山下建築舎.blog

東近江市で住宅設計をしている建築事務所

耐震改修

2023-06-22 | 建物
屋根の軽量化を伴う耐震改修です


屋根瓦を撤去し、瓦の下に施工されていた土葺き部分を撤去しています



昭和の建物には土葺きの瓦屋根もまだ残っています
野地板の上に瓦を施工するために5センチ程度、土が敷かれています
瓦と合わせると重量は100kg/㎡程度になります



今回は軽量化の為に金属屋根に葺替えます
既存の野地板の上に合板で野地板を補強、
その上に雨音や熱の伝わりを低減するためにビルボードを施工しました



瓦の色に近い金属屋根を施工しました


建物の既存の躯対部分(壁、基礎等)を撤去・解体して
耐震補強を行う壁の足元は、新たに基礎を設けます

既存の下屋を残しての工事のため
下からサポートで屋根を支えながら基礎工事を施工されました






新たに土台や柱を入れ直し柱頭柱脚金物を取り付けて軸組の作り直しです



内部の間取りも変更になるため、窓や勝手口の位置も変更になり
窓台やマグサも入れ直しています





越し屋根付住宅

2020-09-04 | 建物
昨年春から工事中でした越し屋根付住宅 工事が終わりました
正確に言うと施主様直営の付帯工事は継続中ですが・・・。

大工さんの依頼で計画に関わらせてもらい
施主様と図面のやりとりをし始めてからだと丸3年
なかなかの長期間になりました たぶん今までで最長です










農村部に建っていますが日本瓦を葺いた純和風でこの様な大きな住宅は
近頃建築工事を見ることが少なくなりました
関わらさせていただき ありがとうございました

今回のこのお家は床面積が300㎡を超えているため
省エネ法の届け出をしています
土壁を使わず断熱材を使用し断熱サッシを用いて
設備関係を省エネ化することで
1次エネルギーの計算をクリアしました

この後 外構などを進められる様ですが
どんな出来上がりになるか楽しみです








空き店舗の活用工事6

2020-07-11 | 建物
足場もばれて空き店舗の活用工事も終わりました


施工前



施工後

歩道に出ていたアルミの庇?が無くなり
建物の裏の一部を減築したため こじんまりしました




施工前



施工後

1階ファサードと内部の工事は出店を計画されてる方の工事になります
今は仮囲いしています
この建物、少し低いですが3階建のため 3階部分に消防の進入口に代わる窓を設けています
また、2階部分も同様に大きな窓を設けています
外からと内からの眺めも考慮しています

今回は外部が大家さんの工事、内部は出店者さんの工事で
ここでバトンタッチになります

今回の工事ですが地元商店街でお店をされてる大家さんが
空き店舗を使って街を元気に!と計画されて
そこに出店を計画された方が現れた事からスタートしました


元々はお店が立ち並んでいた商店街ですが
実はぽこんと空き地が出来た事から動き始めました


商店街を眺める

電柱の向こうの黒い建物が今回工事した建物です


横の空地を眺める

以前はここにもお店がありましたが数年前に解体されて空き地になりました
この空き地を利用して今回の工事物件の大家さんが
夏に屋台を出したり 街のイベントの時に物販をされたりと
色々活用されていました
空地が出来た事と空き店舗が隣接していたことで
普段はお店の駐車スペースとして利用し
イベントの時には屋外で物販に活用できることが
空き店舗活用の切っ掛けにもなりました



空き地奥から通りを眺める

この空き地のいいところは路地に面しているところです
この路地が表の通りと裏の通りとを結んでいます
今もこの路地を通って近所の方が行き来しています
裏の通りには昔からある数軒お店と最近出来た飲食店 凪晴食堂さんがあり
表の通りにもタイレストランやお花屋さんがあります
ここにまた一つお店が加わる事でこの路地が回遊する動線として活きてくると
また街にプラスになるような気がします




空き店舗の活用工事5

2020-06-19 | 建物
空き店舗活用工事

工事も終盤になり建物北側(裏)の
2階がオーバーハングになっていた傷みの酷い部分の
工事になりました



解体工事後サポート柱で下から支えていた部分ですが
解体工事以前も柱1本で下から支えている状態でした



今回1階部分に基礎を造り


土台、柱を新設し
既存梁下に新規の梁を入れて支える様にしました



壁面は構造用合板で補強しています

雨ざらしの状態が長かった様で腐食が進んでいましたが
酷いところは取替てもらいました
瓦屋根を金属屋根に変更する事で荷重も減り
オーバーハングのアンバランスな構造も改善できたと思います






空き店舗の活用工事4

2020-06-08 | 建物
空き店舗の活用工事

外壁の工事が進んできました

正面道路側の外壁は消防の関係で大きな窓が数カ所つきます
窓以外の部分は外壁は防火の為に左官仕上げになります
モルタルが塗れる壁下地材ラスカットを張り
モルタル+仕上材を塗ります



下地のラスカットと窓


ラスカットの上にモルタル塗 この上に仕上材を塗ります


西側外壁は既存のトタンの壁を撤去し
再度鋼板の壁材を張ります


サッシと壁下地


透湿シート張

梅雨の雨がひどくなるまでに順調に工事が進んで来ました
工務店様 工事ありがとうございます





空き店舗の活用工事3

2020-05-28 | 建物
空き店舗の活用工事
 
大家さん施工の屋根と外壁部分の工事を
工務店さんに施工してもらっています

実はこの建物 前半分が鉄骨造で後ろ半分が木造の
ちょっと変わった建物です
以前に前半分だけ鉄骨造で建替えられているようです

前の鉄骨造部分は屋根がスレート葺きのため
ガルバリウム鋼板のカバー工法で施工



既存スレート屋根


ガルバリウム鋼板のカバー工法

後ろの木造部分は古い瓦を撤去して合板で野地板を補強後
防水紙、ガルバリウム鋼板の横葺きで施工になりました



古い屋根


防水紙(ルーフィング)


ガルバリウム鋼板の横葺き

どちらも屋根の重量を抑えるために金属屋根にしていますが
特に後ろの木造部分は壁土+瓦屋根でしたので金属屋根にする事で
以前の1/5程度に重量が減り地震に対してもメリットがあります


空き店舗の活用工事2

2020-05-14 | 建物
空き店舗の活用工事

通りに面した外壁から解体がスタートしました



古い外壁面は木部の装飾も腐っていて落ちる寸前でした
台風が来たら飛んで行ったかもしれません



3階部分の外壁面


3階部分内部から外を見る


2階部分内部から外を見る


1階部分 シャッターを撤去した状態

それぞれの部位を解体し すっきりしたところです
歩道に面した外壁の解体
しかも高所での作業
歩行者も多く作業しにくい中での解体工事
大工さんありがとうございます



農転、開発許可申請

2020-05-06 | 建物
昨年 秋頃から進めていた農地転用と開発許可申請



農地などを宅地にするとき必要な申請ですが
本申請に至るまで順調に進んで半年ぐらいの日数が掛かります

今回は住宅を建てるために農地を宅地に変更されたのですが
まず、その農地が宅地に変更できるのかどうか調べて
可能であれば 敷地を確定し事前申請を行います

敷地を確定するためには 公と私の境界線の確定(官民確定)や
隣地との境界線の確定が必要になります
この官民確定は役所と地元の区長さん・隣地の所有者さんにも
立会てもらいそれぞれの境界を確認してもらう作業が必要になります
私はいつも登記事務所に依頼してこの作業を行ってもらっています

敷地形状が決まると敷地の周囲を構造物で囲み隣接地と区画して
敷地の雨水の処理や上下水道の引込位置、建物の配置や形状
道路から敷地への乗入れ等を計画し事前審査を受けます

事前審査を受けると敷地を宅地にする事に関連してくる役所内の各課から
意見がつき 要件協議 というかたちで各課と協議して指摘された内容を
処理していきます

今回の場合は
前面道路が通学路だったので工事中の配慮についてや
住宅であるために自治会への加入についてや
蓋のない道路側溝を跨いで乗入れだった為 溝蓋をするための占用許可等
10以上の課から約70項目の意見がつきました
これらを全て処理してようやく本申請となります
ここまで来ると やれやれ といった感じです

市街地の宅地の場合は前面道路が道として認められていれば
建物を建てることは大概可能と思われますが
市街地の周辺の市街化調整区域は手続きが必要な場合が
ありますので気をつけてください



空き店舗の活用工事

2020-05-03 | 建物
長らく空き店舗の状態だった建物の活用工事

商店街の通りに面し長らく閉まったままだった昭和の建物を
再利用して街を元気にしていきたい
こんな思いを持った大家さんからの依頼で
空き店舗の屋根、外壁の改修工事に取り掛かりました



足場を掛けた状態です


元々は店舗兼住宅として利用されており
デザインされたファサードがありましたが途中で
外壁の傷みが酷くなったのかアルミの庇?カバーが
前面を覆っていました





前面のアルミのカバーを外した状態です

建物の奥は隣地の建物とくっいた状態で
劣化も酷かったので解体して隣接建物と切り離しました








土壁があらわになった状態
2階の一部がオーバーハングになっていて構造状不安定なため
1階部分に壁を設ける計画です



凪晴食堂さん

2020-03-07 | 建物
1月からこっち 忙しくてずいぶん更新してなかったです
気がつけば3月。

昨年暮れから工事していました 凪晴食堂さん
だいぶんオープンの準備が整って来たようなので
写真を撮らせてもらいました

工事自体は1月中頃に終わってましたが
施主様の方で機器や備品の搬入や整理
消防や保健所の検査など開店に向けての準備を進めら
ようやく店内が整ってきました



看板も付 店らしくなりました
入り口の建具はデザインガラスを数種類使い
光や景色の映り込みに変化を持たせました





中央のガラスは中から来店のお客さんの気配が感じられるように
又 外から来店のお客様には入りにくくない様に
水で濡れた様なデザインのガラスを使い領域をぼかしました






店内 入ったところにテーブル席
かなり小さなお店なのです



カウンター席は6席
畳敷の小上がりになってます
カウンター越しのオープンキッチン
店主と会話も楽しめるアットホームな感じです



トイレ

小さな食堂 あまり気取らず気軽に入れるお店にされるようです
でも店主はしっかりホテルで修行された料理人なのでお料理が楽しみです
お昼はランチメニュー
夜はお酒も楽しめるようなメニューになるようです