日本共産党・宇田たか子です

ひたちなか市議会議員、現在3期目 奮闘中。
武力で平和は守れない、東海第二原発廃炉
守りたいものは、いのち。

12月議会一般質問 「市民が主役の新中央図書館を」

2019年12月17日 | 日記

 新中央図書建設・・・全く新しい候補地が突如示されました。

市当局は、年度内決定を急ぎたいようですが、十分な検討と合意形成が何より必要です。

なにより、「図書館という名の、身の丈以上の箱もの」にしないために、幅広い市民の参画が必要です。

 

大項目3 市民が主役の新中央図書館を

平成28年7月に新中央図書館整備検討委員会が設置され、現在の中央図書館について建て替えの方向で検討が始まり、今年3月には「新中央図書館整備基本計画」が出されました。9月議会での同僚議員の質問に対して、年度内には立地場所を決定したいという答弁がされていましたが、突然、今月5日、12月議会本会議前の全員協議会の場で、新たな候補地が示され、そこが最善だという話がされました。しかしそれを裏づける資料も不十分であり、議員からは質問が相次ぎました。なにより図書館を使うのは市民であり、その市民が知らないところで全く別の方向に計画をすすめようとしていることは非常に問題だと私は感じています。そこで、以下の点について伺います。

(1)候補地検討の進捗状況について

1点目 今年4月以降の検討委員会の開催状況、そこでの検討内容、新しい候補地が具体的に検討されてきた経緯を伺います。

2点目 新中央図書館整備は、「新中央図書館整備基本計画」で「複合施設の可能性も視野に入れ・・」とあり、「第9次ひたちなか市行財政改革大綱(案)」の中でも、「子どもに遊びと学びを一体的に提供できるような複合施設の可能性を検討し・・」とあるように図書館単体ではなく複合施設とする方向性を強く持って検討されてきたと思いますが、その考え方に変わりはないか、伺います。

3点目 ここにきて全く新しい候補地が示されたことについて市民にしっかり情報提供し、市民の意見も反映させるなど、民主的な手続きを踏んで決定する必要があると考えることから、候補地決定を年度内にこだわる必要はないと思いますが、いかがでしょうか。

(2)市民を巻き込んだ取り組みの充実を

新中央図書館の想定するサービス内容が3月に出された基本計画に示されていますが、冊子を出しておしまいでは、図書館への市民の理解、関心は広がりません。新中央図書館がより多くの市民に親しまれ、より多くの市民が主体的に図書館運営にもかかわっていけるような取り組みが図書館完成の前から必要だと感じます。そこで、講演会、学習会やワークショップなどを積極的に開催することを提案しますが、いかがでしょうか。

(3)図書館としての機能の充実のために

改めて言うまでもなく図書館本来の役割りは、すべての市民にとって知の拠点となりうること、市民の自由と民主主義を守り育てるセンターとしての役割りであると考えます。無料の原則が貫かれ、すべての市民に開かれた公共図書館は、格差と貧困が深刻な現在、その果たす役割は本市においてもとりわけ重要になってくると考えます。そこで、立地場所や建物のデザインの問題とは別に、図書館の運営を担う職員の確保・育成について、伺います。 

 

答弁 福地教育次長

(1)候補地検討の進捗状況について

1点目 今年4月以降の検討委員会の開催状況、そこでの検討内容、新しい候補地が具体的に検討されてきた経緯について

今年度はまず7月31日に福島県の須賀川市民交流センターの視察を実施しました。この施設は図書館と子育て支援センター、市民活動サポートセンター等との複合施設ですが、図書館資料が図書館以外のエリアにも配置されていることが特徴の一つでした。自動貸し出し機を通じての貸し出しが可能であり各機能の明確なエリア分けをせず、緩やかにつながることであらゆる世代の方々が気軽に集うことができる環境づくりをおこなっている点が参考となりました。

また、11月7日には検討委員会を開催し、整備候補地の比較検討を行いました。整備地については、「魅力的な図書館の建設に極めて重要な要素であることから、まちづくりの観点から総合的に選定をすすめ、複合施設の可能性も視野に入れながら4つの候補地以外にも整備地としてふさわしい敷地があれば加えて検討するなどあらゆる可能性をふまえた検討を引き続き行っていく」と、昨年度策定した『新中央図書館整備基本計画』においてまとめていたところです。また、先の9月議会においては候補地選定の方法について、まずはアクセス性や施設の規模、整備コストなどの観点から4か所の候補地を2か所にしぼるとともに市有地以外にも整備地としてふさわしい敷地があれば加えてさらに詳細な検討をしてまいりたいとご答弁したところです。

 これらをふまえて11月に開催した検討委員会においては、まずこれまでの4か所の候補地について立地性、アクセス性、経済性、まちづくりへの影響の観点から比較検討し、2か所に絞り込む検討をおこないました。その結果、敷地面積にある程度の余裕があり、市内各所から様々な手段で来訪することができるアクセスの安全性、利便性に総合的に優れる旧生涯学習センター等の敷地、東石川第4公園グランドの敷地の2か所を候補地として詳細な検討をすすめることとしました。

さらに今回の検討においては、新たな候補地として昭和通に面した親水性中央公園の隣接地を追加しました。立地場所は魅力的な図書館を建設するうえで非常に重要な要素ですが、これまで検討してきた候補地についてはそれぞれ一長一短の特性や課題もあることから市では市有地以外にも選択肢を広げて中央図書館の整備にふさわしい敷地がないかどうかという検討も合わせておこなってきました。このようななか、昨年7月に開園した親水性中央公園については昭和通りに近接する環境にありながら、昭和通からの利用がしにくいということがオープン直後からの課題となっていました。このため昭和通に面して図書館を整備し、図書館を玄関口として公園へのアクセスを容易にすることで図書館と公園との一体的な活用と相乗効果が期待できるのではないかという観点から新たな候補地として検討することとしたものです。この新たな候補地には市民の方が現に居住している土地も含まれているため慎重に検討を進めてきましたが、この度地権者の方よりおおむね同意が得られたことから正式に候補地として加えることとしたものです。

 検討委員会においては絞り込んだ2か所の敷地にこの新たな候補地を加えた3か所の候補地について詳細な比較検討をおこないました。

 その結果駐車場が平面で整備でき自家用車や公共交通でも来訪しやすく歩道や自転車道も整備されているなどアクセス性に総合的に優れていること、昭和通りに面した便利な場所に位置しながら自然に触れあえる静かな環境を有し広大な公園と一体的に利用することができること、周辺に市役所や警察署が立地しており利便性の高い公共施設エリアを構築することも可能であること等から、親水性中央公園等の敷地が新中央図書館の整備地として最も適しているものと結論付けたところです。

2点目 複合施設の可能性について

あらゆる世代の様々な市民が利用する図書館は複合的な機能との相乗効果を発揮しやすい施設であり、先進地の図書館施設をみてもその多くが地域の特性に即した複合施設として整備されています。本市においては子どもに遊びと学びを一体的に提供できるような機能などが新しい図書館との複合機能として適切なのではないかと考えています。福祉部門で実施している子育て世代へのニーズ調査の結果なども参考にしながら引き続き先進事例の研究を進め、整備地の選定と合わせて複合的な機能の導入についても総合的に検討していきます。

3点目 市民への情報提供と候補地決定の時期について

整備候補地の比較検討内容については、市内の社会教育関係者や学識経験者等が委員となっている図書館協議会にお示ししてご意見を伺うとともに、今後さらに精査をしたうえでホームページに掲載し市民の皆さまにお知らせしていきたいと考えています。

 整備地決定の時期については、議員の皆様などのご理解をいただきながらなるべく早い時期に決定していきたいと考えています。

(2)市民を巻き込んだ取り組みの充実を

新しい図書館においては、さまざまなボランティアの方々に、より積極的にかかわっていただきながら、市民ニーズに合った運営をおこなっていくことが求められており、議員ご指摘のように早い段階から多くの市民に関心を持っていただくことは非常に重要です。

 昨年度は市民アンケートや公募市民の参加によるワークショップなどを開催し、寄せられたさまざまなご意見等をふまえて、『新中央図書館整備基本計画』を策定したところです。今後も設計を進める段階において市民ワークショップを開催するなど整備の進捗に合わせて取り組んでいきます。

 また本市においてはこれまでも子どもたちを対象とした読み聞かせや歴史・文学などの講演会、講座などを実施する際にはボランティア団体の皆さまのご協力をいただいてきました。今後は図書の配架やイベントの企画など図書館運営にかかわる事業についてもボランティアの活用を検討し引き続き市民ニーズの把握に努めながらより多くの方に図書館を身近に感じていただくことができるような取り組みを充実させていきます。

(3)図書館としての機能の充実のために

新しい機能や設備を備えた図書館が整備されたとしてもそれを生かしながら運営していくのは人であり人材の確保・育成は重要なものと考えています。新中央図書館の整備も見据え今年4月には図書館運営の中心的な役割を担う専門職である司書を2名採用し運営体制の充実を図りました。また、県立図書館や国立国会図書館等が開催する研修などに司書をはじめとした職員が参加し、資質の向上に努めているところです。今後も新中央図書館の整備に向けて先進事例の視察等を積極的に実施するなど見聞を広め最新の知見を習得しながら人材の確保や育成に努めていきます。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする