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【杉 溝腐れ病について:森林行政の怠慢が遠因の災害】

2019年09月13日 | 日記
豊増洋右さんのFB投稿より

【杉 溝腐れ病について:森林行政の怠慢が遠因の災害】
停電復旧が長期化しているのは、電力会社の責任というよりも、やはり行政の責任が大きいと感じる。

今回、おびただしい数の倒木を処理していて、はっきりわかってきたのは、千葉県の森林における「溝腐れ病」が、災害をここまで深刻にしているということ。そして、この問題を認識しておきながら、長年放置してきた森林行政、環境行政の怠慢が、電源復旧をここまで難しくしているということの責任をまだ当事者たちがまったく認識していないこと。

1枚目の写真。詳しい方はピンとくるかと思いますが、今回の倒木に多い、溝腐れ病にかかった杉の木。そして2枚目以降、森林の中腹で途中から折れている杉林。強風によって倒木がおきるなら、ふつうは風当たりの強い道路沿いとか周辺部が、根こそぎ倒れるはずなのに、森林の中央部が、それも木の途中でポキっと折れる形でなぎ倒されています。これは、間伐をしていない放棄森林で日の当たらない内側ほど木が軟弱で、風通しが悪いために溝腐れ病が蔓延してしまい木がもろくなっているということ。

これが何故行政の責任なのか?

もともと千葉県の杉林は「山武杉」という銘木でしたが、これらを大量植林するときに「挿し木苗」で造林していきました。ところが、この山武杉は溝腐れ病に非常に弱いことが後からわかり、実生(みしょう)ではなく、クローンである挿し木で増やしていったために、千葉県中の森林がことごとく溝腐れ病にかかり、芯が真っ黒で、樹齢が伸びるにしたがって断面が円形からハート形に食い込んでいく、「材としてまったく価値のない」森林になっていってしまいました。

材として価値がないために、間伐、伐採が数十年間行われず、林業も崩壊し、溝腐れ病にかかった大量の放棄山林が生じてしまったのが千葉県の山林の現状。

しかしながら都心に近いために投機目的で、あるいは相続登記の際に地元以外の所有者にこまかく所有が別れてしまい、道路沿いや架線沿いであっても持ち主がはっきりわからない森だらけになり、管理しようにも管理のしようがない。もちろん、持ち主、山主は手入れをしないから、けっきょく沿線を管理する市町村や、町会などが、通行に影響が出る部分だけをかろうじて管理する、という形で、長年維持されてきた。

今回の台風15号は、そうした非常に脆い森林を襲い、各地でおびただしい数の倒木を生じ、架線修復を長引かせ、停電を長期化させています。これは、電力会社の幹部を呼びつけて復旧を急がせるだけでは済まないのです。このような危険な森林を放置してきた、行政の責任。

をまだどの専門家の方も指摘されていないようなので、指摘しておきます。今回の停電、状況を深刻にしているのは倒木による架線損壊だということがようやく報道されるようになってきましたが、その根本原因が行政にあることにはまだ気づいておられないようです。今回、倒伏はしなかったけれど、今後、ちょっとした風で倒れそうな危険な木もたくさんあります。それらもいま処理しておかないと、毎回このような大規模停電を起こすことになりかねません。

僕らは明日も、チェーンソーを持って、とにかく倒木処理にあけくれます。本来は山主であったり、町会であったりがすべき箇所もたくさんありますが、高齢化の進んだ中山間地域ではそれは望めません。動ける人間が動くしかないんです。そもそも高齢の山主さんたちは、この停電を生き抜くだけでせいいっぱい。やれる人間がやるしかないんです。

ただ、上記の問題提起と、根本原因の解決は、僕らにはできません。そのために政府と政治があるんじゃないですか。







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