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洋上風力発電と漁業 海外と日本の経験

Offshore wind farms and fisheries
”洋上風力発電と民主主義”

洋上風力発電と漁業 海外の経験#112 独 洋上風力 補助金切れ目処にわずか15年で廃止の可能性“洋上風力発電の経済的課題が浮き彫りに” “再生可能エネルギーの持続可能性という主張と矛盾”

2025-03-23 20:16:13 | 日記

 

2025年03月23日

北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二

[洋上風力発電と漁業 海外の経験#112 独 洋上風力 補助金切れ目処にわずか15年で廃止の可能性]

“洋上風力発電の経済的課題が浮き彫りに” “再生可能エネルギーの持続可能性という主張と矛盾”

①洋上風力発電が本当にCO2削減に貢献するのか、②洋上風力発電事業自体が再エネ賦課金だのみの不採算事業であり漁業分野を含め満足な補償等に対応がなされるのか、③政府が責任をもったMSP(海洋空間計画)を設定すべきではないのか、④政府がベースラインをしっかり作るような漁業影響調査を指導すべきではないのか。

ドイツ初の洋上風力発電所Alpha Ventus(アルファ・ヴェントゥス)は、政府からの補助金切れを目処に、稼働からわずか15年で廃止される可能性がある。

欧州の複数のミディアが伝えている。

この風力発電所は、EWE47.5%、 E.ON26.25%、Vattenfall26.25%の合弁会社である“Deutsche Offshore-Testfeld und Infrastruktur-GmbH & Co. KG”が所有している。

発電所は5MWx12タービンで構成されており60MWの容量となっている。

ボルクム沖に位置するドイツ初の洋上風力発電所は、選択肢を検討しており、今年2025年に決定を下す予定で、北海で最初に廃止される洋上風力発電所となる可能性がある。

2010年に稼働を開始した先駆的なプロジェクトは、政府補助金の期限切れにより、わずか15年で廃止される可能性があり、洋上風力発電の経済的課題を浮き彫りにしている。

この風力発電所は、国の再生可能エネルギー法に基づく補助金に依存していた。

補助金がなければこの施設は採算が取れず、政府の支援なしでは洋上風力発電が経済的に持続不可能なことが露呈した。

洋上風力発電所は、海水による腐食、強力な波、異常気象などの厳しい海洋条件ばかりでなく、頻繁な故障、高額な修理費用、保守問題等、重大な困難に直面している。

アルファ・ヴェントゥスを最新のタービンでアップ・グレードすることは、既存のインフラの再利用が限られているため難しく、老朽化した風力発電所を解体して交換するというサイクルは、環境と財政上の懸念を引き起こし、再生可能エネルギーの持続可能性という主張と矛盾している。

また、高額な保守費用、物流の非効率性、環境の脆弱性といったより広範な問題を浮き彫りにし、持続可能なエネルギー・ソリューションとしての洋上風力発電の実現可能性に疑問を投げかけている。

これは再生可能エネルギーの持続不可能な現実を明示している。

ドイツが初の洋上風力発電所の解体を準備しており、いわゆるグリーンエネルギー革命は、納税者の​​お金と偽りの約束で支えられた、高くつく幻想といえる。

 


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