2025年04月13日
北海道機船漁業協同組合連合会内 一般社団法人北洋開発協会 原口聖二
[洋上風力発電と漁業 海外の経験#114 濠 6社が撤退 もう同国西部では洋上風力は推進されない]
①洋上風力発電が本当にCO2削減に貢献するのか、②洋上風力発電事業自体が再エネ賦課金だのみの不採算事業であり漁業分野を含め満足な補償等に対応がなされるのか、③政府が責任をもったMSP(海洋空間計画)を設定すべきではないのか、④政府がベースラインをしっかり作るような漁業影響調査を指導すべきではないのか。
数百万ドルを費やしたにもかかわらず、2025年3月下旬までに、西オーストラリアでの洋上風力発電開発から6社が撤退したことが確認された。
これらは、東京電力が出資するフローティング・エナジー(Flotation Energy)、JERAが株主となっているパークウインド(Parkwind)、コペンハーゲン・エナジー(Copenhagen Energy)、オーシャンネクス(Oceanex)、スカイボーン・リニューアブルス(Skyborn Renewables)、そしてアリンタ・エナジー(Alinta Energy)とされている。
フローテーション・エナジーとコペンハーゲン・エナジーは、近い将来、西オーストラリアのいかなる場所でも洋上風力発電プロジェクトを推進する可能性は低いと述べている。
コペンハーゲン・エナジーは、実現可能性のライセンス獲得に向けた準備に約4年を費やした。
関係者はもっと早くに中止すべきだったかもしれないと語り、撤退の決定は、プロジェクトを実現可能にするために必要な送電網接続、オフテイク需要を西オーストラリアが確保できるという証拠の双方が不足していることに起因していると説明した。
コペンハーゲン・エナジーはバンバリー事務所を閉鎖し、フローテーション・エナジーはまもなくパース事務所を閉鎖する予定となっている。
フローテーション・エナジーは、プロジェクトが中止された時点で1,500万ドル相当の作業を完了していた。
別の関係者は、西オーストラリア州の洋上風力発電部門を立ち上げようと何年も努力してきたが、この分野から一旦離れ、他の再生可能エネルギープロジェクトに注力するつもりだと語った。
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