from KASHIWA with SPIRIT

わかっちゃいるけど浮かれちゃう

3月課題図書「ハイウイング・ストロール」

2004-03-18 03:43:34 | 課題図書
二瓶幻想研究所二瓶幻想研究所との提携企画であるこの課題図書。3月は、「ハイウイング・ストロール」小川一水著、朝日ソノラマ2004年2月29日発行。

というわけで、ネタバレ回避のために、内容はコメントに潜ります。

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2 コメント

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世界の構築 (XENON)
2004-03-18 03:54:28
さて、いわゆる「ライトノベル」に分類されるこの作品。この分野では「キャラクター」に力点を置いて掘り下げるのが常道であろう。しかし、この作品の場合、そういう観点で見ると、かなり物足りない。それぞれに魅力的なキャラクターではあるものの、正直なところ類型の域を出ていない様に思える。

作者もあとがきで述べている様に、これはそういう作品では無い。あくまで浮獣と人間、ショーカという世界を構築する事に力点が置かれたのだろう。キャラクターを主眼に置いていれば、ライバルとなるグライドをもっと魅力的に、掘り下げて描いていったことだろう。
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世界の中心で (二瓶)
2004-03-18 23:55:33
私もご指摘の部分は気になったところ。とにかく登場人物が薄い。グライドも去ることながら、レッソーラの薄さといったら無い。ジェンカとリオのつなぎ役として魅力的なポジションにいるというのに全く前に出てこない。

あとがきを信じて、世界の構築に尽力してキャラクターを意図的にステロタイプにしたとしても、そのつくりをペラペラと登場人物にしゃべらせてしまっていいのだろうか。その過程も、レッソーラに指示された場所に言ったらわかってしまったという予定調和の結果になっている。また、最後の敵が人間の女性というのも全く持って興ざめ。

個々の要素が興味深いだけに、非常に惜しいというか作者の暴挙としか言いようが無い。
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