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「100万元のにせ札」のニセモノ

2007-04-26 | Weblog
 上には上のひどい人間がいるものです。気の毒なのは工事の作業者たちです。にせ札をつかまされなかったのはよかったけど、給料は払ってもらえなさそうですね。

 二人の工事請負頭が20万元で100万元のにせ札を買い、工員に給料を払おうと考えた。だが彼ら二人は、もっと腹黒いにせ札売りにあい、一番上と一番下だけがにせ札で、その他は全て白紙の「札束」をつかまされた。

 「我々は10分前に北京西駅バス停で、人に麻酔をかけられて現金20万元を奪われました・・・」と、4月5日早朝6時、二人の男が警察に届けた。2人の男と1人の女にもらったタバコを吸ったら、気を失い、気がつくと持っていた現金20万元がなくなっていたといい、、一人の容疑者の携帯電話番号を警察に伝えた。

 警察はすぐに現場の400本以上の吸殻を全部集め、周辺の15箇所のビデオ録画も逐一調べた。だが、吸殻からも二人の血液、尿からもなんら麻酔成分は検出されなかった。一体どうしたことか? 

 一方、二人の話した手がかりから、すぐに安徽省へ行き、容疑者を逮捕した。その自白によると、事件発生は今年2月7日、容疑者らは安徽省の長距離バス停で例の二人の工事請負頭に目をつけ、女が出かけて四方山話をしながらにせ札があることをほのめかした。その後取引が成立、にせ札を渡す時に白紙を混ぜて騙したという。

 警察が請負頭を再び尋問すると、全てばれていると観念し、安徽省で騙されて、北京で警察に届けた真相を自白した。「お前たちはなんでにせ札が必要だったんだ?」、彼らは長い間口ごもっていたが、最後に「工員に給料を払うためです」。警察は彼らの宿舎から「百万元」のにせ札を押収した。