村爺のなんでもいいべ

南相馬市の馬事公苑を中心に活動しているディスクゴルフの話題や南相馬の出来事や思いついたことを書いていきます。

気になる米の実証栽培

2013年05月30日 19時48分02秒 | 農業

南相馬市では今年も米の作付を見合わせたが、各地区で来年の作付に向けた試験栽培がおこなわれている。

先日の新聞に気になる記事が載っていた。

放射性物質が付着した表土を土中に閉じ込める農地除染の方法の一つとして、約30cmの深さの土を反転する反転耕が行われている。俺の田んぼも全て反転耕の除染をされてしまった。

その反転耕を活用して代かき作業を省略した田植えの実演が福島県の実証事業として行われたようです。

代かきで土を撹拌する作業を省くことによって地中に埋まった汚染土をかき上げないようにすることと、放射性物質を含んだ濁水を発生させないことを目的にしているそうです。

以前、反転耕をするときに聞いた説明では、土を深く反転することによって表面にある放射性物質を拡散させて濃度を低くすることを目的にする様な事を言っていたような気がするけど?違ったかな?

この方法は、原発事故以降一度も耕されていない田んぼには有効かもしれないが、すでに何回も耕し続けている田んぼには効果がないような気がする。でも、代かきをしないことによって放射性物質の含んだ濁った水が排水に流れない効果はあると思われます。

代かきをしないで田植えをした方が稲の生育がよくなるという話を聞いたことがある。それに作業の省力化にも大きく効果がありますね。田植え機に表土をならす機能があれば可能のような気がするが、乾燥した耕した表土を平らにする技術は普通の農家では難しいでしょう。来年の作付に実際に取り入れられるような実用性はない感じます。でも、いろいろと実験してみないと初めてのことだからわからないですよね。

放射性物質の吸収を抑制する方法としてカリウム肥料を施肥する方法があります。今年栽培する農家にはJAがカリウム肥料を無償で提供しているようでした。来年は南相馬市でも米の作付が行われます。来年の作付にもカリウム肥料を無償で提供を受けることができるかもしれません。しかし、田んぼに残る放射性セシウムの半減期は30年です。これから先、いつまで今のような米の管理が続けられるか疑問に思えます。

南相馬市の市民でも2年の月日が放射能への恐怖を薄れさせつつあると思われます。目に見えない味も香りもない放射能への慣れによって起こる安易な行為が起こるのではないか心配です。