2024年11月27日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[洋上風力発電と漁業 海外の経験#106 諾 エクイノール 再エネ部門約250人削減]
①洋上風力発電が本当にCO2削減に貢献するのか、②洋上風力発電事業自体が再エネ賦課金だのみの不採算事業であり漁業分野を含め満足な補償等に対応がなされるのか、③政府が責任をもったMSP(海洋空間計画)を設定すべきではないのか、④政府がベースラインをしっかり作るような漁業影響調査を指導すべきではないのか。
日本での先行する欧米の洋上風力発電の漁業分野との共栄、相乗効果等の成功体験は、ほとんどが開発事業者による切り抜き発信で、実際に漁業分野の情報にアクセスしていくと様々な問題が報告されている。
世界中の漁業者は共通に、洋上風力発電プロジェクトについて、自らが知らない間に選定地が決まって唐突に説明会が始まり、漁業当局に十分なヒアリングを行うことなく、他の部局が主導する地方自治体の前傾姿勢による拙速な取り組みが行われ、事業開発者から漁業分野の科学的知見を理解しようとしない姿勢を感じていると指摘している。
一方、新型コロナウイルスのパンデミックを発端とするサプライチェーンの混乱は、ウクライナ紛争で一段と深刻化しており、輸送コストや原材料費の高騰、金利の上昇、そして、インフレにより、風力発電事業者の利益が圧迫され、内容が悪化しており、このような環境で、漁業分野を含め満足な補償等に対応がなされるのか、はなはだ疑問な状況が伝えられている。
2024年11月21日、ノルウエー石油大手エクイノールが、洋上風力発電等、再生可能エネルギー部門の人員を20%削減することを明らかにしたと報じた。
同部門を簡素化し、少数の新規プロジェクトを進めていくとしている。
関係者によると、エクイノールは世界の洋上風力発電事業で重要な役割を担っているが、コストの高騰や金利上昇、供給上の問題のため、高い目標の達成に向けた取り組みが阻まれている。
欧州の競合他社では、英国シェルやBPもここ数カ月で再エネと低炭素事業を縮小させ、より利益の見込める事業に焦点を移している。
エクイノールの広報担当者は「社内の再エネ部門の従業員数を削減することを決めた」と述べ、対象は約250人に相当すると説明した。
エクイノールは今年、ベトナムとスペイン、ポルトガル、フランスでの洋上風力発電事業から撤退。オーストラリアでの洋上風力事業計画も縮小した。
別表は、2023年6月以降の欧米の主な洋上風力発電プロジェクトの撤退・評価損計上等になっている。






