山下建築舎.blog

東近江市で住宅設計をしている建築事務所

柱補強

2013-10-11 | 建物
9月に終了した部分改修の工事ですが
ブロック造のお風呂とトイレを解体して出てきた
柱をみてビックリしました。

柱の足元が無い。



水廻りの改修を行うと 土台が腐っているとか
柱が部分的に腐っているとかは結構ありますが
見事に無くなっているのはそうそうない状態です。

おうちの人の話ではお風呂の排水が
ちょうど柱の横の溝をタレ流しの状態で流れていたようで
湯気や飛沫等が常にあたってたようです。

解体されたブロック造のお風呂自体が30年以上経っていそうなので
その間いつも湿気た状態だったのでしょう。

普通建物の角の柱は通し柱なのですが この柱も通し柱でした。
よくこんなに無くなって建物が立っているな?という感じですが
実は住宅密集地に建つ商家なもので
妻側(隣のお家に面する側)は全て2階までの通し柱になっており
外部から防火のために土壁が塗られていました。

外壁面全てが通し柱であるためか角の柱に掛る重みが少なかったようで
傾かずに建っていたようです。

見た以上は補強しなくてはいけないので



柱の下に基礎を造り



腐った柱の横に添え柱をし 腐った部分は柱を途中で継いでもらい



梁の下に補強の梁を入れてもらい
門型のフレームにしてもらいました

最終的には中央にも1本柱を建ててもらい
両面から構造用合板を張ってもらい
面を造って補強してもらいました。

水廻りの工事は要注意でした。

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