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河内国喜志村覚え書き帖

大坂の東南、南河内は富田林市喜志村の歴史と文化の紹介です。
加えて、日々の思いをブログに移入しています。

茶話179 / 時間

2025年04月13日 | よもやま話

ちょっとした探し物があって、滅多に開けなくなっていた我が机の引き出しから、現役時代に使っていたストップウォッチを見つけた。
仕事を辞めたのは8年前の4月……、その前に買った物だから、まさか動いてはいまい。
そう思っていたら、どっこい生きていた。
さすがに15分遅れていたが、それで、逆に、見つけたストップウォッチが愛おしくなる。
暗い机の引き出しの中で、8年間も独りで静かに動いていたのだ。
今の自分は、8年前の自分から何分遅れて生きているのだろうか……?

今は、時間に追われる生活ではないから、何分遅れていようと別段支障はない。
当然、時計なんぞは必要ない。
だが、人と行動を共にしなければならないときは、迷惑をかけるので時計を持つようにしている。
安物の懐中時計、それに今回のストップウォッチが加わった。
      ◇
畑では時計を持たない。
お天道様が出ている時は、自分の影で時間を知る。
地面に映った影を「土圭(とけい)」という。
「圭」には影という意味がある。
この「とけい」に「時計」という漢字を当てたのは明治になってからだ。
  ◇
明治になって学校教育が始まった。
集団で生活する学校で、子どもたちは時計が刻む時間によって行動しなければならない。
以来、子どもたちは時間に追われるようになった。

新学期が始まり、初の子ども見守り隊に交差点になった。
見知った6年生がいなくなり、身体と同じ大きさくらいのランドセル背負った1年生が加わった。
信号機が変わりそうになったので、ちょこちょこと走って来る。
焦るな焦るな、君たちには時間がいっぱいあるのだから。
時間に追われるのではなく、時間の先を悠々と構えて進んでほしい。
日本の未来は君たちにかかっているのだから。

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