電車内での出来事

先日、夜2330頃の電車内。
とあるオッサンが両手でぶら下がっていた吊り革から、がくんとずり落ち、意味不明な言葉を発しながら、バタリと倒れ、床にしこたま頭を打ち付けていた。

それまで音楽を聞いていたおいらは、あまりに突然の出来事で何が起こったのか理解できず、呆然とただオッサンをみつめていた。
幸か不幸か、オッサンとおいらは距離がすこしあったため、駆け寄ろうにも人を掻き分けないと行けない。おいらは完全に傍観者となったわけだ。

酔っ払いか、はたまた急病人か？！
倒れるまでオッサンの存在を気にしていなかったので判断出来ず、ただ見ていた。

車内の他の人も、関わりたくなかったのか、みんな見ているだけで近寄る人がいなかった。オッサンの意識があるかないかも不明だったため、もし急病人だったら大変だ、と思い声をかけにいこうか、どうしようかと戸惑っているうちに、仰向けに倒れたオッサンはそのままの状態で、ゲロッパした。。。

車内にいたみんなが、心配して損したとばかりに一歩引いた。
座ってた人も、オッサンに席を譲った勢いでその場から遠く離れた。

そしてオッサンは吐いたらスッキリしてしまったみたいで、意識もはっきり、『あーどうもすみませんねーっ』とチャキチャキしゃべって次の駅で颯爽と降りた。

その後駅員が、具合の悪いお客さんを捜すというアナウンスで電車は10分程停車した。

これでおいらがバスに間に合わなかったらどうしてくれよう。

何とかバスには間に合ったものの、人騒がせなあのオッサンに、次にあったら説教してやると心に誓った夜。