鴻待日和

44歳。進行流産・化学流産・稽留流産。
愛しい人の子を抱ける日は来るのか・・・?

これまでの概要5 子宮卵管造影検査

2007年03月11日 | 不妊治療
 昨年の夏過ぎに婦人科デビューをしてから、かえって焦りが強くなった。
 ストレスは良くないと知りつつ、どうしてもコウノトリをゆったりと待つ気分になれない。生理がくる度、またダメだったか・・とガッカリしてしまう。何か有効な手立てはないか、何か重要なことを知らずに逃しているのではないか・・という焦燥感に常にさいなまれる。

 自分がガッカリする以上に、旦那のウソ君に「今月もダメだったよ」と告げなければならないのも辛い。いとしい人を、今月も喜ばせてあげられない・・今月もガッカリさせてしまった・・その哀しさが胸を浸す。

 だから、3つ目の病院で、ドクターから「通常ならまずは順に検査をしていってタイミング指導から様子をみるのですが、年齢も年齢だし、出来ることは今周期から前倒しでどんどんやっていきましょう!」と言われて、躊躇う気持ちは全く無かった。
 初診日に採血をし(先生から「ホルモン値については前の病院でだいぶしっかり調べているみたいだから、経過を見るためにね」と言われる。あながち無駄な治療に時間を費やしたわけではなかったと知り、ちょっと安心する)早速予約を入れ、翌週には子宮卵管の造影検査に臨む。

 結論から言えば、異常なし。
 しかもビビッていたわりにはミソサザイ、この検査、
痛くなかった。
 ネットとかの情報を読むと、痛くて騒いでしまったとか、造影剤が子宮から漏れないように止めておく装置が痛いとかいろいろ書いてあって、スワンも日記に「痛かった」と書いていたし、いったいどんな類の痛みにさらされるんだろうなァ・・と想像しては身を固くしていたのですが。
 私が受診した時は、まず検査室に入り、身支度をして検査台にのる。先生が台の隣に座り、造影剤を注入しつつ液剤が子宮から卵管へと流れて広がっていく様子を一緒にモニター画面で見ていく、という検査方法でした。そのモニター画像が興味深くて気をとられ、あまり痛みを感じなかったのかも。後半、1分間くらいは、生理痛に似た子宮の張りみたいな鈍い痛みはあって、つい「イテテ・・」とクセでつぶやいてしまったけど、あれなら、毎月の生理痛の方が倍くらい痛い。

 それよりも、卵管がにょろにょろにょろ~・・となっているのに仰天する。よく検査薬のパッケージとかに描いてある模式図なんかと全っ然違う!しかも卵管は左右対称じゃない。子宮も、体の真ん中には無くて、予想外な、自分で考えていたより左上の方にあるし、・・
なんぢゃこりゃ???
 「卵管って長いんですねぇ!」と思わず言ったら先生が「長いんですよー」と真面目に答えた。こんなに長~いところを、いとしのウソ君ジュニアたちはわっせわっせと泳いでいくのかー・・そりゃー難儀だのぅ。
 子宮や卵管の位置についても心配になって尋ねたけれど、先生は「特に問題ないでしょう」とあっさりしたもの。
 そうか、こんなもんなのか・・

 翌日、造影剤が子宮内に残っていないかどうかをもう一度レントゲンを撮って確認し、無事に検査終了。
 原因候補がこれでまたひとつ消えて、気分が軽くなる。

 こんなアッサリ済むことなら、もっと前に調べておけばよかったと思った。ビビッて、検査しようかしまいか悩んだ時間がバカみたい。・・まぁ、小心者のミソサザイにとっては、必要な《助走》の時間ではありましたけどね。

 そしてその場で先生からAIHにトライすることを提案される。「子宮卵管造影検査をした直後の2,3ヶ月はチャンスなんですよ」と。
 この検査をすると、卵管を造影剤で《洗い流した》みたいな状態になるわけで、その「通りが良くなった」後には妊娠しやすいらしいとネットの情報にもあった。けれどそれはまぁ、たまたまそういうタイミングになった人が「やっぱり!」みたいに言っている迷信レベルの話か、造影検査へのためらいを減らしたいがための宣伝に近いことだろうと思っていた。でもドクター自身がそう口にするということは、何か統計的なデータがある話なのかなぁ・・。

 えー?ホントにぃ?って気分もちょっとしないわけではなかった。ので、その場では即答せずに、主人と相談しますと言って帰った。

これまでの概要4 3つ目の病院へ

2007年03月11日 | 不妊治療
 年明けに、ミソサザイから誘って、スワンと飲みに行った。
 以前にも書いたように、スワンはミソの高校時代の同級生。だから当然ながら同じ歳。けれど、常にホヨホヨしていて人づき合いも苦手な小者のミソと違い、浜崎あゆみ似の美人であるスワンは行動力があり社交的、でも浮ついたところがなく、彼女のまわりには常に人が集まっている・・そんな彼女はミソの自慢の友人であると同時に、いろいろな事を教えてくれるお姉さん的な存在でもある。

 たまたま、スワンの知らないお店をミソが知っていたため「じゃ、一緒に行こうよ」ということになったのだが。
 話題は当然、お互いの家庭生活のことから不妊治療のことになった。

 「今はどんなことしてるの?」
 とスワンが問うので、ミソはこれまでの概要を話した。するとスワンは眉をひそめた。
 「ミソ、病院変えた方がいいんじゃない?」

 不妊の理由はさまざまある。女性の側に問題がある場合もあるし、男性の側が問題な場合もある。双方、肉体的に何の問題も無くても、なぜか赤ちゃんができないことだって珍しくない。
 ともあれ、原因があるならば先ずはそれを取り除かなければならないが、肝心の《不妊の原因》というヤツを、ミソとウソ君は調べきっていない。にもかかわらず投薬だ注射だっつーのは、どうなのかと。

「不妊の原因の4割は、男性側にあるんだよ」とスワン。「4割も、だよ?」

 ミソはプロラクチン値が高いという異常がある、けれども、その割には生理の乱れなどの影響はみられないとドクターも首をひねっていた。テルロンの服用はもちろん必要なんだろうけれども、もし不妊の主たる原因がもっと別のところにあるとしたら?

 生理予定日当日に妊娠検査薬で反応が(-)だったにもかかわらず「念のため」とデュファストンを処方されたことを考えた。
 2つ目の病院のドクターは好きなタイプの先生で、デリケートだし丁寧だし、安心して受診できる感じだった。ここでじっくり頑張りたいと思った。
 でも、そういう《情》の部分で時間を使っていて、良い結果につながるだろうか?

 「考えた方が良いよ。無駄な治療をしているのかもしれないんだよ?」

 スワンの助言はもっともだと思った。
 2つ目の病院の先生に不満があるわけじゃない。でも、目的のためにはドライになろう。
 もしかしたら、不妊治療を専門にしていない先生にとっても、これ以上の時間を患者から預けられることは負担なのかもしれないと屁理屈をひねり出し、自分を奮い立たせるミソ(←対人シャイなのです

 善は急げ。
 さっそく次の受診日に、不妊治療を専門にしている病院に行こうと考えていると相談した。先生はすごくアッサリと「じゃあ紹介状を書きましょう」と言ってくれた(ひねり出した屁理屈は、ほんのちょっと真実を含んでいたかもしれない・・と感じた)。

 翌週、用意してもらった紹介状を受け取り、次の日には、スワンも受診している3つ目の病院のドアを開けていた。

 ミソは、何事も行動するまえに過剰に考え込んでしまう悪い癖があります。自分でも自覚している欠点。
 ミソは、「母」になりたい。
 「母」になるためには、強くあらねば。
 これは、自分の悪癖を直し、弱さを克服するための、神さまから与えられた絶好の機会に他ならない。
 だからミソらしくもなく、じっくり病院を選んだり迷ったり考えたりせずに、もう勢いだけでエイヤッと行動に移したわけです。
 それが2月の上旬のこと。