岳南鉄道の貨物列車

　岳南鉄道では私鉄で珍しくなりつつある
　貨物列車
　を運行しています。運行区間は吉原～比奈間で、比奈駅付近にある製紙工場向けとして運行されており、基本的にワム８００００形が使用されています。
　貨物列車は１日４往復が設定されていますが、４往復とも運行するとは限らず、運行本数も日によって異なるそうです（まず休日は運休ですが・・・）。私は土曜日に撮影に行ったのですが、土曜日は運行されるといっても、単機であったり運行されなかったりする場合があるそうです。私が訪れた時、吉原駅の駅員に運行情報を問い合わせたのですが、当日は７０１列車は運行されるという回答を頂く事が出来ました。
　その上で、ジヤトコ前駅付近の撮影地に移動し、貨物列車を待ち構えたらＥＤ４０２牽引の７０１列車がやって来ました。７０１列車はワム８００００形が１８両つなげているとういう少々長い編成でした。しかし、ローカル私鉄の中で貨物列車がのんびりと走る姿は普段見ているＪＲ線とは異なる雰囲気が感じられました。

　吉原駅の側線に留置されていたワム８００００形です。この貨車はＤＥ１０形の入換により、岳南鉄道線の中に入り、７０１列車として比奈まで向かっていったのです。

　比奈駅の側線に停車していたＥＤ５０１とワム８００００形です。岳南鉄道の貨物列車はワム８００００形がメインなので、駅にはワム８００００形が多く停車しています。

　ＥＤ５０１です。ＥＤ５０１は残り少なくなった
　凸型電気機関車
　です。ＥＤ５０１は１９２８年に製造された戦前形で、上田温泉電軌→名古屋鉄道を経て岳南鉄道にやってきたものです。岳南鉄道では専ら入換で活躍しており、貨物列車を牽引することは無いようです。凸型と言っても出っ張りが小さく、箱型に近い形態になっていますが・・・。

　岳南鉄道の主力である７０００形とＥＤ５０１のコラボです。このような姿が見られるのは貨物営業を行っている私鉄ならですね。

　貨物列車の前にやってきた
　８０００形
　です。岳南鉄道としては唯一となる２両編成です。運用は基本的に朝夕のみで、一日中動かないケースもあるだけにちょっと珍しい存在です。尚、最近になってグリーンの色合いが変わりました。

　ＪＲ貨物では２０１２年３月改正で吉原駅の貨物取り扱いを休止する方針を示しており、それに伴って岳南鉄道の貨物輸送が休止されてしまいます。更に改正でワム８００００形の運用が無くなる予定であることから岳南鉄道線での貨物列車とワム８００００形もあと少しですね。


　P.S.　本日、柘植発京都行き５３８５Ｍに１１７系Ｔ編成が充当されてた。Ｔ編成は定期運用を持たないんやけど、何かあったためが故に代走したんやろうな・・・。