猪熊隆之の観天望気講座６３

今日は、先日、中央アルプスの千畳敷ライブカメラが捉えた乳房雲（にゅうぼうぐも・ちぶさぐも）についてお話しします。

乳房雲は、雨が降る直前などに、雲の底からこぶ状の雲がいくつも垂れ下がる雲（「雲の中では何が起こっているのか」荒木健太郎著）で、形は乳房に似ていることから名づけられた雲です。上の写真は典型的な乳房雲より、形が尖っていますが、下向きに尖っているのは、降水粒子が落ちていきながら、蒸発している様子を現しています。ただ、乳房雲の成因についてはまだ不明な点も多く、謎に満ちた雲です。

写真提供：中央アルプス観光株式会社http://www.chuo-alps.com/ropeway/virtual/live.html

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文責：猪熊隆之