『Welcomeのぶ・ろ・ぐ』A recluse in Manila

隠遁オヤジは今日もまた桜散る散る日本と陽はまた昇るマニラにて世の無常を嘆きつつ、後は野となれ山となれ。

『第三の男』グレアム グリーン

2013年09月08日 | 読書・映画・音楽
第三の男 (ハヤカワepi文庫)
グレアム グリーン
早川書房


小生の勉強不足でしたが、オーストリアはドイツと歩調を合わせていましたので、WW2の敗戦国なんですね。
オーストリアが戦勝国4国(英国、ソ連、フランス、米国)で統治管理されている中での物語です。
戦後の欧州の闇市世界で、ペニシリンの闇売買の話が出ているのが興味深いです。

読んでみたのですが、、、どうもラストシーンがなぁ、、腰砕けです。
残尿感の残る、便後残余感の残る、きりっとしない印象。
賛否両論あろうかと思いますが、小生としては、ハンナシュミットはさっさと歩いて二人の男から去っていくほうが良いと思うのです。
マーティンズが追いかけて、二人とも何も言わずに歩く、のも良しとしますが、ハンナがマーティンズの腕に自分の腕をまわすのはなぁ、、、。
偽の証明書で生きるハンナにしたら、すでに米ソ冷戦状態の中で「一人で生き抜く」ってところを見せてほしかった。

と、思っていたら、映画では原作と違うラストシーンで、ハンナが一人去っていったんだと。
ふぅむ、納得!

この本の装丁の絵柄は今のものとは違いますね。
でも、このほうがいいかな。観覧車のシーンがありますから。

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