・草創(創業)と守文(守成)はどちらが難しいか、守文(守成)のほうが
心が緩むから難しい。
ー>起業時と経営オペレーションは両方とも難しいが、オペレーションの
気の緩みが最悪ということ、然り。
・罰せれれる者が少ない世の中を作らねば成らない。むやみに罰しては
ならない。
・人材不足を嘆くのは、「人探しの能力がない」と言うに等しい。
ー>むーーん、参ったねえ。もっと探さないと。
・登用した人を試すような行為は恥ずべき。
・部下を詰問すれば決して正直な言葉を聞き出すことはできない
・「忠義な部下」より嫌なことも言う「良い部下」を
・すぐれたリーダーは必ず専門家の声に耳を傾ける
・悪を悪と知るのはやさしいが、それを改めるのは難しい
ー>その通り。間違ったと思ったら、すぐに改めないとね。
・人材登用の物差しはその人間が本当に役立つかである
・うまく行っているときこそ、直言に耳を貸すべし

千数百年経っても新鮮な響きを持っているのは、人間が成長して
いないということか、あるいは組織運営というのはとても難しい
ということなのか。
コメント
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