45歳になったらあきらめようと思ってたけど、今年の誕生日を待たずに、治療は卒業するかもしれません。
ウソ君はこの冬、50歳になりました。彼の中ではそれをひとつの区切りと思っていたふしがある。男の責任として、もし子供が出来たら、成人するのに20年。70歳まで現役で続けて子を養える仕事をと転職し、それが軌道に乗るか否か、今がふんばりどころ。
でも、今年最初のトライは撃沈。2度目のトライも難しい感じ。
ウソ君の方から「もう無理かな」という言葉が出ました。
ミソサザイはといえば。
今の病院の治療方針や方法には不満はないけれど、最近不信感がつのってきました。
今年最初のトライがダメだった日。妊娠反応(-)を告げた新顔の若いドクターは困惑したような気弱な笑顔で続けてこう言った。
「薬を使って良い卵をつくるってことはできないんですね。減数分裂をして卵胞の中で卵になった瞬間に、その卵の運命はもう決まっているんです」
・・は?
私はなにも質問していない。どうしてうまくいかなかったのかなんて尋ねてない。卵自身の寿命であることは百も承知。なのになぜ、何度も撃沈している私に初対面のアンタがそんな講釈を垂れるのか??
あたかも「うまくいかないのはウチの病院の技術のせいではなく、あなたの卵のせいですよ」と責任転嫁・・とまでは言わないが、責められるのを回避する予防線を張っているみたいだ。
・・若い先生だから仕方ない、患者の心の機微にまでは思い至らないのだろう。・・つーか、あんたのお母さんに近い年齢のアタシが、希望の無いトライをよく続けるなぁ・・と呆れる気分がどこかにあるんでしょう、とひがむ気持ちが湧いてきてしまう。
もちろん私は、精神的なケアを求めて今の病院を選んだわけじゃない。だからドクターが変わろうとどんなムカつくドクターだろうと、かまうこっちゃない。
しかし、今年最初のトライは、卵胞は5、6個できてたのに採卵できたのは2個だけ。こんなに空胞がでたのは初めてで「げ☆」と思う。その理由を知りたかったのに「誘発のせいでは無い。クロミッドは卵を増やそうと使ってるわけじゃなくて排卵コントロールが目的なだけ」とはぐらかされる。変性卵や空胞は年齢のせいだと。・・じゃあそもそも卵胞が6個もできるのはどういうワケだと言うんだ??そういう無理を卵巣にかけるから、変性卵や空胞になるんじゃないの?・・という疑問には答えてもらえず。
また今回、2日目で移植したのはグレード4の卵だったが、なぜグレードが4なのに移植にゴーサインを出したのか?以前は、グレード3までしか移植しないとか言ってなかった?4ならむしろ移植を延期して胚盤胞まで培養し可能性があるかどうか見る方に切り替えるべきじゃなかったのか?他の回では、たしかグレード4だからと培養を中止した卵だってあったはず。じゃあ、あの廃棄はどういう理由だったのか?
腹いせにというわけじゃないけど、講釈垂れて下さるならそういう質問をしても良いだろうと思って(質問を嫌がる表情のドクターもいるからね)この機会に・・と尋ねると「患者さんのカルテと卵自体のカルテが別だから・・」と、何も答えられない。「可能性があるのに培養を中止するなんてことは無いと思いますよ・・たぶん・・」って自信なさげ。
過去には移植日を1日遅らせた回もあったけど、シロウト目には「これって8分割で成長が止まったんじゃない?」と思いながら移植されたこともあって。『卵の成長は遅くてきっとうまくいかないだろうけど、まぁいいや患者の希望どおり移植しちまえば料金を満額取れる』って、適当にあしらわれたんじゃないかと思うことがあった。
どんな判断で、病院側は卵を見ているんだろう?もちろん統一された基準はあるんだろうけど、あまりにも回やドクターによって言う事が違いすぎる。
いつも2日目の分割卵移植にしているのは、たーちゃんの時もリンゴちゃんの時も2日目移植で成功したからだ。ツヨちゃんの時みたいに、培養・凍結・ハッチングと、人工的な手を加えることにやはり抵抗がある。なるべく自然に近いように近いようにと考えてしまう。ドクターも、卵自体に寿命があれば、子宮側には問題がないのだから分割卵移植で良いでしょうと言った。
なのに最近は「胚盤胞移植にすると採卵しても採卵しても移植までたどりつかない・・というストレスを避けるために、2日目に移植するのもいいでしょう」ということに話が変わっている。
なんじゃそりゃ。
私は精神的ケアを受けるために2日目に移植されてるってか
目的が、いつからそう変わったのか。(引継いでいくカルテにそう書かれとるのか?)
・・いずれにしろつまり、ドクターの中では、ミソの不妊理由は「年齢により良い卵ができないこと」にほぼ確定しつつあるってことだ。
それってそもそも『治療』の対象になるのか?
今年2回目のトライも、生理3日目の血液検査データを見て「今周期スタートする」と判断したドクターと、次の診察で採卵日を決めるドクターが別な人。
今回は、3日目で卵胞ホルモン値が多分かなり高かったらしいけどなぜか若いドクターはスタートすると宣言。でも10日目ですでに左の卵胞は23mm。これって前回の誘発の遺残卵胞じゃねーの?そんでもって今周期にスタートしたであろう右の卵胞はまだ14㎜。採卵日には、左の卵胞は育ちすぎ、右は小さすぎ。うまくいくとは思えない。(案の定、左の卵は状態が悪く顕微授精そのものができず廃棄。右のは成長が遅く、移植延期になった。)
このトライもうまくいかない感じ満々なんだが、その責任は誰にあるんだ?あの若い先生が遺残卵胞の可能性を考えずにスタートさせたのに、こっちが20万もの無駄金を払わされるって?
納得いかね~
それくらい、生殖補助医療ってのは患者が期待するほどは万能じゃないし、卵のグレードの判断もそうだけど(グレード4でも育つ卵は異常なく出産までこぎつけるし、グレードは1でもダメな卵はたくさん)巾があって予測がつかない予見もできないってことだ。
・・そんな不確かな希望にすがって。新車1台も買えそうなほどのお金を使って。いつまでこんなことをしてるんだろうって思いが、日に日につのっている。