数日前から最寄りの駅前公園でタイサンボクの花が咲いています。最初見に行った時は傷んだ花しかありませんでした。
今日又見に行ったら、何とか綺麗な花を見つけて撮れました。
タイサンボク (モクレン科 モクレン属) 北米南部原産の常緑高木
「花期は5~7月頃。葉の表面には光沢があり、裏面は毛が密生しており錆色に見える。日本では公園樹としてよく植栽される。
春から咲くモクレン科の花の最後に、白くて香りのよい直径20㎝ほどの、日本の樹木の中で最大の花を咲かせる。」
高い所に上向きに咲くので写真が撮り難いうえに、傷みの無い花を探すのが難しいです。
色んな状態の花を撮りました。左側に見えているのが蕾です。
蕊が沢山あるので、受粉の仕組みを調べてみました。
「花被片は9枚(花弁が6枚、萼片が3枚)で、長さ6~10cm、幅5~7cmの倒卵形です。
花冠の中央に、長さ2cmほどの多数の雄しべが多数の雌しべを取り巻いて円錐状についています。
開花初日に、紡錘形の蕾は壺状に開き、開花した時点で雌しべは受粉の準備が出来ていますが、雄しべは互いに密着し、葯は内側を向き、まだ花粉を放出しません。夕方には、花はすぼまりますが、完全には閉じず先端は開いています。
この時、1枚もしくは2枚の花弁は内側に湾曲し、しべを保護するかのように覆い被さっています。
2日目には、花は皿状にまで開きますが、内側の1枚は開ききらずしべを保護するかのように立ち上がります。
しかし、この時、柱頭は既に受粉能力を失い褐色に変化します。
一方、雄しべは花粉を露出し脱落します。
2日目に全開となった花は、再び閉じることはなく、3日目には花は褐色に変化し始めます。
雄しべは下部より脱落していき、八方に開いた大きなスプーンのような花被片に散らばります。
飛来した昆虫はこれを助長し、全身に花粉をまとい、別の開花初日の花へと移動し受粉を行います。
自家受粉を避け、遺伝子の多様性を維持するための自然の巧みなメカニズムです。」
これを読んで、開いた花の花弁が1枚、内側を向いていることに初めて気付きました。
雄蕊が脱落している様子。
「材は良質で、柔らかいが狂いが少ないので、建具や漆器の木地,製図版,箱,ピアノの鍵盤,下駄等に使用されます。また、昔から刀の鞘の材として有名です。」
去年も実になった姿を見逃しました。実の画像をネットからお借りしました。
今年は見てみたいです。(と去年も書いたような気がします。)
今回はタイサンボクのみの投稿と致します。私にはそれだけ特別な花なのです。
近くで見られるのは本当に嬉しいことです。