A lagoon,sometimes a squall

ずいぶん長いこと留守にしましたが
やっぱり私の家はここ。

書きたいことは全部我が家にブチ込むぞ!

これは愛ではない。

2006-10-25 00:05:17 | 独白

やっべー、涙一滴も出ないぜ。
一日イチチウ太実行委員会、独白のエントリーでも継続中(笑)



さて、たった今見終わった『十二月の熱帯夜』。
ネタばれなどもちょとしつつ(スマン!)、感想を書いてみます。




Rainさんにも言わせてみましたが、ワタクシ涙一滴も出ませんでした。
ただ、真実を突いているな、と思った。


主人公のヨンシムさん、高校を卒業してすぐ年上の医者である夫と結婚します。
彼の実家に同居。
とんでもなく性格の悪い姑と小姑。
自分を愛してくれるどころか邪魔者のように扱う夫。二人も子供がいるのに。
彼女は毎日姑に『役立たず!』と罵倒されながら家事育児をこなしています。



そんな彼女が出会ったジョンウさん。
年下の彼と出会い、
彼女は自分という人間を人間として扱ってもらう、ということを知ります。

一緒にいて楽しくて、ただ笑ったりふざけあったり。
それは10年間続いた結婚生活では得ることが出来なかったのですね。


そんな風に揺れる中、彼が不治の病であることがわかります。
彼女はそれをきっかけに、人生と向かい合う選択をするのです。

きっかけは一人の男性。
でも、それは愛ではないと思う。

自分が自分であるために、
それまで我慢し続けて麻痺してしまった痛みと向かい合う彼女。

もしたったひとつだけ。ひとつだけしか選べないとしたら。





私は彼女の選択は間違ってないと思う。
家族を捨てる、と受け取るか、家族を夫に託す、と受け取るか。

彼女の夫は、夫としてはサイッテー(笑)のエゴイストでワタクシ大ッ嫌いですが、
父親としては少なくとも背中を向けるタイプには描かれていなかった。
彼女は夫には安心して子供を託せる、と決断したのでしょう。

そして10年間ほったらかしの上に『邪魔』だの『恥を知れ』だの言い放題だった夫。
出ていこうとする妻に『愛しているんだ。』


バッカじゃねぇの!そりゃただの独占欲だろう。
放り投げといたおもちゃを取られそうになって
地団駄踏んでる子供と一緒じゃねぇか、バカタレ!



おっさん、あきれて失笑。




10年は長いよ。
人の気持ちが10年も自分に向いてる、なんてどんな自信なんだ。
自分が目を背けていた10年間、それはもう取り戻せない。
そして、もう取り戻せないから大切に思える。

それは愛ではない。
後悔と悔恨。

どちらにしてもこの夫婦は修復不可能だったのでしょう。
子供達にも最悪の環境に描かれてたしね。

だって、母親を罵倒し続ける祖母とか、
最小限の会話しかかわさない両親をみて育つなんてひどいよ。

子供ってね、それが当たり前だと思ってしまうの。
自分が育った家庭が普通だと思ってしまう。

表面だけが豪華で中はボロボロにすさんだ家庭で育つくらいなら
少なくとも嘘のない新しい暮らしの方が環境はいいだろう。

おっさんは『子供のため』とか言って自分の気持ちを
相手にはぐらかそうとする行為が大嫌いなので(笑)
そんな夫を振りきってその傷も自分で受け止める、と決断したヨンシムさんに
ちょっとだけ共感したのでした。



で、ドラマとしてはねー。
おっさんはちっとも面白くなかったけど(爆)
ま、よろしいんではないでしょうか。

とりあえずストーリーに破綻なかったし。


自分を誤魔化さずに生きていくとはどういうことなのか。
自立、とはなんなのか。

思いを馳せるドラマです。



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4 コメント

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ありがとうございます。 (Teddy)
2006-10-25 00:35:10
ボックなちう太、懐かしいですね~。



Des兄が連日実況中継してくださった『十二月の熱帯夜』を

私の「実は見てないんだけどなんだかもう

見たような気分になったドラマ」リスト

に入れてもよろしいでしょうか?



フォント大の部分のコメント、全くもって

その通りでございます。

そんなダンナ、踏んづけちまえ!!(笑)



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どういたしまうま。 (Desry)
2006-10-25 19:59:30
ボックのころのチウ太が大好きなワタクシ。

これからも時たま思い出すように貼って行きたいと思います。



>実は見てないんだけど



どうぞリストインして下され(笑)

あのね、キムサムスンみたいに、ヒョンビンが素敵、とかの

トキメキが今ひとつだったのですよ。

主人公のキム・ナムジンさんって、それ程グッと来ませんでした。



書き忘れましたが、ヒロインのヨンシムさんのお母さんが

非常にいい味出してました。

登場人物中、唯一いい人(笑)

この人だけが、まっすぐに娘の心配をして

娘の幸せを心から願っている、というような

暖かい人柄でした。

後はなんか分からん(爆)



>踏んづけちまえ!!



そうだそうだ!!キューと踏んづけちまえ!!(笑)
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これも愛だと・・・ (きみまゆ)
2006-10-25 22:49:02
Desryさま

嵌れなかったのに最後まで視聴 ご苦労様でした。

・・・腹がたったかい? 疲れたかい?



私が観たのは一年半以上前で、細かな事は実は忘れてる。

サントラは良かったなあ~~!



12月は 韓ドラには珍しくとにかく笑いがなかった

たえず不協和音で、息苦しい ヨンシムのズッコケも笑えないし、卑屈感があって嫌だったりもした

登場人物善人なし・・でずっちが言う通りヨンシム母ひとり



韓国は儒教国 思想や教えで、日本は崩れてしまったけれど 人としての仁義や上下の秩序を守るべしと教育を受けているから ここまでひどくはないけど、

儒教の結婚観が 耐え忍ぶものなんだと・・・ヨンシムみたいに 理不尽でも耐える・・・

12月は 不倫です こどもも捨てます 女として人として自立します

ヨンシムさんのしたことは 韓国ではいけないことなんです

ヨンシムの行動の理由付けに あの面々と究極の運に見放された男を用意した・・・のでは。



こう言うお国事情の中で ジファン 良くぞ変わってくれたと思いもしたし 愛に気づいてくれて良かった

結婚生活は壊れたけれど、お互いを許し分かり合ったと、その後はどうなったか分からないけど こどもの父と母としての関係は続いている・・・と思いたい。



観る人の生き方や考え方で、全く真逆に感じられるのかも知れません



でずっちの 生き方が潔いから、共感も嵌れもしなかったんだと思います



わたくしは 自分をごまかしつつきてるからなぁ~



返信する
そうなのだね。 (Desry)
2006-10-25 23:48:12
>サントラは良かったなー



同感!!主題歌が聞きたくて、どう考えても早送りでいいよな(!)、

みたいな場面も見てました。



>とにかく笑いがなかった



うんうん!主人公の二人が笑えなかったの、とにかく!

何しててもパッとしなくてさ、

歌歌ってても楽しそう!と思えなかったしさ。



>韓国は儒教国



うんうん。ストーリーがどうこうよりも、

根底に流れている考え方がまったく理解出来ない感じだったの。

堪え忍ぶ、にしても忍びすぎ(笑)



何よりもね、自分の母親をあんなにバカにされても

耐えてるってどうよ!としょっぱなから憤ってたわ。

義妹の口の訊き方も酷いもんだったし。



で、何よりキレまくってたのが夫だ、夫。

庇わない、見ない振り、ほとんど無視の上に

10年間他の女が好きって!!!アホか!!



>韓国ではいけないこと



儒教の国ではかくも女は生きづらいものなのか。

ちょと思いを馳せるね。



>良くぞ変わってくれた



うんうん。そういう事情を踏まえればあれでも大進歩だね。

ただね、最後まで姑が口汚く罵ってたでしょ、ヨンシムさんのこと。

あれは庇って欲しかったよ。

夫として、父親として、自分の家族を守って欲しかったなー。

黙って聞いちゃうのね、と思って見ていました。



>こどもの父と母



私もここがキモだと思った。

夫と妻としては成熟しきれなかった二人だけど、

子供に対しての愛情は変わらない、というとこまで見せて欲しかった。

もう会わない、はダメだろう。

何故会わないかを子供達にきちんと説明してこその自立よ。



宗教観の違いからか、まったくはまれなかったドラマではありますが、

なにか考えさせられるモノがありました。



>生き方が潔い



潔いが、たまに後悔もする。

いいのよ、それが人生よ(笑)



>ごまかしつつ



ごまかせるってのは、余裕があるからだもの。

きみまゆっちはきっと大人の幸せを持ってるのよ。
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