真冬の世界遺産大峰奥駈道を歩きに行った。
厳冬期の奥駈なので、一人でラッセルするのはとてもきつい。
一人ラッセルのきつさは、冬の大山でイヤと言うほど身に染みている。
そこで日曜日を狙って出かけた。日曜日なら登山者も多く何人かで
交代でラッセルできるからだ。
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実際に歩いた記録。
世界遺産大峰奥駈道を歩いたのは浄心門から山上ヶ岳まで。
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母公堂から先は、冬季通行禁止だ。
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しかし母公堂前の駐車場も道路も車でいっぱいだ。
さすが日曜日だけある。
仕方ないので、少し引き返してゴロゴロ水水汲み場近くの
広い道路に停めて歩き出した。
※ゴロゴロ水水汲み場の広い駐車場は一回千円取られる。
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県道大峰山公園線を歩く。8時10分スタートだ。
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左分岐は、五番関登山口広場経由吉野へ行く道路だ。
しかしこの道も冬季通行禁止だ。
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30分ほどで 山上ヶ岳登山口だ。
ここの駐車場もシーズンは千円取られるらしい。
正面に山上ヶ岳西の覗き行場が見えるのだが、
今日は 雪雲で何も見えない。
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清浄大橋。ここが登山口で「女人結界」だ。
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石碑記念碑が林立する中を歩く。
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御丁寧に三箇所目の「女人結界門」だ。
しかも看板まで立ててある。こうまですればもう嫌味でいやらしい。
「世界文化遺産」に登録されているのだから、
未だに「女人禁止」は 世界に対して恥ずかしい。
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1時間ほど歩くと「一本松茶屋」到着。水分補給して再び歩く。
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トレースはあるが、かなり雪を被っている。
今日は私が最初の登山者らしい。
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巨大な氷の垂れた岩屋。中に小さな祠がある。
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「お助け水」ポイント通過。ここが山頂までの半分だと
誰かが看板に落書きしている。
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登山道は次第に雪が深くなり、足跡は不鮮明になる。
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降り続く雪。雪は絶え間なく降り続く。
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雪も深く、歩くスピードも落ちる。
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標高1400mを超えた。手元のGPSでも同じ表示だ。
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雪雲の合間に見える峰が 奥駈の尾根か。
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「2少年遭難の碑」あたりで 足跡が全く消えた。雪が深い。
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道もよく分からないが、なんとか道らしいところを選んで歩く。
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尾根が見えているけど、道が分からない。
記憶を頼りに なんとか強引に進む。
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案の定、道から外れて とんでもないところに出たが
なんとか奥駈道だ。
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浄心門、洞辻茶屋の建物が見えた。
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小屋の中で一休み。一人ラッセルでかなり時間をとられて疲れた。
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歩いてきた奥駈を振り返る。五番関の方は通行止めと書いてある。
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休憩の後再び歩くが雪は深い。
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足をとられてなかなか歩きにくい。
道を外れると、腰の辺りまで雪に埋まる。
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少しずつ、一歩ずつ、歩く。
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奥駈道が分からないが、見当をつけて歩く。
しかし時々道を外れて、腰の辺りまで埋まる。
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苦労して歩き、ようやく陀羅尼輔小屋が見えてきた。
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陀羅尼輔小屋で小休止。シーズンにこの道を歩いたことは無いが
陀羅尼輔薬の出店看板と、「うどん珈琲」の看板もある。
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小屋の向こうは雪の壁だ。しばらく考えたが今までの一人ラッセルで
かなり体力を消耗して、これ以上一人ラッセルは体力的にもう無理だ。
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そして今日はここまでと、引き返す。
洞辻小屋が見えてきた。本日2回目の洞辻小屋だ。
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この洞辻小屋でお昼ご飯を食べようとして中へ入ったら、
なんと青年が二人と おじさんが一人すでに食事中だった。
三人にこの先の状態を説明すると、三人が
「今まであなたの足跡を 歩いて楽に歩いてこれたので
今度は私たちが ラッセルして歩きます」というありがたい言葉を頂いた。
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「私も食事が終わったら、後を追います」と言い食事をした。
やはり日曜日に来てよかった。
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その2へ続く。
http://blog.goo.ne.jp/yochanh1947-okugake2/e/bb7aac397d1d82a0500616b66cfc9646
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