柏レイソル１－１川崎フロンターレ
去年の新潟戦に続いて、今年も昇格チーム相手にＪ１の力を見せつけることはできなかった。とはいえ、昨年のＪ１最下位ｖｓＪ２一位の対戦、順当な結果とも言えるかもしれない。
前半の立ち上がりは川崎のジュニーニョやマルクスに突破を許す場面が目立ったもののの、それをしのいでからは一進一退でお互いにチャンスを作りながら前半終了。レイソルでは安永の懸命なプレーが目立っていた。明神のワンボランチの形だが、最終ラインからの押し上げがないために、中盤でほとんどボールを拾えていない。川崎はやはり攻撃はまずジュニーニョという意識が徹底しているために、攻撃に転じたときのタッチ数が少なく、カウンターが効果を発揮していた。
後半は川崎が疲れたか柏が慣れたのか、柏が個人技で圧倒し始める。永田・中澤の両センターバックもどんどん前に出てボールを拾い出す。サイドでのボール交換などからゴールに迫るも、決定的なチャンスを決めきれず。
先制点が生まれたのは安永に代えて投入された山下から。玉田とのコンビネーションで抜け出して左足で叩き込む。スタジアムも一気にヒートアップ、面白いようにボールを拾って攻めまくる時間帯が続く。
このまま勝てるという雰囲気が濃厚に漂う８９分、ぽっかりとあいた川崎右サイドのスペースからゴール前にクロスを上げられ、混戦の中からジュニーニョに決められそのまま試合終了。みすみす勝ち点２を失う結果となった。
昨シーズン散々やられた８９分、またも勝利がすり抜けていってしまった。やはりまだまだ精神的にも未熟だということなのだろう。サポーターも含めて、もう勝った気になってしまっていた。
収穫もある。安永とクレーベルに目処がたったこと、復帰した平山の上々の動き、ＤＦ陣の奮闘。少なくとも昨季終盤よりも格段に状態はいい。怪我人もリカルジーニョただ一人。これも昨季ほとんどいなかったわけだから、それほどマイナスにはならない。
次節は早くも千葉ダービー。あちらは柏とは対照的に開幕戦追いついた側。気持ちを切り替えて臨まなければ、勢いの差が出てしまうだろう。
以下、採点。
南雄太 6.0 再三のピンチを危なげなくしのいだ。失点シーンは仕方なかった。
永田充 6.0 立ち上がり不安定も、立ち直ってからは的確なカバーリングと押し上げを見せた。
中澤聡太 5.5 対人ディフェンスはまずまずこなすも、奪ったあとの展開に不安。
近藤直也 5.0 平山が攻め上がったスペースのカバーに追われて目立った動きはできず。対応が遅れる場面も見られた。
土屋征夫 6.0 危なげないディフェンスはさすが。積極的な攻め上がりも見せた。
大野敏隆 5.0 開き気味のポジション取りで、守備に追われたか。効果的なボールを出せず。
明神智和 5.5 ワンボランチで懸命に動いたが、展開力に不満を残した。特に前半は最終ラインに吸収される場面も目立った
平山智規 6.0 高精度のクロスと突破力は健在。遠目からでもクロスを上げられるのは大きな武器。
クレーベル5.5 ちばぎんカップよりもチームにフィット。なかなかのキープ力を見せた。パスのコンビネーションを磨けば戦力になる。
安永聡太郎6.0 高い運動量で起点になった。再三のビッグチャンスを決め切れていれば。
玉田圭司 4.5 効果的なプレーができず。無理矢理つっかけては倒されるプレーばかりが目立った。
山下芳輝 6.0 プレー機会は少なかったが、持ち味は出した。１対１で裏に抜け出した場面で決めていれば。
主審 塩川拓司 4.0 不安定なレフェリング、不可解な判断基準。負傷者がいてもゲームを切らない。ゲームを作った最大の功労者。
