玉川上水の木漏れ日

 ワヤン・トゥンジュク梅田一座のブログ

■歩き方研究会の行方

2015年04月16日 | その他


昨年、鷹の台でこういう冊子を配布していた。
どうも武蔵美が資金を出し、学生ボランティアがつくっている冊子らしい。これはすでに第16号。
この号の特集は「鷹の台くいだおれストリート」。地元鷹の台のさまざまな飲食店をリサーチしてマップにしてある。
我々のスタジオもこの鷹の台にあるので、行ったことのある店もあれば知らない店もあっていろいろ参考になる。
おもえば、もう二度と来ないだろう、とおもっていた鷹の台だったが、奇遇にもダランのスタジオがここにあったので、いまでは、学生のときより通っているかもしれない。因縁だね。






ところで、この冊子の後半で紹介されているサークルがユニークだった。毎回いろんなサークルを取材しているらしいが、今回のサークルは「未知研究会」だそうだ。
会長がつくった動機は、ママチャリで仙台まで行ったとき、その350kmの時間と出会いは、新幹線の2時間半とは異なる「未知なる距離との出会い」だったそうだ。知ってそうで知らない現代社会のなかの未知。それは同じ価値観のなかから発生するものではなく、自分にとっての豊かさを考えることから選択する時代、なんだそうだ。
なかには、セミを食べる学生がいて、昨日のセミより美味しかったなら、それはその分豊かになる、らしい。
価値とは何か・・・。

そのサークルには、無数に部会があるそうで、たとえばこんな感じ。
◎石部・・・石ころを拾う。
◎自我部・・・自己を解放してくれる非日常の未知を探る。・裸足生活/布禁止生活等
◎幻覚きのこ部・・・きのこを求めて山中を彷徨う。
◎術部・・・さまざまな「術」を学ぶ。・雨乞い/水晶育成等
◎転生部・・・ゴミの可能性に着目して作品に転生させる。
◎叫部
◎未知食部・・・蝉/竹虫/ミルワーム/コオロギ等。
◎火おこし部・・・ゲリラ火おこし。
◎人間大凧部・・・人間を凧に括り付けて飛ばす。死者は出さない。
◎UFO召喚部
◎いただきます部・・・「いただきます」のあり方を考える。・醤油づくり/鶏をシメる等。
◎修行部
など。








まあ、バカげているが、若いからしょうがない。
かくいう僕も、学生の頃、「歩き方研究会」というサークルを主宰していたことがあって、「人の歩き方見て我が歩き方直せ!」が合い言葉で、メインテーマはあらゆる概念からフリーになること、ニュートラルとは何か、を考えることだった。
そうおもって見てみると、世間には実にさまざまな歩き方の人がいるものだ。それぞれに理由があったり、生い立ちや人生が潜んでいたり、身体は口ほどに物を言う。
テーマの動機をもらったのはモンティ・パイソンのこれだ。




ま、そんな哲学的なテーマに取り組みながらも、実際は、単なる飲み部だったんだけれど・・・。
でも、飲み会も単なる飲み会ではつまらないので、かなり概念フリーな議論をして、そういう題材を出した人間が評価される。それを祝福と呼んでいたけど・・・不遜だね。
二人の会もあれば、四人くらいのときもあった。三人のときは、たとえば、焼き鳥屋にある道具を使った焼き鳥将棋とかをし、一人は審判になる、というクリエティヴな競技をやったり、喫茶店では、水を何杯まで飲んでも怒られないか、とか、ワンプレート・サラダバイキングで一回に最高どれくらい取れるか、とか。
最高に取ったやつは、皿の中央にまずポテトサラダを盛り、そこにスプーンを何本も差して皿の直径を大きくするというものだった。スプーンの上にレタスを敷けば、立派なサイズになる。恥も人の迷惑顧みず・・・けど、ある意味建築的だ。

だから、部活では上記の「未知研究会部会」にあるようなことはほどんどやった。
電気を使わないで一夏過ごしたやつもいれば、公園きのこ採り&新作料理や廃材リズム楽器、UFOを呼び出しにも行った。ブラックライト効果検証会とか、石や枯れ木を拾ってきて品評会をやったこともある。ししゃもや骸骨と命名された枯れ木はもうそれにしか見えなくなる。
まだまだ公には言えないようなこともたくさんあったけど・・・それはご想像にお任せします。
でも、ま、やってみなければわからないこともたくさんある。
価値とはやはりモノより経験だ。理解とは頭より身体だ。(は)


あ、そういえば、以前アップした「しゃべるねこ」も動画貼付けておきました。ご報告まで。

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