ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

「基地の島」沖縄を歩き続け34年、気ままに綴ります。自然観察大好き。琉球諸島を戦場に据える「島嶼防衛」は愚の骨頂。
 

【補足】金武インター周辺での大規模工事の真相が漸くわかった(20210920)

2021年09月20日 | 沖縄島中南部

 一昨年(不確か)、キャンプシュワブ等の工事で出る土砂が金武インターあたりの残土置き場に捨てられていることを確認していた。そのうち橋がかけらてきた。キャンプ・ハンセンの出入り口がまた増える。これは何故と思っていた。

 昨年11月の現場調査で、確かに橋がかけられており、また金武町役場に電話して確認した。

金武インター脇の怪(20201125-③) - ヤマヒデの沖縄便りⅣ 歩き続けて 歩き続ける 再び

 ところで、先日、別途調査していたら、本件の資料も出てきた。確かに「キャンプ・ハンセンのメインゲートの付け替え工事」だとあった。2021年8月5日日米合同委員会-「FAC6011キャンプ・ハンセンの施設の整備に係わる事業の実施について」「建物:9棟 約1200平方メートル。工作物:道路、オーバーバス橋梁、附帯施設:ユーティリティ等」とある。その事業案内にこうある。「本件は、平成25年4月に発表された「沖縄における在日米軍施設・区域に関する統合計画」により、嘉手納以南の土地の返還に際し移設が必要になる建物の移設先とされるキャンプ・ハンセンにおいて、下記施設の整備を実施することについて、日米合同委員会の承認を得たものである」と。

 そして、「記」に道路:一式、メインゲート(略ー6棟) 附帯施設「(略ー3棟)、オーバーパス橋梁(北・南側)その他(ユーティリティ等) 一式」とあるのだ。

 私がそうかと思ったのはこれだ。「沖縄における在日米軍施設・区域に関する統合計画(仮約)平成25年4月」の文書だ。因みに「平成25年」とは2013年だ。これで2006年5月に日米で交わした「ロードマップ」に沿って、どこそこの施設・区域をどう再編・返還するかが書かれている。

 要は「Ⅰ 必要な手続きの完了後に速やかに返還可能となる区域 Ⅱ 沖縄において代替施設が提供されしだい返還可能となる区域 Ⅲ 米海兵隊の兵力が沖縄から日本国外の場所に移転するに伴い、返還可能となる区域」に分けている。

 キャンプ・ハンセンが問題になるのは、このうちのⅡだ。本文の留意事項に移設先としてあがっているのが、キャンプ・瑞慶覧(キャンプ・フォスター)、キャンプ・ハンセン、キャンプ・コートニー、キャンプ・シュワブなどだ。このうち、ハンセンに来るのは、①キャンプ瑞慶覧の約10ヘクタールの返還条件に、海兵隊のサービス庁舎(管理事務所、整備工場、倉庫等を含む)のハンセンへの移設。②キャンプ・瑞慶覧のインドストリアル・コリドー(約62ヘクタール)の返還条件に、海兵隊輸送関連施設等とリサイクルセンター等がハンセンへ。その他。③牧港補給地区の倉庫地区の大半(返還区域は約129ヘクタール)の返還条件は、「海兵隊の倉庫、工場等のハンセンへの移設」など。④キャンプ瑞慶覧の白比川沿岸区域の約0.4ヘクタールの返還条件が「海兵隊コミュ二ティサービスの庁舎(管理事務所、整備工場、倉庫等を含む)のハンセンへの移設。⑤キャンプ・瑞慶覧のインダストリアル・コリドー南側に隣接する区域約0.5ヘクタールの返還条件に「海兵隊輸送関連施設等のハンセンへの移設、リサイクルセンター等のハンセンへの移設等がついている。

 ということは今回の合同委員会決定は、キャンプ・ハンセンの出入り口を確認し、整備し、その上で上記の施設を造ってからの返還となるということだ。米軍は確実に上記等の実を取るつもりだ。逆に言えば出来なければ、返しませんということだ。

 この計画の全体像については、別途整理するが、キャンプ・ハンセンのこの工事は、キャンプ・シュワブの新基地建設と直結しているということだ。ただハンセンのゲートは現在、ハンセン基地の東側にあるのを、嘉手納基地・ホワイトビーチ・普天間基地寄りの西側の沖縄自動車道の金武インターに直結させることになる。さらに、機能が分散していた諸々をハンセン(金武町等)、コートニー(うるま市)、シュワブ(名護市等)、瑞慶覧(北谷町等)に集約するものだ。文字通り統合計画だということだ。

 

2021年9月16日 沖縄自動車道の金武インターを降りる。8:39

この左(みえない)が橋、正面がゲートからインターへの接続道路になる。正面の森が皆伐され、金武湾まで見えるようになっている。蛇足ながら、基地の中に高速道路があり、インターもあるのだ。此が沖縄の現実です。お間違えないように願いたい。奥の煙突は石川火力発電所。

左側も撮りたかったが、バスと違い、高さが足りなかった。

 私は、ここで降りて歩いた。

まず一番左(西)から。ホテルの脇を行くのだが、100mほどでキャンプ・ハンセンだ。右側の工事現場は木の陰で見えない。インター下を渡り(国道329沿い)1本目。

右正面がゲート。現場は森の奥一帯。この先は工事車両の駐車場になっている。手前の道路は工事車両が入る道。9:07

そして金武インターから2本目(約1100m)の道を左に上がる。

一望。斜面が整備された。橋は右側。9:16

少し上がる。道路から。キャンプ・ハンセンからの出入りの橋。9:21

ワイドで撮る。こう繋がる。9:23 草が生い茂り到底前に進めない。半ズボンだから。

アップで撮る。9:23

高圧線の下。東西の橋の上に、南北にかかる橋か。2本。9:24

道路の行き当たりはゲート。しかし閉鎖されていた。第1ゲートに行けと。9:25

ということで本日はここまで。このあと私は、金武の水辺で鳥の観察をした。

上記の関連基地観察は後ほど考える。お楽しみに。

◎【補足】本件絡みの情報が金武町役場のHPに上がっていないかと思い、昨日(20210919)当たってみた。議会の質疑も含めて。何も出ていない。キャンプハンセンの出入り口が替わり、インターと接続になれば、住民の足にも影響するだろう。私は金武町民でないが、地域行政として、どうなのか、私には合点がいかない。

 



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