出た――！

熱血高校生・三男も土曜日はいつもより１時間はゆっくりのお出掛けとなります。
しめしめ、ゆっくり寝むれるぞ、と楽しみにしていたのにいつもと同じ時間に目が覚めてしまいました。

ウツラウツラしていると、なにやら気配が。

あー、来ちゃったか、と意識の中ではぼんやり思いつつ体はまだ寝たまんま。
次第に頭がしっかりしてきて、思い切って起き上がりました。トイレにも行きたいし。

懸案の場所に行ってみると、案の定、ズリズリバタバタノシノシ、ハクビシンさんのお出ましですよ！

チ、また来ちゃったかー！
座敷箒を持ってきて、箒の柄で天井を下から突き上げる。ヤツのいそうな場所を狙って、動きに合わせて何度も突き上げる。

すると「ウー」みたいな威嚇するような声が聞こえる。
冗談じゃないよ。
コノヤロコノヤロと何度も突き上げる。

すると「キュー」みたいな子供の声が聞こえる。
もー冗談じゃないよぉ。
エエイエエイあっち行け、とばかりに執拗に突き上げる。

ヤツの進入経路はわかっているから、なるべくそちらに追い込むように。

ふとカーテンを開けて、まだ薄暗い外を眺め、もしかして出てきたりして
なんちゃって
なんて思って眺めていたら

本当に出てきちゃったよ！！！

デカイ！想像以上にデカ獣が縁の下から出てきました！
動物園で見るような獣です。アライグマみたいなレッサーパンダみたいな。
しかも４匹も！
ツガイと子供２匹！
ひょいと振り向いた顔には鼻筋に白い筋がくっきりと見えました。
ハクビシンだよ、確かに。

家の角を曲がって裏の方へ行きましたが追跡はしませんでした。
もう来ないでね。
ここは安住の地ではないからどうぞお引取りあそばせ。

うー朝からショックだぁ。トイレも忘れてた。