人形の家 (岩波文庫) | |
イプセン | |
岩波書店 |
決定的な状況になったときに、お互いの人間性が浮き彫りになるものです。
この時、別れる決断ができたノーラは当時としてはすごい決断だと思います。
「人形の家」から脱出(これの持つ意味は当時としては重い意味があると思います)することを決めた決定的なセリフ。
ノーラ)「仮装を脱ぐのよ」
方や亭主は権威や世間体が大事な男。
ヘルメル)「愛するもののためにだって、自分の名誉を犠牲にする者なんかいやしないんだ」
「(お前には義務があるだろ)それは妻と母親だ。(その義務がある)」
ノーラ)「わたしは何よりもまず人間よ」
夫婦崩壊劇を描きつつ、底の部分には女性解放(という表現が適切かどうかわかりませんが)問題があるような印象を持ちました。