いつもお世話様です。
【YYNews】【YYNewsLive】【杉並からの情報発信です】【YYNewsネット世論調査】を主宰する市民革命派ネットジャーナリスト&社会政治運動家の山崎康彦です!
本日月曜日(2019年10月07日)午後10時15分から放送しました【YYNewsLiveNo2863】の放送台本です!
【放送録画】59分23秒
https://ssl.twitcasting.tv/chateaux1000/movie/571176549
【放送録画】
☆今日の最新のお知らせ
①先週金曜日(2019.10.04)夜の『YYNewsLive』で放送しましたメインテーマ『我々は安倍晋三首相による【憲法改正】を大義名分にした来年1月の『衆議院解散・総選挙』を絶対に阻止しなければならない!』の『YouTube表紙』です。
【現時点での視聴者数】
【TwitCasting】: 362名
【YouTube】: 1475名
_________________________
計 1837名
☆今日の画像
①『改憲実現への道のり』(日刊ゲンダイ記事)
(1)改憲原案の起案・提出
1.各党個別の改憲項目の検討・協議
2.各党合同による経験項目の協議
3.改憲原案の起草
4.各党における了承・反対手続き
5.改憲原案の提出
(2)国会審議
6.衆議院本会議における趣旨説明
7.衆議院本会議における質疑
8.衆議院憲法審における審査
9.衆議院憲法審における採決
10.衆議院本会議における審議
11.衆議院本会議における採決
12.参議院本会議における趣旨説明
13.参議院本会議における質疑
14.参議院憲法審における審査
15.参議院憲法審における採決
16.参議院本会議における審議
17.参議院本会議における採決
(3)改憲の発議
18.改憲の発議
19.国民投票の期日の議決
20.改憲案の公示
21.国民投票期日の告示
(4)国民投票運動期間
22.国民投票運動(60日-180日)
(5)投票日
23.国民投票の期日
24.改憲の成立
(6)改憲の公布,施行
25.改憲の公布,施行
☆今日の注目情報
①投資家ジム・ロジャーズの忠言「日本株を買う予定はない」
2019/10/07 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/262749
ジム・ロジャーズ氏(C)日刊ゲンダイ
新著「日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く」(講談社+α新書)がヒットしている。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並ぶ「世界3大投資家」のひとりとして知られるカリスマ、投資家のジム・ロジャーズ(76)は、日本から資金を引き揚げた。理由は歯止めのかからない少子高齢化による人口減。財政出動、異次元緩和、成長戦略を掲げるアベノミクスのデタラメだ。「私が10歳の日本人だったら、この国を去ることを選ぶ」という。その忠言を聞いた。
――2018年秋に日本株をすべて手放したそうですね。
今は株も通貨も、日本関連の資産は何も持っていません。日本株を買い始めたのは東日本大震災の直前。日本株はバブル期最高値の4分の1水準で、さらに下がることもあり得る状況だった。震災による株価下落局面でさらに買い増しました。あえて投資したのは、中期的に見れば景気は回復すると見ていたからです。予想通りに株価は上がり、利益を得ることができた。ただ、この先、日本株を買う予定はありません。日本経済を破壊するアベノミクスが続き、少子高齢化による人口減少を食い止められない限り、この判断を変えることはないでしょう。
――アベノミクスに非常に批判的です。
安倍さんがやっていることはバカげていますよ。財政出動で国の借金を増やし、金融緩和で日本円の価値を下げている。お金の使い方が下手な上に、使い過ぎています。自分のお金じゃないから、国民から吸い上げた税金だから、どんどん使っているんです。
――日銀は先月中旬の金融政策決定会合で大規模緩和の維持を決定。欧米の中央銀行が利下げに動く中、黒田総裁はマイナス金利の深掘りを示唆しています。
大きな間違いです。世界的に見てこれほど金利が低かった時代はない。そもそも、中央銀行が実質的に直接、国債を買う金融政策は前代未聞です。日銀は16年9月にいわゆる「指し値オペ」を導入しましたが、これは紙幣を無制限に刷るということ。つまり、日本円の価値を下げるわけで、アベノミクスは絶対に成功しません。20年後には対米ドルのみならず、韓国ウォンに対しても相対的に価値を落としているでしょう。
――世論の根強い反対を無視して、消費税が10%に引き上げられました。
増税は景気を冷やします。安倍政権がやっていることはまったくナンセンスですよ。来年は東京五輪が開催され、五輪景気が期待されていますが、歴史を振り返れば五輪が国家財政のプラスになったためしがない。五輪のせいで日本の財政赤字はさらに膨らみます。国の長期債務残高(18年度)は947兆円に上り、対GDP比167・8%と巨額。10歳の日本人が40歳になるころには、借金は目も当てられない状態になるでしょう。国債は買われなくなり、金利を引き上げざるを得ず、そうなれば高金利によって国の借金はさらに膨れ上がってしまう。子どもはいない、移民もいない。日本は大問題だらけです。
アベノミクスはすべてがナンセンス
――安倍首相は「移民政策をとることは考えていない」としていますが、4月に改正入管難民法が施行され、今後5年間で最大35万人の外国人労働者の受け入れが想定されています。ただ、在留資格によっては家族帯同が認められないケースがあります。
人口1億2600万人の国に年間7万人でしょう。計画通りに進んだとしても、数字的にまったく足りない。人口減少によるさまざまな問題の解決には結びつきません。それに、日本全体が外国人に対してウエルカムな雰囲気をつくらないと、誰もやってきませんよ。働く人だけではなく、その家族も受け入れ、しっかりとサポートする仕組みを作る必要があるのでは?人口減で苦境に立つ日本にとって、外国人は助けになる存在です。本気で呼び込みたいのであれば、日本人と共生できるように歓迎する体制を整えることが重要でしょう。どうも日本は移民受け入れに消極的ですが、移民は不動産、教育、飲食といった業界に新たなビジネスチャンスを生みますし、少子化対策にもつながります。
――アベノミクスの失敗が浮き彫りとなる中、安倍政権は韓国叩きに没頭しています。
愚かなことです。隣国同士、本来は協力して一緒に仕事をすべきなのに、ケンカをしていること自体が理解できない。そんなことやっている場合ですか? お互いに潰し合うなんてバカみたいですよ。
――7、8月は2カ月連続の貿易赤字。8月の対韓輸出は前年同期比9・4%減、訪日韓国人は48・0%減の落ち込みで、日本経済へのマイナス影響は指標にも表れ始めています。
誰のためにもならないということ。政治家が自分の利益のために国民感情、他国に対する敵対心をあおっている印象があります。もっとも、韓国経済の現状は厳しいですが、展望はある。この50年は日本、40年はシンガポール、30年は中国が刺激的でしたが、この先10~20年は韓国と北朝鮮です。南北統一にはハードルがあるものの、遠くない将来に実現するでしょう。北朝鮮が段階的に経済開放されるのが現実的ですが、そうなれば世界中から観光客が押し寄せてツーリズムが盛り上がり、海外から投資が舞い込み、韓国国内投資も活発になる。南北で人が往来すれば日本同様に韓国を悩ませている少子化問題は軽減されるでしょう。北朝鮮は韓国にとってフロンティアです。
――米朝協議は膠着していますが、文在寅政権は対北融和を推進しています。
日本もこの流れにジャンプインするべきです。北朝鮮は問題だらけ。日本には生産能力が高く、さまざまなノウハウを持つ企業が多くあり、解決する術を持っている。北朝鮮は中国とも国境を接しているので、ビジネス環境は悪くない。いち早く投資し、プラントを造り、ホテルも建てる。ビジネス展開にはそうしたことが非常に重要です。韓国企業はスタディーグループを立ち上げて準備しているのに、日本では誰もそうした声を上げないし、動きも見られませんね。
――拉致問題を抱えているのもありますが、北朝鮮の体制維持を危ぶむ声があります。
政府のプロパガンダに日本人はのみ込まれているんですよ。現在の北朝鮮の指導者(金正恩朝鮮労働党委員長)は中国で鄧小平が敷いた改革開放路線をやりたいと言っているんです。彼はスイスに留学経験がある。スイスと北朝鮮、どちらで暮らしたいか? スイスで暮らしたいんです。でも、国を去れないし、逃げ出すわけにもいかない。だから、北朝鮮をスイスのように変えようと、スキーリゾートを建設したり、各地に経済特区を設けています。金正日時代の07年、金正恩体制移行後の13年に訪朝しましたが、2度目に訪れた北朝鮮は意外なほど活気にあふれていて、どこへ行っても中国人だらけでした。
――お子さんに中国語を身に付けさせるため、07年にシンガポールに移住されたそうですね。
アジア時代の到来を見据え、2人の娘たちを英語と中国語のバイリンガルに育てるためです。シンガポールは中国語がネーティブランゲージの上、清潔で暮らしやすい。日本人が中国語を話すようになれば、日本で暮らすと思います。日本はお気に入りの国のひとつなので。話せる言語が増えれば、入ってくる情報の量と質が劇的に変わる。投資家としてもうひとつアドバイスするなら、「子や孫には中国語を習わせなさい」ですね。次はスペイン語、その次となると韓国語もいいし、ロシア語もいい。日本語はリストに入らないですね。衰退していく言語ですから。
―日本が投資対象に再浮上することはなさそうですね。
株価が下がり、税金が下がり、規制緩和をさらに進めてマーケットをオープンにし、財政赤字を大幅に削減する。さらに出生率が上がったら、判断を変えるかもしれません。財政赤字の削減は今日からでも切り込めるでしょう? 使わなければいいんですから。Do it! やらなければ何も始まりませんよ。
(聞き手=坂本千晶/日刊ゲンダイ)
▽ジム・ロジャーズ 1942年、米国アラバマ州生まれ。米エール大と英オックスフォード大で歴史学を修了後、ウォール街へ。ジョージ・ソロスとクォンタム・ファンドを設立し、10年で4200%という驚異的なリターンを叩き出す。37歳で引退後はコロンビア大で金融論を教えるほか、コメンテーターとしても活躍。07年、シンガポールに移住。「冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行」など著書多数。
☆今日の推奨本(朗読)
■【推奨本】ジム・ロジャース著『日本への警告』(講談社α新書2019年7月18日発行)
第三十回朗読 (2019.10.07)
第三章 アメリカ、中国、朝鮮半島-これが変化の本質だ
●覇権国は近隣国を支配する (P115-117)
(1)今日のメインテーマ
■日本国憲法99条【憲法尊重擁護の義務】に『罰則規定』がないことが今の日本を『憲法無視』『憲法違反』『憲法破壊』が常態化した『無法国家』にしたのだ!
____________________
日本国憲法99条
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
_____________________
日本国憲法99条はすべての公務員に対して、国の最高法規である『憲法』を尊重・遵守する『義務』を課したものだが、その義務を果たさない公務員に対する『罰則』は一切規定されていない。
日本の刑法には、犯してはならない罪にたいしての罰則が最高刑の死刑まで規定されているのに、最高法規の『憲法』が課した義務に違反した場合の罰則が一切書かれていないのだ。
そのため日本の政治家や官僚たちは、罰則規定のある『法律』は順守するが、罰則規定のない国の最高法規である『憲法』は無視し、違反し、破壊してきたのである。
その結果今の日本は、国の最高法規である『憲法』が尊重も擁護もされない『最低の国』となったのだ。
▲日本国憲法に『罰則』を規定しなかったのは米国支配階級が仕組んだ『謀略』である!
米国支配階級によって起案され施行された『日本国憲法』は、日本国憲法99条に『罰則規定』を設けないことで米国支配階級の傀儡政党である『自民党』の政治家たちと、戦後米国支配階級が『植民地支配』のために温存し復活させた『天皇制国家官僚』たちによって『無視』され『違反』され『破壊』されてきたのである。
そしてその最後の仕上げが、安倍晋三自公政権と『日本会議』『神社本庁』『靖国神社』などの『極右ファシスト・天皇制原理主義者』たちが来年にも強行しようとしている『憲法改正』という名の『日本国憲法の骨抜き』と『大日本帝国憲法への差し替え』である。
我々は安倍晋三自公政権と背後にいる『極右ファシスト・天皇制原理主義者』どもによる『憲法改正=憲法破壊』策動を絶対に許してはならない!
(2)今日のトッピックス
①自民、憲法論議の開始を=野党「CM規制」優先主張-国会
2019/10/06 時事通信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191006-00000038-jij-pol
与野党幹部が6日、NHK番組に出演し、臨時国会対応をめぐり討論した。
自民党の稲田朋美幹事長代行は憲法審査会で憲法論議の開始を要請。手始めとして国民投票法改正案の早期処理を求めた。立憲民主党の福山哲郎幹事長は議論自体は否定しなかったものの、憲法審では国民投票のCM規制などを優先すべきだと主張した。
稲田氏は「今の憲法は主権が制限された時代に改正された。骨太の議論を憲法審査会で行いたい」と表明。国民投票法改正案については「昨年、趣旨説明もなされ(与野党で)合意ができている」と指摘した。
公明党の斉藤鉄夫幹事長は「憲法は国の基本法だから不断に国会で議論すべきだ」と述べた。
福山氏は「われわれも憲法議論を拒否しているつもりはない。積極的にやればいい」と語った。憲法審ではCM規制の問題に加え、文化庁による芸術祭への補助金不交付決定に関しても議論すべきだと指摘した。
国民民主党の平野博文幹事長は同党が提案した国民投票法改正案の対案を審議するよう求めた。
日本維新の会の馬場伸幸幹事長は教育無償化などを含む独自の改憲案をまとめたことを踏まえ、「自民党は(改憲案を)条文化して、議論できる準備を整えてほしい」と求めた。
共産党の小池晃書記局長は「改憲ではなく憲法の議論をすべきだ」と訴えた。
野党側は関西電力幹部による金品受領問題を取り上げ、「原発マネーの闇が広がっている」(福山氏)として、関係者の国会招致を要求。稲田氏は「(関電が)第三者委員会を設置して真実の解明をする」として、当面は関電の対応を見守る姿勢を示した。
②任期中改憲に固執 安倍首相が五輪後狙う“何でもアリ強行”
2019/10/07 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262895
五輪が終われば…(4日、所信表明演説をおこなう安倍首相)/(C)日刊ゲンダイ
「国会議員がしっかりと議論していく。国民への責任を果たそうではありませんか」――。4日の所信表明演説で野党に憲法論議を呼びかけ、演説を締めくくった安倍首相。自民党総裁任期満了まで残り2年を切り、唯一、残されたレガシーづくりに躍起だが、改憲への道のりは日程的に厳しい。打破する手段は乱暴な審議と強行採決ラッシュ。丁寧な議論が求められる改憲でも、この人物ならやりかねない。
自民党が安倍首相の残り任期から逆算し、想定するスケジュールは、今国会で国民投票法改正案を成立させ、来年1月召集の通常国会で改憲原案の議論に入るというもの。とはいえ、一概に改憲論議といっても国民投票に至るには別表の通り、国会内外でこれだけの手続きを踏む必要がある。
自民党が7月の参院選で打ち出した憲法9条への自衛隊明記や緊急事態条項など改憲4項目は、あくまで改正条文のイメージ案。単なる「たたき台」に過ぎない。つまり現状では、改憲への道のりのスタート地点にも立っていないのだ。
自民党が改憲論議の前提と位置づける国民投票法改正案の審議は暗礁に乗り上げ、立憲民主党など主要野党は改憲論議に応じる気配はない。
仮に自民党が来年の通常国会までに4項目を党の改憲原案として憲法審査会に提示しても、国会で初の改憲発議、そして国民投票に向けては丁寧な議論が求められる。自民党内でも、「複数の国会をまたいで議論すべきだ」との声が強い。
ましてや憲法審は与野党協調路線が原則。本来なら野党の反対意見にも与党は耳を傾ける必要があるし、そもそも改憲勢力は先の参院選で発議に必要な3分の2議席を失った。足りない4議席をあらゆる手段で穴埋めして発議しても、国民投票の周知期間は60~180日。初の国民投票だけに長めに設定する可能性が高い。
いくら安倍首相が改憲レガシーに固執しても、2021年9月末までの任期中に正攻法で実現させるのは至難の業なのだ。
■残り2年、険しい日程
「安倍首相も来年の東京五輪までは国際的な目もあり、おとなしくしていると思いますが、数の力におごった政権は五輪終了後は何でもアリ。これまでの与野党対立の重要法案のように、憲法審を会長職権で強引に開いて改憲原案を強行採決。それがダメなら総裁4選を目指すハラではないでしょうか」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
「困難な現状にあることは認識しているが、決して乗り越えられないものではない」――。安倍首相は1919年のパリ講和会議で人種差別撤廃を主張した牧野伸顕全権代表の演説を引用して改憲を訴えたが、どんな手で乗り越えるつもりなのか。美辞麗句の裏のドス黒い野望に注意すべきだ。
③米大統領ウクライナ疑惑、新たな告発者 「直接の体験に基づく情報」と弁護士
2019年10月7日 AFP日本語版
https://www.afpbb.com/articles/-/3248253
米首都ワシントンのホワイトハウス近くのラファイエット公園を閉園する大統領警護官(2019年10月6日撮影)
【10月7日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領の汚職捜査をウクライナ大統領に働き掛けたとされるスキャンダルでトランプ氏の弾劾調査が進められているなか、直接の体験に基づく情報があるとする2人目の内部告発者が現れた。同告発者の弁護士が6日、明らかにした。
弁護士のマーク・ ザイド(Mark Zaid)氏はツイッター(Twitter)に「第2の内部告発者をわれわれ弁護チームが代理しているという報道は事実だと認める」「また彼ら(第2の内部告発者)は法の下に保護された開示を行い、これによる報復を受けない。この内部告発者は直接の体験による情報を持っている」と投稿した。
これより先にザイド氏の同僚弁護士であるアンドリュー・バカイ(Andrew Bakaj)氏は、トランプ氏が職権を乱用してバイデン前副大統領とその息子ハンター(Hunter Biden)氏の汚職捜査をするようウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領に圧力をかけたとされる事案で、同氏の弁護チームは「複数の内部告発者を代理している」としていた。
バカイ氏の使った「複数」という表現が2人を超える内部告発者を意味するのかどうかは明らかではない。通常、大統領と外国首脳の電話会談は数人の当局者が聴き取ることになっている。
これまでトランプ氏らは内部告発の内容は伝聞情報にすぎないとして何度も否定してきたが、直接体験したと主張する内部告発者が現れたことで、トランプ氏らが従来の主張を繰り返すのは困難になるとみられる。(c)AFP
④河野防衛相のお膝元 神奈川・大磯町が安倍首相に猛省勧告
2019/10/07 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262892
圧倒的多数で可決(大磯町のHPから)
安倍1強のおごりに「喝!」だ。河野太郎防衛相のお膝元で安倍首相に猛省を促す決議案が圧倒的多数で可決された。
現役の首相を名指しで批判する決議は異例である。
神奈川・大磯町議会は3日、「内閣総理大臣 安倍晋三衆議院議員に猛省を求める決議」を可決。議決権を持たない議長を除き、全議員13人のうち自民系や公明党の議員を含む12人が賛成し、反対はたったの1人だった。決議案を提出した柴崎茂議員がこう言う。
「提出の理由は2つあります。まず、財務省の公文書改ざん事件を巡り、大阪地検が捜査を終結したからです。国家が国民を欺くことは、戦時下の大本営発表に通ずる。だから、『見逃さないぞ』という声を上げたかったのです。もうひとつは、台風15号で停電や断水などの被害が続出している状況で、内閣改造を断行したからです。『何とかなるだろう』というおごった姿勢を反省していただきたい」
決議文では、公文書改ざんについて<いかなる事情があっても許されない言語道断の行為>などと批判。捜査終了についても、<検察の様々な冤罪事件と比べれば、安倍総理への忖度に感じられるのは私たちだけではないと考える><安倍晋三衆議院議員は国会議員の1人として政府を監視し、不正や疑惑を解明する任務を負っているはずである>――と断じた。
大磯町は中選挙区時代から河野防衛相の父・洋平元衆院議長の地盤。麻生財務相の祖父・吉田茂元首相の邸宅があったことでも知られる。
自民党関係者から「どうなっているんだ」
自民党重鎮にゆかりのある地域から、首相を名指しで批判する決議が出されるとは穏やかではない。自民系の高橋英俊議長は「詳しいことは言えないが、自民党関係者から決議について『どうなっているんだ』との連絡が来た」と明かす一方、「議員の言論や表現の自由を守る立場なので、粛々と進めた」と言葉少なだった。
同じく自民系の清田文雄議員は、賛成した理由を日刊ゲンダイにこう明かした。
「私は自民党員ですが、国民が感じている不自然な点を感じないわけではありません。国民の声に耳を傾けながら政権運営に努めて欲しいという期待をこめて賛成しました」
今回の“猛省勧告”は「根回しせずに実現した機関決定」(柴崎茂議員)だという。地方の乱は“野火”となって全国に広がるかもしれない。
⑤関電だけじゃない 原発あるところに“第2の森山”必ずあり
2019/10/05 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262856
玄海原発再稼働のウラに(右は菅原経産相)/(C)共同通信社
関西電力の原発マネー還流事件は、改めて原子力行政のいかがわしさを思い知ることになった。電力会社、地元有力者、工事業者の腐敗のトライアングルは、関電だけの問題ではあり得ない。原発あるところに、“第2の森山栄治”(福井県高浜町元助役=今年3月死去)がいるはずだ。ところが、経産省は電力各社のゆる~い調査でフタをしようとしている。
経産省は9月30日付で、関電を除く電力会社9社と、電源開発、日本原子力発電、日本原燃の計12社にコンプライアンスの徹底を通達した。各社は、自主的に関電と類似の事例がないか調査していたが、4日の会見で菅原一秀経産相は「すでに12社のうち8社からは、このような事案はないとの回答があった」と言ってのけた。わずか数日の自主調査で“シロ”認定は早すぎる。
どういう調査で「問題がない」と言い切れるのか。各社の調査実態を検証するのかと問うと、経産省は「今のところ考えていない」(資源エネルギー庁の電力・ガス事業部政策課)と答えた。まるでアリバイ調査だ。
「原子力資料情報室」事務局長の松久保肇氏が言う。
「経産省は関電だけの問題で片付けようとしています。地元有力者、工事業者、自治体、電力会社の癒着は、原発があるところには多かれ少なかれ存在します。当事者である電力会社の数日の調査で終わらせてはいけません」
■原発ビジネスは「持ちつ持たれつ」で成り立つ
癒着はこれまでにも表面化している。例えば、関電と並んで原発再稼働に熱心な九州電力。玄海原発がある佐賀県玄海町の岸本英雄前町長は、就任した2006年8月以降の4年8カ月で、実弟が社長を務める建設会社「岸本組」に九電発注の原発関連工事を総額約17億円受注させていた。
しかも、町長自らも株式の配当金など約1000万円を得ていた。九電に再稼働の了承可否を与える立場だった岸本氏への原発マネー還流は、「隠れ献金」との指摘もあった。しかし、法には触れることなく、岸本町長時代の18年3月、玄海原発は再稼働に至った。
九電は、関電問題が報じられ、類似案件の調査はしないとしていたが、きのう、一転して「社内調査を始める」と発表。言い訳を考えているのかもしれない。
福島第1原発がある福島県双葉町でも地元有力者の影があった。
1963~85年に町長を務めた田中清太郎氏は、原発誘致に熱心に取り組み、成功(71年稼働開始)。並行して、町長自ら実質オーナーの「田中建設」が原発案件工事を次々に受注。双葉郡随一の建設会社を築き上げたのだ。
森山元助役とソックリじゃないか。
「森山さんのような強烈なキャラクターは特異かもしれませんが、誘致や再稼働をめぐって、電力会社は長年、地元の有力者を利用して原発を推進する。一方、地元の有力者も電力会社から最大限の利益を得ようとする。持ちつ持たれつの関係で原発ビジネスは成り立っています。関電事件をきっかけに、全国の原発をめぐるウミをすべて出し切るべきです」(松久保肇氏)
経産省や電力会社に期待しても無駄。野党とメディアは全ての原発周辺にメスを入れられるか。
⑥「NHKはまるで暴力団」日本郵政副社長の“ヤクザな過去”
2019/10/05 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262853
不平タラタラ(C)日刊ゲンダイ
「(NHKは)まるで暴力団と一緒」――。ヤクザのような言い草が水掛け論になってきた。
3日、かんぽ生命保険の不正販売に関する野党合同ヒアリング後、NHKへの不満をぶちまけた日本郵政の鈴木康雄上級副社長(69)。NHK側に「取材を受けてくれれば(情報提供を呼びかける)動画を消す」と言われたと説明したが、きのうのヒアリングで、NHKの木田幸紀放送総局長は「丁寧に取材交渉した」と反論。両者の認識は食い違う。
どちらが正しいかはともかく、鈴木氏の発言に不正販売への反省は感じられない。「殴っておいて、これ以上、殴って欲しくないならやめたるわ。俺の言うことを聞けって、バカじゃねぇの」との言い回しに、SNS上には「ヤクザはどっちだ」「かんぽ側こそ詐欺だろ」などと批判が殺到。高齢者を「カモ」にした特殊詐欺まがいの悪質営業の被害は18万件を超えるから当然だ。
不正販売をいち早く追及したNHK「クローズアップ現代+」に言いがかりをつけ、水面下で上田会長に謝罪させた郵政側の窓口となり暗躍したのも、放送行政を所管する総務省の事務次官だった鈴木氏である。
鈴木氏は山梨県出身。東北大卒業後、1973年に旧郵政省に入省。順調にキャリアを重ね、05年には郵政行政局長に出世したが、就任2週間でミソをつけた。
「電気通信事業部長だった01年に利害関係者にあたるNTTコミュニケーションズの幹部から、寿司をごちそうになり、10枚前後のタクシー券をもらったことが発覚。国会でも追及され、国家公務員倫理法違反で戒告処分となったのです」(総務省関係者)
一時は規制行政部門から外された“傷モノ”に、第1次安倍政権で転機が訪れる。総務相となった菅・現官房長官が情報通信政策局長だった鈴木氏を省内ナンバー2の総務審議官に抜擢したのだ。
「菅氏は、自身が進めるNHK改革に待ったをかけたとして、情報通信政策局の放送政策課長を更迭。鈴木氏は部下を守らず、当時は自民党参院幹事長で“放送行政のドン”だった片山虎之助氏に公然と批判されたが、菅さんの受けは良くなった。2人は今も昵懇の間柄です」(政界関係者)
恐らくNHKへの傲岸不遜な態度は、菅の威光をカサに着たものだ。
そして鈴木氏は09年7月に事務次官に就くも、2カ月後に民主党政権が誕生。就任半年で当時の原口一博総務相に肩を叩かれ辞表を出し、事実上の更迭と報じられた。
かんぽ不正問題で日本郵政の長門正貢社長も辞任必至。後釜には鈴木氏の社長昇格案も浮上していたという。今回の暴言で郵政トップの目はついえたか。
(3)今日の重要情報
①萩生田光一文科相は「幸福の科学」の大学設置再申請でまた動くのか? 5年前の申請時に幸福の科学側に立って文科省に働きかけ
2019.10.05 Lotera
https://lite-ra.com/2019/10/post-5011.html
「はぎうだ光一オフィシャルwebsite」より
先日、学校法人「幸福の科学学園」が2021年春に「幸福の科学大学」の開学を予定し、この10月にも大学設置認可を再申請する方針であると共同通信が伝えた。
幸福の科学大学(仮称)をめぐっては、2014年10月に一度、文科省の大学設置・学校法人審議会が開設を「不可」と答申している。その後、幸福の科学は2015年に「ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ」(千葉県長生郡および東京都江東区。略称HSU)という私塾、つまり学位授与ができない無認可校を開校し現在に至るが、なおも大学開学を諦めず、今回、設置認可を再申請するということらしい。
4日、本サイトが事実確認のため幸福の科学に直撃すると、広報局担当者はメールで「本年10月に申請を行う予定です」と回答。千葉県長生村などに構え、「人間幸福学部」「経営成功学部」「未来創造学部」「未来産業学部」なる4学部と、大学院修士課程の「未来産業研究科」を置く計画だという。これら学部名称もまたHSUで同じものが使われている。
参考までに、ハッピー・サイエンス・ユニバーシティの紹介本『HSU最新版・徹底ガイド ようこそ!神が創った唯一の学校へ』(HSU出版)を開いてみると、2ページ目には、天照大神やソクラテス、吉田松陰らによる〈神々からのメッセージ〉が掲載されていた。たとえばニュートンは〈私なんか、(この世に)生まれてきて、(HSUの)総長になりたいぐらいの……。学長か?学長になりたいなあ〉との言葉を寄せている。なお、出典はすべて幸福の科学出版から出されている大川隆法氏の著書であった。
いずれにしても、幸福の科学があらためて大学の再申請を行うことはほぼ確実。しかし、だとしたら、気になることがある。それは、先の内閣改造人事で、大学設置認可の責任者である文部科学大臣に抜擢された安倍首相の最側近・萩生田光一の存在だ。
というのも、5年前、幸福の科学が大学設置を申請した時、幸福の科学側に立って文科省との“仲介・調整役”を担っていたのが、ほかならぬ萩生田文科相だからだ。
どういうことか。あらためて振り返っておこう。2014年の幸福の科学の大学申請の際に、文科省が不認可としたのは、大学設置・学校法人審議会が教祖である大川隆法氏の著作がカリキュラムの〈重要な位置づけ〉〈根底〉となっており、さらに「霊言(霊言集)」を大川氏の思想の〈科学的根拠〉としているとして、〈「霊言(霊言集)」を根拠とした教育内容を体系的に学生に教授することが可能とは認められない〉などと問題視したからだった。また、設置審は〈認可の強要を意図すると思われるような不適切な行為が行われた〉と異例の報告を行なっている。
〈審査途中において、創立者の大川隆法氏を著者とする大学新設に関連する書籍が数多く出版され、申請者も属する幸福の科学グループから本審議会の委員に送付されたり、今回の大学設置認可に関係すると思われる人物の守護霊本が複数出版されたりするなど、通常の審査プロセスを無視して、認可の強要を意図すると思われるような不適切な行為が行われたたことは、極めて遺憾である。〉(2014年10月29日「幸福の科学大学(仮称)の審査過程における申請者の不適切な行為について(報告)」)
5年前、大学申請の最中に設置認可責任者の下村文科相の「霊言本」を出版していた
文科省・設置審が問題にした〈大学設置認可に関係すると思われる人物の守護霊本〉というのは、幸福の科学出版が2014年に出版した、下村博文文科相(当時)の「霊言本」2冊。下村文科相の「守護霊」を「招霊」した大川隆法氏に、教団幹部らがインタビューするという内容だ。うち、同年6月刊行の『文部科学大臣・下村博文守護霊インタビュー』では、大川隆法氏の妻である大川紫央氏(幸福の科学総裁補佐)との大学設置認可をめぐるやりとりのなかで、「下村博文守護霊」がこんな〈罵詈雑言〉〈「脅し」〉(同書より)を重ねていた。
「教団は、もう滅茶苦茶になって消えろ! ほんまに、変な教団だもんな。『消えろ』って言ってるのに、何を言ってんだ、バカヤロウ」
「おまえら、どこが監督官庁か知っとるのか? バカヤロウ!」
「こんなパーを幹部にするなよ(舌打ち)。相手にできんわ。カルトはカルトをやっとけよ」
「わしが、“はんこ”つかなきゃ教団崩壊するよ。やろうやろうとしてることが、たいていできなんですから。ハッハッハ。オウムの次に、おまえら全部刑務所に入れたるよ」
なお、同書では〈「守護霊の霊言」とは、いわば本人の潜在意識にアクセスしたものであり、その内容は、その人が潜在意識で考えていること(本心)と考えてよい〉〈「霊言」は、あくまでも霊人の意見であり、幸福の科学グループとしての意見と矛盾する内容を含む場合がある点、付記しておきたい〉と記されている。
文科省の大学設置・学校法人審議会は、こうした「霊言本」などの出版について〈通常の審査プロセスを無視して、認可の強要を意図すると思われるような不適切な行為が行われた〉などとし、〈大学設置認可制度の根幹を揺るがすおそれのある問題であると考え〉、文科大臣に報告したという(前掲報告書)。
これに対して同年11月、幸福の科学は「文部科学大臣の不正行為に関する弁明請求書」を下村文科相に送付した。文書は設置を認めなかった文科省の責任者である下村文科相をさらに非難し、この間の文科省とのやりとりを明かしたものだった。
〈下村大臣が自らに関わる「霊言」である下村霊言書籍の内容を否定するために、大学許認可行政のルールさえ踏みにじって文部科学省を私物化し、まさに“大臣の一存”で文部科学省の官僚を強引に動かし、審議会に「霊言」を唯一の理由とした不可答申を出させる形をとることで、不認可とした〉〈憲法が保障する「学問の自由」「信教の自由」を侵害する、下村大臣の不正行為そのもの〉などと主張していた。
ようするに、文科省側の審査の手続きに不正があると訴えているのだが、この教団側が出した「弁明請求書」のなかに、新文科大臣である萩生田光一氏が当時、幸福の科学大学の開学に奔走していたという具体的な話が何箇所も出てくるのだ。
幸福の科学側が提出した文書に「萩生田光一衆議院議員による仲介による調整」と明記
まず、幸福の科学請求書は2014年5月、文科省で当時、大学設置室長だった今泉柔剛氏と面談を行ったことを記しているのだが、そこにいきなりこんな記述が登場する。
〈さらに、6月10日の面談において、今泉前室長は、自由民主党総裁特別補佐である萩生田光一衆議院議員の仲介による調整によって、「幸福の科学大学」の学長候補者を九鬼副理事長から別の人物に替えて、九鬼副理事長は「総長」として置くこととすれば、細かい問題はあっても工夫によって大学設置認可が可能であるとの趣旨の発言をしていた。〉(弁明請求書より)
そう、幸福の科学が提出した文書に、「萩生田光一衆議院議員による仲介による調整」とはっきり書いてあるのだ。しかも、その文書によれば、この萩生田議員の仲介・調整は文科省の大学設置室長が口にし、認めていたとされている。
では、その萩生田氏の「仲介による調整」はいったいどういった内容だったのか。直後の文章を読むと、より具体的になる。
〈それと同様の発言として、5月27日に行った大学関係者と萩生田議員との話し合いの中でも、「(学長を変えるというのは)九鬼さんの人格を否定しているわけでなく、正直言って、今後しばらく我慢したほうが得なんじゃないかと。これはもう、役所がそういうアドバイスしたってことになると大変なんだけど、今までの例を見ても、やっぱりそこは経験のある、正直言うと名前だけ借りてスタートして、それで一年間のうちに、九鬼さんが副学長とか、そういう経験を積んで、その間に一つ論文でも出しておけば、2年目からは堂々と学長やれるから、そこではもう、介入できないから。」と、萩生田議員からも学長を変えれば開設できるという旨のアドバイスがあった。〉(同上)
ようするに、九鬼一氏(幸福の科学学園副理事長)の学長就任に難色を示す文科省との間で仲介に動いていた萩生田氏が、幸福の科学側の関係者と「話し合い」、“当初は別の人間を学長にしておいて1年後に九鬼氏にすげ替えればよい”とアドバイスをしていたというのである。しかも、幸福の科学側の説明によれば、実際に萩生田氏の助言に従って学長候補者を変更したというのだ。
〈そして、これを受けて小代哲也大学設置室長補佐に、具体的な書面作成方式につき詳細に相談をした上で、当学園は、萩生田議員と今泉前室長のアドバイスに則り、本来であれば九鬼学長で申請継続したかったにも関わらず、学長候補者をやむを得ず変更した。〉(同上)
事実であれば、萩生田氏は、まさに大学設置認可を申請中の学校法人と接触を持ち、直接、認可されるよう奔走していたことになる。
萩生田は5年前、当時の下村文科相にも幸福の科学大学について働きかけていた
萩生田氏の名前は他の箇所でも出てくる。それは、前述の下村博文文科相の「霊言本」にかんするくだりだ。「弁明請求書」によれば、2014年6月の「霊言本」出版の前日にあたる6日、下村氏本人から幸福実現党の上條幸哉氏に電話があったという。そこで下村文科相はこう話していたというのだ。
〈「本をストップすることで、やりようはまだある。まだ、間に合うから。役人がコピーを持ってきた。それを見て驚いた。罵詈雑言が書いてあるではないか。これまで、萩生田から電話があって、一生懸命やっているとは聞いていた。学部名はクリアして、あとは九鬼という人が学長でなければならないというところを、一年我慢してバトンタッチするやり方はあると提案していたが、…とにかく、誹謗中傷の内容である。今だったら、対応の仕方がある。本部のしかるべき人に話をしてくれないか。本(霊言書籍)のストップ(出版中止)は当然のことだ。(中略)今だったら対応の仕方がある。」〉(同上)
この通話内容が事実だとすると、萩生田氏は学園側と文科省側を「仲介・調整」していただけでなく、下村博文文科相にも幸福の科学大学の開学を直接かけあっていた、ということになるだろう。これは、文科省、大学設置審による正当な審議過程を歪めようとする行為としか思えない。
ところが、そんな萩生田氏が今回、内閣改造でその大学設置の責任者である文科相に抜擢されたのである。そして、幸福の科学も前述のように、再び大学設置認可を申請する動きを確実にしているというわけだ。
前回の幸福の科学大設置不認可をめぐっては、文科省は2015年4月、前述したような「霊言本」のなかに〈不正な行為があった〉などとして「14年10月から5年間の設置を認めない」旨を幸福の科学学園へ通知した。5年の期間が切れる今年、奇しくも文科省のトップに座ったのが、萩生田大臣だったのだ。
ちなみに、萩生田氏の仲介・調整を綴っていた幸福の科学の「弁明請求書」の全文は以前は、幸福の科学のホームページにもアップされていたが、最近、該当箇所をクリックしてみたところ、「Not Found」になっていた。
それにしても、今回、大学の設置の認可責任者になった萩生田文科相はこの再申請にどう対処するのだろうか。ここで、忘れてはならないのは、萩生田氏は同じ教育行政をめぐる加計学園問題の“キーパーソン”だったという事実だ。
加計学園の獣医学部新設でも、安倍首相のために文科省に圧力をかけていた萩生田
周知の通り、萩生田氏は、安倍首相の親友が理事長をつとめる学校法人・加計学園の獣医学部新設をめぐり、大きな役割を演じてきた。たとえば、文科省が公開したメール文書では、「広域的に」「限り」の文言を加えるという事実上の「京都産業大学外し」を内閣府に指示していたと名指しされており、NHKがスクープした文部省の内部文書「10/21萩生田副長官ご発言概要」でも、萩生田氏が文科省に対し「官邸は絶対やると言っている」「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」などと“総理案件”であることを伝えていたことが明らかになっている。
ところが萩生田氏はこうした関与を否定。しかも、ブログに安倍首相、加計孝太郎理事長と3人仲良くバーベキューに興じる写真をアップしていたにもかかわらず、2人が友人関係にあることすら知らなかったと強弁するなど、誰にでもわかる嘘を平気な顔で吐き続けてきたのである。
そんな厚顔ぶりを発揮した萩生田氏が今回、幸福の科学の大学設置認可のために露骨な動きをしたとしてもなんの不思議もない。
いや、問題は幸福の科学だけではない。萩生田文科相は教育勅語を掛け軸に掲げるゴリゴリの極右思想の持ち主で、これまでもメディアや教育現場に歴史修正主義の強要、圧力をかけてきた。このままいけば、安倍首相とその最側近によるこの国の教育の“右傾化”“私物化”はどんどん進んでいくだろう。臨時国会で徹底的に追及されねばならない。
(編集部)
*************************
【杉並からの情報発信です】【YYNews】【YYNewsLive】
情報発信者 山崎康彦
メール:yampr7@mx3.alpha-web.ne.jp
*************************
【YYNews】【YYNewsLive】【杉並からの情報発信です】【YYNewsネット世論調査】を主宰する市民革命派ネットジャーナリスト&社会政治運動家の山崎康彦です!
本日月曜日(2019年10月07日)午後10時15分から放送しました【YYNewsLiveNo2863】の放送台本です!
【放送録画】59分23秒
https://ssl.twitcasting.tv/chateaux1000/movie/571176549
【放送録画】
☆今日の最新のお知らせ
①先週金曜日(2019.10.04)夜の『YYNewsLive』で放送しましたメインテーマ『我々は安倍晋三首相による【憲法改正】を大義名分にした来年1月の『衆議院解散・総選挙』を絶対に阻止しなければならない!』の『YouTube表紙』です。
【現時点での視聴者数】
【TwitCasting】: 362名
【YouTube】: 1475名
_________________________
計 1837名
☆今日の画像
①『改憲実現への道のり』(日刊ゲンダイ記事)
(1)改憲原案の起案・提出
1.各党個別の改憲項目の検討・協議
2.各党合同による経験項目の協議
3.改憲原案の起草
4.各党における了承・反対手続き
5.改憲原案の提出
(2)国会審議
6.衆議院本会議における趣旨説明
7.衆議院本会議における質疑
8.衆議院憲法審における審査
9.衆議院憲法審における採決
10.衆議院本会議における審議
11.衆議院本会議における採決
12.参議院本会議における趣旨説明
13.参議院本会議における質疑
14.参議院憲法審における審査
15.参議院憲法審における採決
16.参議院本会議における審議
17.参議院本会議における採決
(3)改憲の発議
18.改憲の発議
19.国民投票の期日の議決
20.改憲案の公示
21.国民投票期日の告示
(4)国民投票運動期間
22.国民投票運動(60日-180日)
(5)投票日
23.国民投票の期日
24.改憲の成立
(6)改憲の公布,施行
25.改憲の公布,施行
☆今日の注目情報
①投資家ジム・ロジャーズの忠言「日本株を買う予定はない」
2019/10/07 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/262749
ジム・ロジャーズ氏(C)日刊ゲンダイ
新著「日本への警告 米中朝鮮半島の激変から人とお金の動きを見抜く」(講談社+α新書)がヒットしている。ウォーレン・バフェット、ジョージ・ソロスと並ぶ「世界3大投資家」のひとりとして知られるカリスマ、投資家のジム・ロジャーズ(76)は、日本から資金を引き揚げた。理由は歯止めのかからない少子高齢化による人口減。財政出動、異次元緩和、成長戦略を掲げるアベノミクスのデタラメだ。「私が10歳の日本人だったら、この国を去ることを選ぶ」という。その忠言を聞いた。
――2018年秋に日本株をすべて手放したそうですね。
今は株も通貨も、日本関連の資産は何も持っていません。日本株を買い始めたのは東日本大震災の直前。日本株はバブル期最高値の4分の1水準で、さらに下がることもあり得る状況だった。震災による株価下落局面でさらに買い増しました。あえて投資したのは、中期的に見れば景気は回復すると見ていたからです。予想通りに株価は上がり、利益を得ることができた。ただ、この先、日本株を買う予定はありません。日本経済を破壊するアベノミクスが続き、少子高齢化による人口減少を食い止められない限り、この判断を変えることはないでしょう。
――アベノミクスに非常に批判的です。
安倍さんがやっていることはバカげていますよ。財政出動で国の借金を増やし、金融緩和で日本円の価値を下げている。お金の使い方が下手な上に、使い過ぎています。自分のお金じゃないから、国民から吸い上げた税金だから、どんどん使っているんです。
――日銀は先月中旬の金融政策決定会合で大規模緩和の維持を決定。欧米の中央銀行が利下げに動く中、黒田総裁はマイナス金利の深掘りを示唆しています。
大きな間違いです。世界的に見てこれほど金利が低かった時代はない。そもそも、中央銀行が実質的に直接、国債を買う金融政策は前代未聞です。日銀は16年9月にいわゆる「指し値オペ」を導入しましたが、これは紙幣を無制限に刷るということ。つまり、日本円の価値を下げるわけで、アベノミクスは絶対に成功しません。20年後には対米ドルのみならず、韓国ウォンに対しても相対的に価値を落としているでしょう。
――世論の根強い反対を無視して、消費税が10%に引き上げられました。
増税は景気を冷やします。安倍政権がやっていることはまったくナンセンスですよ。来年は東京五輪が開催され、五輪景気が期待されていますが、歴史を振り返れば五輪が国家財政のプラスになったためしがない。五輪のせいで日本の財政赤字はさらに膨らみます。国の長期債務残高(18年度)は947兆円に上り、対GDP比167・8%と巨額。10歳の日本人が40歳になるころには、借金は目も当てられない状態になるでしょう。国債は買われなくなり、金利を引き上げざるを得ず、そうなれば高金利によって国の借金はさらに膨れ上がってしまう。子どもはいない、移民もいない。日本は大問題だらけです。
アベノミクスはすべてがナンセンス
――安倍首相は「移民政策をとることは考えていない」としていますが、4月に改正入管難民法が施行され、今後5年間で最大35万人の外国人労働者の受け入れが想定されています。ただ、在留資格によっては家族帯同が認められないケースがあります。
人口1億2600万人の国に年間7万人でしょう。計画通りに進んだとしても、数字的にまったく足りない。人口減少によるさまざまな問題の解決には結びつきません。それに、日本全体が外国人に対してウエルカムな雰囲気をつくらないと、誰もやってきませんよ。働く人だけではなく、その家族も受け入れ、しっかりとサポートする仕組みを作る必要があるのでは?人口減で苦境に立つ日本にとって、外国人は助けになる存在です。本気で呼び込みたいのであれば、日本人と共生できるように歓迎する体制を整えることが重要でしょう。どうも日本は移民受け入れに消極的ですが、移民は不動産、教育、飲食といった業界に新たなビジネスチャンスを生みますし、少子化対策にもつながります。
――アベノミクスの失敗が浮き彫りとなる中、安倍政権は韓国叩きに没頭しています。
愚かなことです。隣国同士、本来は協力して一緒に仕事をすべきなのに、ケンカをしていること自体が理解できない。そんなことやっている場合ですか? お互いに潰し合うなんてバカみたいですよ。
――7、8月は2カ月連続の貿易赤字。8月の対韓輸出は前年同期比9・4%減、訪日韓国人は48・0%減の落ち込みで、日本経済へのマイナス影響は指標にも表れ始めています。
誰のためにもならないということ。政治家が自分の利益のために国民感情、他国に対する敵対心をあおっている印象があります。もっとも、韓国経済の現状は厳しいですが、展望はある。この50年は日本、40年はシンガポール、30年は中国が刺激的でしたが、この先10~20年は韓国と北朝鮮です。南北統一にはハードルがあるものの、遠くない将来に実現するでしょう。北朝鮮が段階的に経済開放されるのが現実的ですが、そうなれば世界中から観光客が押し寄せてツーリズムが盛り上がり、海外から投資が舞い込み、韓国国内投資も活発になる。南北で人が往来すれば日本同様に韓国を悩ませている少子化問題は軽減されるでしょう。北朝鮮は韓国にとってフロンティアです。
――米朝協議は膠着していますが、文在寅政権は対北融和を推進しています。
日本もこの流れにジャンプインするべきです。北朝鮮は問題だらけ。日本には生産能力が高く、さまざまなノウハウを持つ企業が多くあり、解決する術を持っている。北朝鮮は中国とも国境を接しているので、ビジネス環境は悪くない。いち早く投資し、プラントを造り、ホテルも建てる。ビジネス展開にはそうしたことが非常に重要です。韓国企業はスタディーグループを立ち上げて準備しているのに、日本では誰もそうした声を上げないし、動きも見られませんね。
――拉致問題を抱えているのもありますが、北朝鮮の体制維持を危ぶむ声があります。
政府のプロパガンダに日本人はのみ込まれているんですよ。現在の北朝鮮の指導者(金正恩朝鮮労働党委員長)は中国で鄧小平が敷いた改革開放路線をやりたいと言っているんです。彼はスイスに留学経験がある。スイスと北朝鮮、どちらで暮らしたいか? スイスで暮らしたいんです。でも、国を去れないし、逃げ出すわけにもいかない。だから、北朝鮮をスイスのように変えようと、スキーリゾートを建設したり、各地に経済特区を設けています。金正日時代の07年、金正恩体制移行後の13年に訪朝しましたが、2度目に訪れた北朝鮮は意外なほど活気にあふれていて、どこへ行っても中国人だらけでした。
――お子さんに中国語を身に付けさせるため、07年にシンガポールに移住されたそうですね。
アジア時代の到来を見据え、2人の娘たちを英語と中国語のバイリンガルに育てるためです。シンガポールは中国語がネーティブランゲージの上、清潔で暮らしやすい。日本人が中国語を話すようになれば、日本で暮らすと思います。日本はお気に入りの国のひとつなので。話せる言語が増えれば、入ってくる情報の量と質が劇的に変わる。投資家としてもうひとつアドバイスするなら、「子や孫には中国語を習わせなさい」ですね。次はスペイン語、その次となると韓国語もいいし、ロシア語もいい。日本語はリストに入らないですね。衰退していく言語ですから。
―日本が投資対象に再浮上することはなさそうですね。
株価が下がり、税金が下がり、規制緩和をさらに進めてマーケットをオープンにし、財政赤字を大幅に削減する。さらに出生率が上がったら、判断を変えるかもしれません。財政赤字の削減は今日からでも切り込めるでしょう? 使わなければいいんですから。Do it! やらなければ何も始まりませんよ。
(聞き手=坂本千晶/日刊ゲンダイ)
▽ジム・ロジャーズ 1942年、米国アラバマ州生まれ。米エール大と英オックスフォード大で歴史学を修了後、ウォール街へ。ジョージ・ソロスとクォンタム・ファンドを設立し、10年で4200%という驚異的なリターンを叩き出す。37歳で引退後はコロンビア大で金融論を教えるほか、コメンテーターとしても活躍。07年、シンガポールに移住。「冒険投資家ジム・ロジャーズ 世界バイク紀行」など著書多数。
☆今日の推奨本(朗読)
■【推奨本】ジム・ロジャース著『日本への警告』(講談社α新書2019年7月18日発行)
第三十回朗読 (2019.10.07)
第三章 アメリカ、中国、朝鮮半島-これが変化の本質だ
●覇権国は近隣国を支配する (P115-117)
(1)今日のメインテーマ
■日本国憲法99条【憲法尊重擁護の義務】に『罰則規定』がないことが今の日本を『憲法無視』『憲法違反』『憲法破壊』が常態化した『無法国家』にしたのだ!
____________________
日本国憲法99条
天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。
_____________________
日本国憲法99条はすべての公務員に対して、国の最高法規である『憲法』を尊重・遵守する『義務』を課したものだが、その義務を果たさない公務員に対する『罰則』は一切規定されていない。
日本の刑法には、犯してはならない罪にたいしての罰則が最高刑の死刑まで規定されているのに、最高法規の『憲法』が課した義務に違反した場合の罰則が一切書かれていないのだ。
そのため日本の政治家や官僚たちは、罰則規定のある『法律』は順守するが、罰則規定のない国の最高法規である『憲法』は無視し、違反し、破壊してきたのである。
その結果今の日本は、国の最高法規である『憲法』が尊重も擁護もされない『最低の国』となったのだ。
▲日本国憲法に『罰則』を規定しなかったのは米国支配階級が仕組んだ『謀略』である!
米国支配階級によって起案され施行された『日本国憲法』は、日本国憲法99条に『罰則規定』を設けないことで米国支配階級の傀儡政党である『自民党』の政治家たちと、戦後米国支配階級が『植民地支配』のために温存し復活させた『天皇制国家官僚』たちによって『無視』され『違反』され『破壊』されてきたのである。
そしてその最後の仕上げが、安倍晋三自公政権と『日本会議』『神社本庁』『靖国神社』などの『極右ファシスト・天皇制原理主義者』たちが来年にも強行しようとしている『憲法改正』という名の『日本国憲法の骨抜き』と『大日本帝国憲法への差し替え』である。
我々は安倍晋三自公政権と背後にいる『極右ファシスト・天皇制原理主義者』どもによる『憲法改正=憲法破壊』策動を絶対に許してはならない!
(2)今日のトッピックス
①自民、憲法論議の開始を=野党「CM規制」優先主張-国会
2019/10/06 時事通信
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191006-00000038-jij-pol
与野党幹部が6日、NHK番組に出演し、臨時国会対応をめぐり討論した。
自民党の稲田朋美幹事長代行は憲法審査会で憲法論議の開始を要請。手始めとして国民投票法改正案の早期処理を求めた。立憲民主党の福山哲郎幹事長は議論自体は否定しなかったものの、憲法審では国民投票のCM規制などを優先すべきだと主張した。
稲田氏は「今の憲法は主権が制限された時代に改正された。骨太の議論を憲法審査会で行いたい」と表明。国民投票法改正案については「昨年、趣旨説明もなされ(与野党で)合意ができている」と指摘した。
公明党の斉藤鉄夫幹事長は「憲法は国の基本法だから不断に国会で議論すべきだ」と述べた。
福山氏は「われわれも憲法議論を拒否しているつもりはない。積極的にやればいい」と語った。憲法審ではCM規制の問題に加え、文化庁による芸術祭への補助金不交付決定に関しても議論すべきだと指摘した。
国民民主党の平野博文幹事長は同党が提案した国民投票法改正案の対案を審議するよう求めた。
日本維新の会の馬場伸幸幹事長は教育無償化などを含む独自の改憲案をまとめたことを踏まえ、「自民党は(改憲案を)条文化して、議論できる準備を整えてほしい」と求めた。
共産党の小池晃書記局長は「改憲ではなく憲法の議論をすべきだ」と訴えた。
野党側は関西電力幹部による金品受領問題を取り上げ、「原発マネーの闇が広がっている」(福山氏)として、関係者の国会招致を要求。稲田氏は「(関電が)第三者委員会を設置して真実の解明をする」として、当面は関電の対応を見守る姿勢を示した。
②任期中改憲に固執 安倍首相が五輪後狙う“何でもアリ強行”
2019/10/07 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262895
五輪が終われば…(4日、所信表明演説をおこなう安倍首相)/(C)日刊ゲンダイ
「国会議員がしっかりと議論していく。国民への責任を果たそうではありませんか」――。4日の所信表明演説で野党に憲法論議を呼びかけ、演説を締めくくった安倍首相。自民党総裁任期満了まで残り2年を切り、唯一、残されたレガシーづくりに躍起だが、改憲への道のりは日程的に厳しい。打破する手段は乱暴な審議と強行採決ラッシュ。丁寧な議論が求められる改憲でも、この人物ならやりかねない。
自民党が安倍首相の残り任期から逆算し、想定するスケジュールは、今国会で国民投票法改正案を成立させ、来年1月召集の通常国会で改憲原案の議論に入るというもの。とはいえ、一概に改憲論議といっても国民投票に至るには別表の通り、国会内外でこれだけの手続きを踏む必要がある。
自民党が7月の参院選で打ち出した憲法9条への自衛隊明記や緊急事態条項など改憲4項目は、あくまで改正条文のイメージ案。単なる「たたき台」に過ぎない。つまり現状では、改憲への道のりのスタート地点にも立っていないのだ。
自民党が改憲論議の前提と位置づける国民投票法改正案の審議は暗礁に乗り上げ、立憲民主党など主要野党は改憲論議に応じる気配はない。
仮に自民党が来年の通常国会までに4項目を党の改憲原案として憲法審査会に提示しても、国会で初の改憲発議、そして国民投票に向けては丁寧な議論が求められる。自民党内でも、「複数の国会をまたいで議論すべきだ」との声が強い。
ましてや憲法審は与野党協調路線が原則。本来なら野党の反対意見にも与党は耳を傾ける必要があるし、そもそも改憲勢力は先の参院選で発議に必要な3分の2議席を失った。足りない4議席をあらゆる手段で穴埋めして発議しても、国民投票の周知期間は60~180日。初の国民投票だけに長めに設定する可能性が高い。
いくら安倍首相が改憲レガシーに固執しても、2021年9月末までの任期中に正攻法で実現させるのは至難の業なのだ。
■残り2年、険しい日程
「安倍首相も来年の東京五輪までは国際的な目もあり、おとなしくしていると思いますが、数の力におごった政権は五輪終了後は何でもアリ。これまでの与野党対立の重要法案のように、憲法審を会長職権で強引に開いて改憲原案を強行採決。それがダメなら総裁4選を目指すハラではないでしょうか」(立正大名誉教授・金子勝氏=憲法)
「困難な現状にあることは認識しているが、決して乗り越えられないものではない」――。安倍首相は1919年のパリ講和会議で人種差別撤廃を主張した牧野伸顕全権代表の演説を引用して改憲を訴えたが、どんな手で乗り越えるつもりなのか。美辞麗句の裏のドス黒い野望に注意すべきだ。
③米大統領ウクライナ疑惑、新たな告発者 「直接の体験に基づく情報」と弁護士
2019年10月7日 AFP日本語版
https://www.afpbb.com/articles/-/3248253
米首都ワシントンのホワイトハウス近くのラファイエット公園を閉園する大統領警護官(2019年10月6日撮影)
【10月7日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領が民主党のジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領の汚職捜査をウクライナ大統領に働き掛けたとされるスキャンダルでトランプ氏の弾劾調査が進められているなか、直接の体験に基づく情報があるとする2人目の内部告発者が現れた。同告発者の弁護士が6日、明らかにした。
弁護士のマーク・ ザイド(Mark Zaid)氏はツイッター(Twitter)に「第2の内部告発者をわれわれ弁護チームが代理しているという報道は事実だと認める」「また彼ら(第2の内部告発者)は法の下に保護された開示を行い、これによる報復を受けない。この内部告発者は直接の体験による情報を持っている」と投稿した。
これより先にザイド氏の同僚弁護士であるアンドリュー・バカイ(Andrew Bakaj)氏は、トランプ氏が職権を乱用してバイデン前副大統領とその息子ハンター(Hunter Biden)氏の汚職捜査をするようウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領に圧力をかけたとされる事案で、同氏の弁護チームは「複数の内部告発者を代理している」としていた。
バカイ氏の使った「複数」という表現が2人を超える内部告発者を意味するのかどうかは明らかではない。通常、大統領と外国首脳の電話会談は数人の当局者が聴き取ることになっている。
これまでトランプ氏らは内部告発の内容は伝聞情報にすぎないとして何度も否定してきたが、直接体験したと主張する内部告発者が現れたことで、トランプ氏らが従来の主張を繰り返すのは困難になるとみられる。(c)AFP
④河野防衛相のお膝元 神奈川・大磯町が安倍首相に猛省勧告
2019/10/07 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262892
圧倒的多数で可決(大磯町のHPから)
安倍1強のおごりに「喝!」だ。河野太郎防衛相のお膝元で安倍首相に猛省を促す決議案が圧倒的多数で可決された。
現役の首相を名指しで批判する決議は異例である。
神奈川・大磯町議会は3日、「内閣総理大臣 安倍晋三衆議院議員に猛省を求める決議」を可決。議決権を持たない議長を除き、全議員13人のうち自民系や公明党の議員を含む12人が賛成し、反対はたったの1人だった。決議案を提出した柴崎茂議員がこう言う。
「提出の理由は2つあります。まず、財務省の公文書改ざん事件を巡り、大阪地検が捜査を終結したからです。国家が国民を欺くことは、戦時下の大本営発表に通ずる。だから、『見逃さないぞ』という声を上げたかったのです。もうひとつは、台風15号で停電や断水などの被害が続出している状況で、内閣改造を断行したからです。『何とかなるだろう』というおごった姿勢を反省していただきたい」
決議文では、公文書改ざんについて<いかなる事情があっても許されない言語道断の行為>などと批判。捜査終了についても、<検察の様々な冤罪事件と比べれば、安倍総理への忖度に感じられるのは私たちだけではないと考える><安倍晋三衆議院議員は国会議員の1人として政府を監視し、不正や疑惑を解明する任務を負っているはずである>――と断じた。
大磯町は中選挙区時代から河野防衛相の父・洋平元衆院議長の地盤。麻生財務相の祖父・吉田茂元首相の邸宅があったことでも知られる。
自民党関係者から「どうなっているんだ」
自民党重鎮にゆかりのある地域から、首相を名指しで批判する決議が出されるとは穏やかではない。自民系の高橋英俊議長は「詳しいことは言えないが、自民党関係者から決議について『どうなっているんだ』との連絡が来た」と明かす一方、「議員の言論や表現の自由を守る立場なので、粛々と進めた」と言葉少なだった。
同じく自民系の清田文雄議員は、賛成した理由を日刊ゲンダイにこう明かした。
「私は自民党員ですが、国民が感じている不自然な点を感じないわけではありません。国民の声に耳を傾けながら政権運営に努めて欲しいという期待をこめて賛成しました」
今回の“猛省勧告”は「根回しせずに実現した機関決定」(柴崎茂議員)だという。地方の乱は“野火”となって全国に広がるかもしれない。
⑤関電だけじゃない 原発あるところに“第2の森山”必ずあり
2019/10/05 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262856
玄海原発再稼働のウラに(右は菅原経産相)/(C)共同通信社
関西電力の原発マネー還流事件は、改めて原子力行政のいかがわしさを思い知ることになった。電力会社、地元有力者、工事業者の腐敗のトライアングルは、関電だけの問題ではあり得ない。原発あるところに、“第2の森山栄治”(福井県高浜町元助役=今年3月死去)がいるはずだ。ところが、経産省は電力各社のゆる~い調査でフタをしようとしている。
経産省は9月30日付で、関電を除く電力会社9社と、電源開発、日本原子力発電、日本原燃の計12社にコンプライアンスの徹底を通達した。各社は、自主的に関電と類似の事例がないか調査していたが、4日の会見で菅原一秀経産相は「すでに12社のうち8社からは、このような事案はないとの回答があった」と言ってのけた。わずか数日の自主調査で“シロ”認定は早すぎる。
どういう調査で「問題がない」と言い切れるのか。各社の調査実態を検証するのかと問うと、経産省は「今のところ考えていない」(資源エネルギー庁の電力・ガス事業部政策課)と答えた。まるでアリバイ調査だ。
「原子力資料情報室」事務局長の松久保肇氏が言う。
「経産省は関電だけの問題で片付けようとしています。地元有力者、工事業者、自治体、電力会社の癒着は、原発があるところには多かれ少なかれ存在します。当事者である電力会社の数日の調査で終わらせてはいけません」
■原発ビジネスは「持ちつ持たれつ」で成り立つ
癒着はこれまでにも表面化している。例えば、関電と並んで原発再稼働に熱心な九州電力。玄海原発がある佐賀県玄海町の岸本英雄前町長は、就任した2006年8月以降の4年8カ月で、実弟が社長を務める建設会社「岸本組」に九電発注の原発関連工事を総額約17億円受注させていた。
しかも、町長自らも株式の配当金など約1000万円を得ていた。九電に再稼働の了承可否を与える立場だった岸本氏への原発マネー還流は、「隠れ献金」との指摘もあった。しかし、法には触れることなく、岸本町長時代の18年3月、玄海原発は再稼働に至った。
九電は、関電問題が報じられ、類似案件の調査はしないとしていたが、きのう、一転して「社内調査を始める」と発表。言い訳を考えているのかもしれない。
福島第1原発がある福島県双葉町でも地元有力者の影があった。
1963~85年に町長を務めた田中清太郎氏は、原発誘致に熱心に取り組み、成功(71年稼働開始)。並行して、町長自ら実質オーナーの「田中建設」が原発案件工事を次々に受注。双葉郡随一の建設会社を築き上げたのだ。
森山元助役とソックリじゃないか。
「森山さんのような強烈なキャラクターは特異かもしれませんが、誘致や再稼働をめぐって、電力会社は長年、地元の有力者を利用して原発を推進する。一方、地元の有力者も電力会社から最大限の利益を得ようとする。持ちつ持たれつの関係で原発ビジネスは成り立っています。関電事件をきっかけに、全国の原発をめぐるウミをすべて出し切るべきです」(松久保肇氏)
経産省や電力会社に期待しても無駄。野党とメディアは全ての原発周辺にメスを入れられるか。
⑥「NHKはまるで暴力団」日本郵政副社長の“ヤクザな過去”
2019/10/05 日刊ゲンダイ
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/262853
不平タラタラ(C)日刊ゲンダイ
「(NHKは)まるで暴力団と一緒」――。ヤクザのような言い草が水掛け論になってきた。
3日、かんぽ生命保険の不正販売に関する野党合同ヒアリング後、NHKへの不満をぶちまけた日本郵政の鈴木康雄上級副社長(69)。NHK側に「取材を受けてくれれば(情報提供を呼びかける)動画を消す」と言われたと説明したが、きのうのヒアリングで、NHKの木田幸紀放送総局長は「丁寧に取材交渉した」と反論。両者の認識は食い違う。
どちらが正しいかはともかく、鈴木氏の発言に不正販売への反省は感じられない。「殴っておいて、これ以上、殴って欲しくないならやめたるわ。俺の言うことを聞けって、バカじゃねぇの」との言い回しに、SNS上には「ヤクザはどっちだ」「かんぽ側こそ詐欺だろ」などと批判が殺到。高齢者を「カモ」にした特殊詐欺まがいの悪質営業の被害は18万件を超えるから当然だ。
不正販売をいち早く追及したNHK「クローズアップ現代+」に言いがかりをつけ、水面下で上田会長に謝罪させた郵政側の窓口となり暗躍したのも、放送行政を所管する総務省の事務次官だった鈴木氏である。
鈴木氏は山梨県出身。東北大卒業後、1973年に旧郵政省に入省。順調にキャリアを重ね、05年には郵政行政局長に出世したが、就任2週間でミソをつけた。
「電気通信事業部長だった01年に利害関係者にあたるNTTコミュニケーションズの幹部から、寿司をごちそうになり、10枚前後のタクシー券をもらったことが発覚。国会でも追及され、国家公務員倫理法違反で戒告処分となったのです」(総務省関係者)
一時は規制行政部門から外された“傷モノ”に、第1次安倍政権で転機が訪れる。総務相となった菅・現官房長官が情報通信政策局長だった鈴木氏を省内ナンバー2の総務審議官に抜擢したのだ。
「菅氏は、自身が進めるNHK改革に待ったをかけたとして、情報通信政策局の放送政策課長を更迭。鈴木氏は部下を守らず、当時は自民党参院幹事長で“放送行政のドン”だった片山虎之助氏に公然と批判されたが、菅さんの受けは良くなった。2人は今も昵懇の間柄です」(政界関係者)
恐らくNHKへの傲岸不遜な態度は、菅の威光をカサに着たものだ。
そして鈴木氏は09年7月に事務次官に就くも、2カ月後に民主党政権が誕生。就任半年で当時の原口一博総務相に肩を叩かれ辞表を出し、事実上の更迭と報じられた。
かんぽ不正問題で日本郵政の長門正貢社長も辞任必至。後釜には鈴木氏の社長昇格案も浮上していたという。今回の暴言で郵政トップの目はついえたか。
(3)今日の重要情報
①萩生田光一文科相は「幸福の科学」の大学設置再申請でまた動くのか? 5年前の申請時に幸福の科学側に立って文科省に働きかけ
2019.10.05 Lotera
https://lite-ra.com/2019/10/post-5011.html
「はぎうだ光一オフィシャルwebsite」より
先日、学校法人「幸福の科学学園」が2021年春に「幸福の科学大学」の開学を予定し、この10月にも大学設置認可を再申請する方針であると共同通信が伝えた。
幸福の科学大学(仮称)をめぐっては、2014年10月に一度、文科省の大学設置・学校法人審議会が開設を「不可」と答申している。その後、幸福の科学は2015年に「ハッピー・サイエンス・ユニバーシティ」(千葉県長生郡および東京都江東区。略称HSU)という私塾、つまり学位授与ができない無認可校を開校し現在に至るが、なおも大学開学を諦めず、今回、設置認可を再申請するということらしい。
4日、本サイトが事実確認のため幸福の科学に直撃すると、広報局担当者はメールで「本年10月に申請を行う予定です」と回答。千葉県長生村などに構え、「人間幸福学部」「経営成功学部」「未来創造学部」「未来産業学部」なる4学部と、大学院修士課程の「未来産業研究科」を置く計画だという。これら学部名称もまたHSUで同じものが使われている。
参考までに、ハッピー・サイエンス・ユニバーシティの紹介本『HSU最新版・徹底ガイド ようこそ!神が創った唯一の学校へ』(HSU出版)を開いてみると、2ページ目には、天照大神やソクラテス、吉田松陰らによる〈神々からのメッセージ〉が掲載されていた。たとえばニュートンは〈私なんか、(この世に)生まれてきて、(HSUの)総長になりたいぐらいの……。学長か?学長になりたいなあ〉との言葉を寄せている。なお、出典はすべて幸福の科学出版から出されている大川隆法氏の著書であった。
いずれにしても、幸福の科学があらためて大学の再申請を行うことはほぼ確実。しかし、だとしたら、気になることがある。それは、先の内閣改造人事で、大学設置認可の責任者である文部科学大臣に抜擢された安倍首相の最側近・萩生田光一の存在だ。
というのも、5年前、幸福の科学が大学設置を申請した時、幸福の科学側に立って文科省との“仲介・調整役”を担っていたのが、ほかならぬ萩生田文科相だからだ。
どういうことか。あらためて振り返っておこう。2014年の幸福の科学の大学申請の際に、文科省が不認可としたのは、大学設置・学校法人審議会が教祖である大川隆法氏の著作がカリキュラムの〈重要な位置づけ〉〈根底〉となっており、さらに「霊言(霊言集)」を大川氏の思想の〈科学的根拠〉としているとして、〈「霊言(霊言集)」を根拠とした教育内容を体系的に学生に教授することが可能とは認められない〉などと問題視したからだった。また、設置審は〈認可の強要を意図すると思われるような不適切な行為が行われた〉と異例の報告を行なっている。
〈審査途中において、創立者の大川隆法氏を著者とする大学新設に関連する書籍が数多く出版され、申請者も属する幸福の科学グループから本審議会の委員に送付されたり、今回の大学設置認可に関係すると思われる人物の守護霊本が複数出版されたりするなど、通常の審査プロセスを無視して、認可の強要を意図すると思われるような不適切な行為が行われたたことは、極めて遺憾である。〉(2014年10月29日「幸福の科学大学(仮称)の審査過程における申請者の不適切な行為について(報告)」)
5年前、大学申請の最中に設置認可責任者の下村文科相の「霊言本」を出版していた
文科省・設置審が問題にした〈大学設置認可に関係すると思われる人物の守護霊本〉というのは、幸福の科学出版が2014年に出版した、下村博文文科相(当時)の「霊言本」2冊。下村文科相の「守護霊」を「招霊」した大川隆法氏に、教団幹部らがインタビューするという内容だ。うち、同年6月刊行の『文部科学大臣・下村博文守護霊インタビュー』では、大川隆法氏の妻である大川紫央氏(幸福の科学総裁補佐)との大学設置認可をめぐるやりとりのなかで、「下村博文守護霊」がこんな〈罵詈雑言〉〈「脅し」〉(同書より)を重ねていた。
「教団は、もう滅茶苦茶になって消えろ! ほんまに、変な教団だもんな。『消えろ』って言ってるのに、何を言ってんだ、バカヤロウ」
「おまえら、どこが監督官庁か知っとるのか? バカヤロウ!」
「こんなパーを幹部にするなよ(舌打ち)。相手にできんわ。カルトはカルトをやっとけよ」
「わしが、“はんこ”つかなきゃ教団崩壊するよ。やろうやろうとしてることが、たいていできなんですから。ハッハッハ。オウムの次に、おまえら全部刑務所に入れたるよ」
なお、同書では〈「守護霊の霊言」とは、いわば本人の潜在意識にアクセスしたものであり、その内容は、その人が潜在意識で考えていること(本心)と考えてよい〉〈「霊言」は、あくまでも霊人の意見であり、幸福の科学グループとしての意見と矛盾する内容を含む場合がある点、付記しておきたい〉と記されている。
文科省の大学設置・学校法人審議会は、こうした「霊言本」などの出版について〈通常の審査プロセスを無視して、認可の強要を意図すると思われるような不適切な行為が行われた〉などとし、〈大学設置認可制度の根幹を揺るがすおそれのある問題であると考え〉、文科大臣に報告したという(前掲報告書)。
これに対して同年11月、幸福の科学は「文部科学大臣の不正行為に関する弁明請求書」を下村文科相に送付した。文書は設置を認めなかった文科省の責任者である下村文科相をさらに非難し、この間の文科省とのやりとりを明かしたものだった。
〈下村大臣が自らに関わる「霊言」である下村霊言書籍の内容を否定するために、大学許認可行政のルールさえ踏みにじって文部科学省を私物化し、まさに“大臣の一存”で文部科学省の官僚を強引に動かし、審議会に「霊言」を唯一の理由とした不可答申を出させる形をとることで、不認可とした〉〈憲法が保障する「学問の自由」「信教の自由」を侵害する、下村大臣の不正行為そのもの〉などと主張していた。
ようするに、文科省側の審査の手続きに不正があると訴えているのだが、この教団側が出した「弁明請求書」のなかに、新文科大臣である萩生田光一氏が当時、幸福の科学大学の開学に奔走していたという具体的な話が何箇所も出てくるのだ。
幸福の科学側が提出した文書に「萩生田光一衆議院議員による仲介による調整」と明記
まず、幸福の科学請求書は2014年5月、文科省で当時、大学設置室長だった今泉柔剛氏と面談を行ったことを記しているのだが、そこにいきなりこんな記述が登場する。
〈さらに、6月10日の面談において、今泉前室長は、自由民主党総裁特別補佐である萩生田光一衆議院議員の仲介による調整によって、「幸福の科学大学」の学長候補者を九鬼副理事長から別の人物に替えて、九鬼副理事長は「総長」として置くこととすれば、細かい問題はあっても工夫によって大学設置認可が可能であるとの趣旨の発言をしていた。〉(弁明請求書より)
そう、幸福の科学が提出した文書に、「萩生田光一衆議院議員による仲介による調整」とはっきり書いてあるのだ。しかも、その文書によれば、この萩生田議員の仲介・調整は文科省の大学設置室長が口にし、認めていたとされている。
では、その萩生田氏の「仲介による調整」はいったいどういった内容だったのか。直後の文章を読むと、より具体的になる。
〈それと同様の発言として、5月27日に行った大学関係者と萩生田議員との話し合いの中でも、「(学長を変えるというのは)九鬼さんの人格を否定しているわけでなく、正直言って、今後しばらく我慢したほうが得なんじゃないかと。これはもう、役所がそういうアドバイスしたってことになると大変なんだけど、今までの例を見ても、やっぱりそこは経験のある、正直言うと名前だけ借りてスタートして、それで一年間のうちに、九鬼さんが副学長とか、そういう経験を積んで、その間に一つ論文でも出しておけば、2年目からは堂々と学長やれるから、そこではもう、介入できないから。」と、萩生田議員からも学長を変えれば開設できるという旨のアドバイスがあった。〉(同上)
ようするに、九鬼一氏(幸福の科学学園副理事長)の学長就任に難色を示す文科省との間で仲介に動いていた萩生田氏が、幸福の科学側の関係者と「話し合い」、“当初は別の人間を学長にしておいて1年後に九鬼氏にすげ替えればよい”とアドバイスをしていたというのである。しかも、幸福の科学側の説明によれば、実際に萩生田氏の助言に従って学長候補者を変更したというのだ。
〈そして、これを受けて小代哲也大学設置室長補佐に、具体的な書面作成方式につき詳細に相談をした上で、当学園は、萩生田議員と今泉前室長のアドバイスに則り、本来であれば九鬼学長で申請継続したかったにも関わらず、学長候補者をやむを得ず変更した。〉(同上)
事実であれば、萩生田氏は、まさに大学設置認可を申請中の学校法人と接触を持ち、直接、認可されるよう奔走していたことになる。
萩生田は5年前、当時の下村文科相にも幸福の科学大学について働きかけていた
萩生田氏の名前は他の箇所でも出てくる。それは、前述の下村博文文科相の「霊言本」にかんするくだりだ。「弁明請求書」によれば、2014年6月の「霊言本」出版の前日にあたる6日、下村氏本人から幸福実現党の上條幸哉氏に電話があったという。そこで下村文科相はこう話していたというのだ。
〈「本をストップすることで、やりようはまだある。まだ、間に合うから。役人がコピーを持ってきた。それを見て驚いた。罵詈雑言が書いてあるではないか。これまで、萩生田から電話があって、一生懸命やっているとは聞いていた。学部名はクリアして、あとは九鬼という人が学長でなければならないというところを、一年我慢してバトンタッチするやり方はあると提案していたが、…とにかく、誹謗中傷の内容である。今だったら、対応の仕方がある。本部のしかるべき人に話をしてくれないか。本(霊言書籍)のストップ(出版中止)は当然のことだ。(中略)今だったら対応の仕方がある。」〉(同上)
この通話内容が事実だとすると、萩生田氏は学園側と文科省側を「仲介・調整」していただけでなく、下村博文文科相にも幸福の科学大学の開学を直接かけあっていた、ということになるだろう。これは、文科省、大学設置審による正当な審議過程を歪めようとする行為としか思えない。
ところが、そんな萩生田氏が今回、内閣改造でその大学設置の責任者である文科相に抜擢されたのである。そして、幸福の科学も前述のように、再び大学設置認可を申請する動きを確実にしているというわけだ。
前回の幸福の科学大設置不認可をめぐっては、文科省は2015年4月、前述したような「霊言本」のなかに〈不正な行為があった〉などとして「14年10月から5年間の設置を認めない」旨を幸福の科学学園へ通知した。5年の期間が切れる今年、奇しくも文科省のトップに座ったのが、萩生田大臣だったのだ。
ちなみに、萩生田氏の仲介・調整を綴っていた幸福の科学の「弁明請求書」の全文は以前は、幸福の科学のホームページにもアップされていたが、最近、該当箇所をクリックしてみたところ、「Not Found」になっていた。
それにしても、今回、大学の設置の認可責任者になった萩生田文科相はこの再申請にどう対処するのだろうか。ここで、忘れてはならないのは、萩生田氏は同じ教育行政をめぐる加計学園問題の“キーパーソン”だったという事実だ。
加計学園の獣医学部新設でも、安倍首相のために文科省に圧力をかけていた萩生田
周知の通り、萩生田氏は、安倍首相の親友が理事長をつとめる学校法人・加計学園の獣医学部新設をめぐり、大きな役割を演じてきた。たとえば、文科省が公開したメール文書では、「広域的に」「限り」の文言を加えるという事実上の「京都産業大学外し」を内閣府に指示していたと名指しされており、NHKがスクープした文部省の内部文書「10/21萩生田副長官ご発言概要」でも、萩生田氏が文科省に対し「官邸は絶対やると言っている」「総理は『平成30年4月開学』とおしりを切っていた」などと“総理案件”であることを伝えていたことが明らかになっている。
ところが萩生田氏はこうした関与を否定。しかも、ブログに安倍首相、加計孝太郎理事長と3人仲良くバーベキューに興じる写真をアップしていたにもかかわらず、2人が友人関係にあることすら知らなかったと強弁するなど、誰にでもわかる嘘を平気な顔で吐き続けてきたのである。
そんな厚顔ぶりを発揮した萩生田氏が今回、幸福の科学の大学設置認可のために露骨な動きをしたとしてもなんの不思議もない。
いや、問題は幸福の科学だけではない。萩生田文科相は教育勅語を掛け軸に掲げるゴリゴリの極右思想の持ち主で、これまでもメディアや教育現場に歴史修正主義の強要、圧力をかけてきた。このままいけば、安倍首相とその最側近によるこの国の教育の“右傾化”“私物化”はどんどん進んでいくだろう。臨時国会で徹底的に追及されねばならない。
(編集部)
*************************
【杉並からの情報発信です】【YYNews】【YYNewsLive】
情報発信者 山崎康彦
メール:yampr7@mx3.alpha-web.ne.jp
*************************