お年寄りのお家
養子について考える機会に出会った。養子の事を知り受け入れることができれば、若い人もお年寄りもより幸せになれると思う。
私の子供は結婚して共稼ぎしながら家を建て慎ましやかに暮らしている。保育園に子供を預けて。
一方あるお年寄りのお家は若い内から小さな姪を養子にと親どうしが話合いしていた。が事情で壊れてしまう。その後努力されるも八十歳を過ぎた現在も養子が決まらない。
戦後より日本の相続制度が変わり、子に平等に財産を分配することとなった。戦前は名字(家)を継ぐ者に相続がなされていたと言う。相続者は親の老後を助け、祖先の墓守をする。
まだ戦前の制度の延長に多くの家があるようだが。それは遺言書により「長男に譲る」などとしている結果だろう。
子が無い場合は対応をどうすれば良いか。現相続制度では墓守はいなくなりそうだ。また平等相続であれば養子になる次男もいない。結局家は断絶となる。
養子の制度は大河ドラマ「花燃ゆ」に吉田松陰ほか多くの例が紹介されている。佐藤栄作元首相もそうだと聞く。
さてそのお年寄りは後を継いでくれれば「条件は何も出さない」と。とは言え「できればこの地で」、養親の葬式の世話、墓守などは条件だろう。お年寄りは「会って話をさせて欲しい」と言われる。
ところが子供夫婦は会うことをしなかった。自分たちの自由な生活を離したくないようだ。しかし彼らの子達は遅くまで保育園におり、食費は節約され、病気さえ自由になれない。親が呼出しされるためだ。
核家族社会では家庭で親の最後を看取ることは難しい。しかし親子二世帯同居家族では異なるものと思う。
相続制度や養子制度の見直しは家の断絶を防ぎ田舎風景の存続や介護環境をも変える力となりそうだ。