電力
館林市庁舎で生育された緑のカーテン(9月14日)
「日本一暑いまち」として知られる群馬県館林市が今夏、節電と温暖化防止のため、市庁舎南面に「緑のカーテン」として張り巡らそうと植えたフウセンカズラが狙い通りに育たず、関係者らをがっかりさせている。
市が節電対策の策定などに追われ、種まきが遅れるなどしたためとみられる。市内の各家庭では市の音頭取りで、ゴーヤやアサガオの栽培が広がっただけに、市地球環境課は「失敗を成功の元にしたい」と、早くも来夏に向け、改善点の洗い出しに力を注いでいる。
フウセンカズラは、5階建ての市庁舎3~5階部分の窓全面を、横幅約45メートルにわたって覆うはずだった。しかし、特に庁舎南面の西側はほとんど、カーテンの姿に育たなかった。職員が、土日も交代で水をやりに来た努力もむなしく、9月上旬に続いた残暑では、冷房を控えている室内の職員から「暑い」の声が上がった。
5月上旬に種をまく予定だったが、市内の放射線量の測定などの震災対応に人手を割かれ、同月末までずれ込んだ。網を張ることが出来たのも、つるが大きく伸び始めた後の7月上旬となり、うまくつるを網に絡ますことも出来なかった。
費用は、市職員共済会から拠出した約30万円。種をまくためのプランターの数も不足し、目の粗い網しか用意できなかったため、つるが巻きにくかったことも失敗の一因であるようだ。
緑のカーテンが効果を発揮すれば、電気代の節約にもつながるため、同課は「来年は市に予算を要求し、良い網などを購入したい。保水性を高めるため、土にわらをかぶせるなどの工夫も試したい」と話している。
(2011年9月27日04時00分
読売新聞)
関連ニュース
・
緑のカーテン育たず、種まき遅れ…暑いまち館林
・
緑のカーテン育たず、種まき遅れ…暑いまち館林
・
「もったいない」ノーベル賞マータイさん死去
・懸賞情報