露地植えのエンドウが、ようやく伸びだした。
とはいえ、まだまだ30㎝くらいしかない。
ビニールハウスの中で栽培しているエンドウは、すでに実が付きだした。
二月から花が咲いたのだが、寒さのせいか、花が終わって実になりかけの頃にポロポロと落ちてしまう。
三月になって、ようやく実が大きくなり出した。
1・2・3・4・5……莢の数を数えて……50で辛んどくなってやめた。
実エンドウは、実が大きくなって、莢(さや)に少ししわができるまで、開花から30日ほどかかる。
今の様子だと、あと二週間もすれば収穫できるだろう。
露地植えだと五月の連休頃が収穫期だから、一ヶ月早く春が味わえる。
それに、去年はカラスにほとんど食べられてしまったが、ハウスの中は安全だ。
二年ぶりの豆ごはんを一足早く食べることができる。
自家栽培しているからなのか、スーパーのエンドウは高くて手が出せない。
なんであんなに高価なのかと、いつも思いながら横目で通り過ぎる。
だが、よくよく考えれば、栽培に半年もかかるし、一つ一つ手で摘み、一つ一つの萼(がく)を取る。
労力もさることながら、作業も実に邪魔くさい。
安くしたいが安くできない。
百姓もつらいよ。
それに、自然相手で天候不順による収量減というリスクを背負っている。
昨今の米不足や野菜の高騰で値段を見て驚く。
キャベツ400円、大根350円、エンドウ500円……。
なんとか安くと思うのだが、安くできない。
百姓はつらい。
実エンドウはまだまだだが、スナップエンドウは開花後20日頃なので、そろそろ収穫できる。
明日にでも採って酒のアテにするか……。
春キャベツもずいぶん大きくなって、あと15日といったところ。
全部で12株……。
去年は、この時期に800円という破格の値がついた。
もしも……収穫頃に一玉1000円だったら……12000円……売ってしまうか?
実エンドウも300g(約20莢)が400円なら……売ってしまおう。
スナップエンドウが100g(約10莢)300円なら……売ってしまえ!
百姓はつらいのだ!