2月20日
『腹が痛ぇ…』
そう言って病院行ったらしい。
医者嫌いな父親だから、珍しい事だ。
腸の入り口付近に血栓が出来て、腸に血が通ってなかったようだ。
だから、手術で血栓を取り除いて経過を見る。
2月21日
AM3時頃
容態が悪化し急遽CT検査
腸の9割近くが壊死
①腸の摘出手術をして壊死してない部分残り1割の腸で病院で看護付き生活
②寿命だと思い延命処置をしないで痛みだけ抑える
これが先生から言われた選択肢である。
~で、病院到着
血圧がドンッと下がったため手術は無理らしい。
いきなり選択肢は無くなった。
さらに
『今日のお昼くらいまでもつかどうか…』
驚きである。
前の日まで何事もなく普通に酒を飲みご飯も食べていたのに、次の日に余命半日宣告された。
お昼は超えたのだが
PM3時54分
父親は死んだ。
どちらかと言えば大人になってからは仲の悪い父息子だった。
何を言っても聞かない父親だから、いつも言い合いになった。
言い合いになるから話さなくなった。
だから、顔を合わせる回数も減った。
腹が立つし、言い合いになるのが面倒だから、この半年くらいは モメないように普通に接した。
それで普通に暮らせてた。
そしたら急に死んだ。
急過ぎるから悲しいのかどうかすらわからない。
まわりの人が気を使って声をかけてくれたが、悲しいのかどうなのかもわからないため、どう返して良いかの困った。
そんな感じの初喪主だった。
お通夜、葬儀に来てくれた皆様、ありがとうございました。