斬剣次郎の鉄道・バス斬り

 拙者、斬剣次郎である。たった今から、鉄道・バスを斬る

大津営業所 9月ダイヤ改正

2012年09月09日 11時23分36秒 | 京阪バス情報
 大津営業所では9月1日に
 ダイヤ改正
 が行われました。2008年11月の大石地区の運行見直しを軸としたダイヤ改正以来の比較的規模の大きな改正となりました。今回のダイヤ改正は山科が運行していた大津比叡平線の大津移管と朝ラッシュ及び夕方~深夜の運行見直しが軸となります。
 改正から少々日が経っていますが、改正で変わった点についてレポートします。



 山科が担当してきた
 大津比叡平線
 の大半の便が大津に移管されました。これにより、大津は約20年ぶり大津比叡平線を担当するようになりました。とはいえ、今回の移管は尊延寺線や樟葉長尾線などの枚方→京田辺移管と同じような経緯だと思われます。
 大津移管により、66号経路の幕が新たに用意されましたが、山科とは異なり系統番号が左側かつ丸ゴシックの大津仕様となっています。



 大津比叡平線の大津への移管と同時に
 66A号経路
 が新設されました。66A号経路は66号経路に対して比叡平口経由としたもので、比叡平口~比叡平間は56・56A号経路と同じルートを通ります。66A号経路は昼間を中心に設定されており、全便大津が担当しています。





 66A号経路の幕表示です。実を言うと、66A号経路の比叡平行きの表示が幕とLEDで異なっています。その点は経由地となる比叡平口の表示が幕は横書きに対して、LEDは縦書きになっているのがポイントです。京阪バスで経由地表示が縦書きになるのは香里団地の2・3・4号経路など少数であり、珍しい形態とも言えましょう。スペースとしては横書きでも不可能でないと思うんですが・・・(31号経路などの例もあるし)。
 尚、大津京駅行きについて、幕とLEDと共に英語表示が付いています。大津では大津駅~大津プリンスホテルの大津駅行き表示で付いていますが、系統番号が付いた路線は今回が初めてになるでしょう。写真は66A号経路の場合ですが、66号経路も同様です。とはいえ、山科のLED表示では英語表示が無いんですがね・・・。
 ※66A号経路の幕表示は運転手の好意により表示頂いております。この場をもってお礼申し上げます。


 66号経路の山科担当ですが、朝に数便が残っています。特に比叡平行きは平日と土曜日の大津京駅発7時20分の1本のみです。大津京駅発7時45分以降が大津担当となります。




 比叡平バス停付近で見かけた貼り紙です。大津比叡平線のダイヤ改正の告知がなされており、66A号経路新設についても記載されています(紙には新設ではなく運行経路の変更となっています)。そして、66A号経路の新設について、比叡平地区の自治会などが行っている運行維持のための取り組みの一環である事が伺えます。更に比叡平地区内のダイヤも書かれていました。
 つまり、大津比叡平線は厳しい状況である事が伺えます。




 もう一つの朝ラッシュ・夕方~深夜の運行見直しですが、最大のポイントは
 深夜バス
 の運行開始でしょう。これまで石山駅発23時18分だった4号経路の最終バスを大幅に繰り下げ、24時09分発となり、深夜バスとして運行されるようになりました。深夜バスは京阪バスでは香里団地の3号経路と枚方の19号経路に次いで3本目となります。そして、滋賀県内では近江バスや帝産バスなど含めても初めての事例となります(江若バスは深夜急行バス)。深夜バスに充当される車両は23字18分の大石行きで大石まで行き、大石から回送で石山駅に戻っった後に深夜バスに入ります。
 深夜バスの運行にあたって黄地に黒字の幕が用意されました。ただ、側面行先表示については香里団地のものとは異なり、経由地表示を縦書きに並べたスタイルになっています(枚方の方は見てないので何とも・・・)。更にマークのサイズも小さくなってます・・・。参考に下に香里団地の深夜バスの側面表示をUPします。
 4号経路について大石小学校発5時39分の早朝便が新設された事もポイントですが、23時15分発も新設されており、初めて23時台に石山駅行きが設定された事になります。23時15分発の4号経路石山駅行きは石山駅到着後に23時48分発2号経路新浜行きとして折り返します。
 深夜バスには立ち客こそいないものの、座席の半分以上が埋まっており、大津でもそこそこの需要がある事が伺えます。金曜日となると2・4号経路の最終バスなんか混みますからね・・・。



 次にダイヤ改正で大きな動きのあった系統について取り上げてみます。
 まず、今回のダイヤ改正で朝夕ラッシュの運行見直しが行われましたが、ダイヤがバラバラだった夕方ラッシュ時間帯のダイヤがが整理された事がポイントです。大石方面が10分ヘッド、石山団地方面は1号経路が15分ヘッド+31号経路1~2本という形になりました。しかし、ダイヤがスッキリとした割に全体的に減便されています。
 その中で減便幅が大きかったのが
 2号経路
 です。朝ラッシュの石山駅行きは一部が4号経路に変更された関係で改正前の15本から10本に減った他、土休日の朝ラッシュの設定が無くなりました(土休曜日は4号経路へ変更せず純粋に減便)。そして、新浜行きについて、平日は夜間のみの運行になり、皮肉な事にいちばん本数が多いのが変化なしだった日曜日になりました。因みに土曜日の石山駅行きは新浜発17時56分発の1本のみです(改正前から設定されていた)。1往復ある京阪石山寺~新浜間の便は引き続き設定されています。
 1号経路も朝ラッシュを中心に数本が減便されていますが、学休日運休の1本が通年運行に変更され、代わって31A号経路の1本が学休日運休に変更されました。52・53・54号経路については石山駅発の最終バスが22時58分に繰り下げた以外は変化なしです(実際は1号経路を52号経路に変更しただけです)。




 16号経路
 が減便されました。これまでは2時間ヘッドで運行されていたものが平日5往復、土休日が3.5往復まで減らされました。しかし、大津比叡平線の出入庫的な役割を担うようになったため、大部分の便がBタイプが充当されています。特に土休日は全便がBタイプとなり、中小型車は平日の朝の石山駅行きと夕方の1往復のみとなりました。
 25号経路はダイヤ上変更なしですが、運用が変わったようです。これまでは16号経路とセットで中小型車を中心に充当されていましたが、改正後は大石・石山団地方面とセットで大型車が充当されるケースが増えているようです。土曜日の夜間に設定されている25号経路→52号経路は改正後も引き続き設定されていますが、中小型車から大型車に変わったようです。
 因みに平日に見られた16号経路1往復→1号経路→入庫(大型車による運用)の流れは無くなったようです。





 ダイヤ改正告知にはありませんでしたが、
 30・30A号経路
 にメスが入りました。大津車庫行きが30・30A号経路と共に平日のみの運行となりました。石山駅行きについて、30A号経路は変化なしであるものの、30号経路は平日の設定が無くなり、土休日の1本のみとなりました(土曜日は2本から1本へ減便)。ダイヤは土曜日は18時台、休日は9時台となっています。
 30A号経路について、6時台の1本がBタイプの運用となり、石山駅到着後に16号経路として折り返しし、66号経路に流れています(30A→16は改正前も存在しており、車両だけ変わったような感じです)。





 ダイヤ改正で運用が大幅に増えたのが
 Bタイプ
 です。大津比叡平線と16号経路も関連しますが、朝ラッシュのアルバイト的な運用が拡大されたのもポイントです。平日については1号経路1本と石山団地→南郷中学校のみでしたが、改正後は6時台から1号経路を中心に運用に就いているようです(詳しい確認はしてないけど・・・)。そして、土曜日の朝ラッシュにも設定されるようになりました。土休日について4号経路石山駅行き2本→1号経路1往復→52号経路→?→入庫という流れをこなし、再出庫して16号経路→66A号経路に入る運用になっているようです。休日については未確認です。
 また、改正後ですが、B-1230が53号経路などに入っているのを確認したのですが、たまたま入っただけでBタイプの運用ではないようです(自信ないけど・・・)。




 中型車
 の運用も変わっています。国分団地方面と浜大津方面は当然変わりなしですが、それ以外について大きく変わったようです。平日と土曜日の夜間の大石&石山団地方面の運用が無くなっています。そして、土曜日の朝の運用について50号経路→2号経路→31A号経路→53号経路1往復の運用が無くなり、代わって3A号経路や25号経路につながる運用が3つ出来ています。
 ①4号経路(大石小学校発6:00)→3A号経路
 ②1号経路1往復→31A号経路→25号経路(写真のW-3018)
 ③31A号経路1往復半→3A号経路(写真のW-3016)
 特に土曜日の31A号経路の半分が中型車による運用になっています。③について石山駅で31A号経路から3A号経路に変わっています。
 尚、平日のみの運行となった50号経路は引き続き中型車が充当されています。

 因みに平日の夕ラッシュで4号経路で石山駅に到着した後、回送で入庫するシーンが見られるようになりました。改正前は浜大津方面を除いて見られなかっただけにビックリしました。
 以上です。

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6 コメント

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Unknown (ロハ☆クレ)
2012-09-09 20:54:34
深夜バスの幕初めて見ましたよ!!そうゆうことやったんですね。

しかし、Bタイの活動範囲が増えましたね~前まではなかなか見れんかったですもんね。
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Unknown (斬剣次郎)
2012-09-10 23:39:38
 ロハ☆クレ様
 コメントありがとうございます。

 その通りです。私も驚きました。
 Bタイプは地味な運用ばかりでしたが、改正後は一般運用に盛んに入るようになりました。まっ、競艇とかは従来通りですが・・・。
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お疲れ様です。 (けい)
2012-09-16 01:04:02
素晴らしいレポートですね!
僕自身も京阪バスは地元なので、よく利用しますがあまり大津方面には乗ったことがないですね(>_<)
別件ですが、先日家具町1丁目~高野道間にて寝屋川→男山になったW5003が八寿園福祉バス(京都200か2572)の運用についてるのをみました。
A3086でしたっけ?どこいったんでしょ…
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Unknown (斬剣次郎)
2012-09-17 21:15:36
 けい様
 コメントありがとうございます。

 地元だけに力が入ってしまうものです・・・。
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Unknown (快速205号)
2013-01-05 19:56:43
こんばんわ。
このたび、京阪大津線に乗りに行き、その際に京都市内から京都&大津の比叡平線を乗継ぎ、比叡平経由(雪が積ってて寒かった…)で大津線に向かったのですが、京都比叡平線は三条からの始発だったのもあり、乗客が非常に少なく、別当町から乗客が乗ってきた以外、全て京都市内で降りられるような状況でしたが、乗り換えた大津比叡平線は比叡平地区内のバス停で5~8人ずつぐらい乗客を拾いながら走ったため、満席になるぐらいの乗車率でした。

今まで大津比叡平線には3回ほど乗ったのですが、このうち今回含め2回は満席になるぐらいの乗車率で運行していました。
比叡平地区内の各バス停には1週間1回のバス利用を呼び掛けるのぼりがつけられており、またこの改正で比叡平口経由に変更したのもあり、なおかつ比叡平の人たちが公共交通を残したいという思いからか、結構な乗車率で走っていました。

この改正では大津比叡平線は減便されてしまった一方、バスの時間に合わせて行動すれば全然不便ではないダイヤだと思うので、比叡平地区のバス停全てを経由するようになったというのもあり、結構な効果があったようです。

この路線は比叡山を降りる際のびわこの眺めが素晴らしく、僕の好みの路線でもあるので、今後もぜひこの調子で走り続けてほしいものです。
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Unknown (斬剣次郎)
2013-01-07 00:51:11
 快速205号様
 コメントありがとうございます。

 大津比叡平線乗車レポート拝見させていただきました。
 大津比叡平線がほぼ満席の事ですが、冬となれば自動車の運転が難しくなることからみんなバスに乗ったのですからね・・・(道路は急坂に急カーブの連続ですからね)。ただ、平常時は空いていて厳しい状態みたいですね。
 66A号経路の新設は自治会の要望によるものですから、バスに乗って残そうという取り組みが活発ですね。
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