観天望気講座37で晴れ下層雲(層雲)を学びましたが、今日は雨下層雲(層雲)を学びましょう。
上の写真は見覚えがあると思います。観天望気講座37で学んだ晴れ下層雲です。雲の上の部分は高度が一定しています。上昇気流が起きていないからです。
上の写真の中で緑の囲みが雨層雲です。一番上の写真の晴れ層雲よりも、雲のてっぺんの高度が一定でなく、上昇していることがわかります。そして、紫色の囲みのように所々でちぎれた雲が見られます。これは、断片層雲や断片積雲と呼ばれ、雨が降る直前によく現れる雲です。
同じ層雲でもこうした特徴があるとき、特に緑の囲みの部分が上に上にと山を隠していくようなときは、雨が近いでしょう。
上の写真がまさにそれで、緑色で囲んだ層雲が厚みを増して、上へと昇っていっているのがわかります。
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文責:猪熊隆之