河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

畑121 / ゆっくり

2023年12月11日 | 菜園日誌

昨日は実エンドウを植えた。
大阪の南河内では、羽曳野市の臼井で品種改良された「うすい豌豆」を植えるのが定番。
しかし、晩生のうえに、河岸段丘の低位にある我が畑では二週間は収穫が遅れて五月の中旬になる。
でも、その頃には、エンドウの棚を利用してスイカやキュウリを定植したいので、「早生まるみ豌豆」という品種。
二本植えにして16ポット。場所が余ったので、近くの百姓仲間からウスイ豌豆の苗を6株ほど分けてもらって植える(写真の手前)。
豌豆は自家受粉なので交配することはない。
早生豌豆と収穫時期にどれほど差がつくのか、実験するのにちょうどいい。

今日は、スナップ豌豆と絹さや豌豆の定植。
どちらも少量でいいので、ダイソーの二袋100円の種。
百均の種というと違和感を持つ人もいるだろうが、それほど遜色はないし、なにしろ無駄がない。
昔はスナック(軽食)のようにサクサク食べることができるというので「スナック豌豆」と言っていたが、英語名が「snap pea」なので、農水省が「スナップ豌豆」を正式名称にしてしまった。
「pea」は〈えんどう豆〉、「snap」は〈ポキッと折れる〉の意。
その名の通り、収穫していても莢(さや)を何度も折ってしまう。
莢が大きくなった時から実がプリプリの時までの何時に収穫するかは各自の好み。
もともとはグリーンピースを改良したものなので、収穫が遅れても実を食べることができる。

スナップ豌豆を9株植えて、畝の残りに「絹さや豌豆」。
これも昔は「さや豌豆」と言っていたが、同じく莢を食べるスナップ豌豆が広まってからは、関東の呼び名の「絹さや」が一般的になった。
若いさやの擦れる音が、衣擦れ(きぬずれ)の音に似ていることからきたという、なんとも色っぽいが、そんな音は、とんと聞いたことがない。
5株植えて、残りは孫のために、三月三日のひな祭りのちらし寿司の添え物として、ビニールトンネルの中に植える。
孫は青臭いと言って食べないのだが・・・。

新玉ネギやタケノコなど、いち早く春を感じさせてくれる野菜はあるが、純粋に春を感じさせてくれるのは豌豆だと思う。
三月の中旬頃から花を咲かせ、絹さや、スナップ、実豌豆の順に収穫していく。
その間、春は日に日に暖かくなる。
そんな春が待ち遠しい。
しかし、それまで、豌豆は土の下でゆっくりと根を張る。寒さを楽しみながら。


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