
2025年03月29日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[洋上風力発電と漁業 日本の経験#103 銚子沖協議会 三菱商事巨額損失 計画見直再評価の公表なし]
日本でも地球温暖化対策として洋上風力発電事業が推進される中、欧米で開発コスト上昇に伴う採算悪化の問題が顕在化していること、施設建設に伴い漁業資源に悪影響が及ぶ可能性が改めて指摘され、これらに見合う導入意義があるのか冷静に見極める必要がある。
日本経済新聞様は、昨日2025年3月28日開催された千葉県銚子沖洋上風力発電にかかる法定協議会の概要を伝えている。
事業体の中核を成す三菱商事は、先月2025年2月、資材価格の高騰などからコストが大幅に増加しているとして、計画をゼロから見直す方針を示した。
一方、銚子市では洋上風力発電の建設を見越して、主要産業の漁業に続く新たな産業を育てようと、4年前、市と地元の漁協、商工会議所が共同出資して新たな会社を設立している。
日本経済新聞様によると、洋上風力発電事業をめぐり、同市や漁業団体などは、当日の協議会で、三菱商事などが出資する事業者、千葉銚子オフショアウィンド合同会社に対して計画の実現や丁寧な説明を相次いで求めた。
事業者は2025年2月、コスト高騰などにより事業性を再評価することを発表していた。
事業者は千葉市内で開いた会議の冒頭、直近3年間の資材価格などの高騰や円安の進行などを理由として事業性再評価の必要性を説明。「コストやスケジュールなどを含む事業の根幹となるあらゆる要素を見直す」とした。再評価の詳細は公表できないとしたほか、完了時期も未定だという。
説明を受け、銚子市の越川信一市長は「企業努力により事業性をしっかり確立し、なんとしても実現していただきたい」と発言した。県漁業協同組合連合会の坂本雅信代表理事会長は「協議会の中で再評価(の詳細)について話がないことは我々の不安を募らせる」と指摘。「速やかに結果を出し、丁寧に説明してもらいたい」と求めた。
三菱商事は2024年4-12月期決算に銚子を含む国内3海域の洋上風力発電所事業で522億円の損失を計上。同社は今後の方針をゼロベースで検討すると発表している。









