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明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

Tポイントレディースは驚きの「どんでん返し」!

2019-03-24 23:33:49 | スポーツ・ゴルフ
Tポイントレディーストーナメントの最終日は、何故か淡々としたティーオフから始まった。いつものように熱気がムンムンとする出だしではなく、まるでサンデーバックナインの大波乱を予感させるような静寂に包まれている。今週はTポイントとENEOSがスポンサーのためネットでも動画が配信されていたので、私は予選から3日間たっぷりと中継を見ることが出来た。ネット放送の解説陣は馬場ゆかりプロ・三觜善一プロ・田島創志プロの面々である。それに三觜TVでもお馴染みの小林さんがMCを勤めていて、今日は日曜日ということもあり、ゴルフ解説者の「タケ小山」が加わっていた。テレビ番組では大体アナウンサーと元プロの有名解説者が解説しながら放送してゆくのだが、ネットの方では視聴者がもっと幅広く設定されているようで、のべつ幕なしに何だかんだと喋りまくっている。三觜先生が解説者なのでスイングとか、ゴルフの真髄に触れるような話を期待していたのだが、それ程深く自説を展開するわけでもなく、中身はゲームそっちのけで「居酒屋トーク」で盛り上がるという「視聴者には関係ない話」を延々と流していた。こういう番組に限らず、番組が楽しいかどうかは解説者でガラッと変わるものである。ジャック・ニクラスがどうとかこうとかの昔話は、興味のある人には良いのかも知れないが、ゴルフ競技の最終日に、選手が必死にプレーしている時にわざわざする話じゃないだろう。途中でLPGAの小林会長がやってきて話しに加わったが、今年から始まった出場資格の制限とQT受験資格についての見解を語る時には、めずらしく三觜プロが会長に食い下がっていたのが印象的であった。彼は子供達のゴルフ参加を応援する活動をずっとやってきたこともあり、ツアー競技への門戸を狭める決定には疑問を感じているようだった。曰く、プロテストの20人枠は狭すぎないか?、という三觜プロの質問に小林会長の回答はプロゴルファーという職業をツアー機構として「明確にしたい」ということのようである。プロテストに合格しないとQTも受けられないという厳しい仕組みはプロを目指すアマチュアゴルファーの育成を阻害するのではないかという三觜プロの疑問には、「プロである以上は入り口から戦い抜いてプロになるべき」というのが小林会長の考えであった。私などが見るには、現在のアマチュアはゴルフ歴が10年近くもあり、経験という意味でも試合数もどんどん増えているので、むしろ「実力の底上げ」にはプラスの面が大きいように感じた。それに小林会長は日本ツアーをもっと世界の中で強くしていきたいという意欲が強く感じられて、アジアの中でも中国やタイなどのゴルフ新興国の勢力増大に危機感を持っているな、というのが印象であった。確かに日本のツアーはまだまだ競技日程や芝の性質や「距離が短いとかグリーンが整備され」すぎているとか、恵まれた環境が「可愛こちゃんゴルフ」という特殊な雰囲気を作りすぎた、という反省があるのであろう。我々も「誰々は可愛い」とか言ってちょっと色眼鏡で見ることが当然のようになっていて、本来のスポーツである「ゴルファーとしてのアスリート」といった側面をないがしろにし過ぎた感が多く、反省すべきである(私はまだ堀琴音ちゃわんが好きであるが)。まあ、これも小林会長を筆頭とするLPGAの努力によって、徐々に変わっていくものと期待したい。

ところで今年のツアーに参加しているS・ランクンというタイの選手がいるが、テレビもネットも名前を呼ぶ時に「エス・ランクン」と言っているのはどうにも違和感があって、人の名前を呼ぶのに「S何とか」なんて言い方が許されるのか?、と不愉快になってしょうがなかった。日常生活で面と向かって自分の名前の「アルファベット表記を言われる」なんてことは、「生涯に一度もない」ひとが殆どではないだろうか。S・ランクンというのは名簿上の「簡略表記」であって、その簡略表記をゴルフ場の試合会場でティーオフするときに「口頭でアナウンスする」などというのは、「有り得ないこと」である。彼女にはサランポーン・ランクン・ガセットリンというレッキとした名前がちゃんとある。毎回キチンとした名前を呼ぶのは「長くて難しい」というのは正直言って¥そうだな」とは思うが、「サランポーン」とかまたは愛称で「サラ・ランクン」とか呼び方を工夫するとかして「S何とか」という呼び方をやめられないものだろうか。BSのアナウンサーは単純に苗字で「ランクン」と言っていて、たまに「サランポーン・ランクン」と呼んでいたので好感が持てたが、ネット放送ではずっと「S・ランクン」のままだったから、そういう呼び方が失礼だとの意識ががないのだろう。LPGA登録名も「S・ランクン」となっているようだから本人が承知の上だと思うのだが、外国ツアーなどの実況解説を日本で流しているテレビ局なども「R・マキロイ」とか「D・ジョンソン」などと言った「呼び方」は一度もしていないから(私は聞いたことがない)、同じ様に日本ツアーでも工夫してほしいものである。このことは私が前から言っていることであるから、これを機にLPGAツアー機構側の猛省を促すことで「この話題に終止符を打つ」ことにしたい。

ところで試合のほうに戻るが、ネット放送では11番ホールで申ジエが小祝のボールを「左に2つ」ずらすように要求した、と話題に取り上げていた。相手のマークが自分のパッティッングルート上にあった場合は「ずらす」ように要求できるのだが、スライスにしてもフックにしても大体は「1つ」ずらすせば足りるのが通常である。馬場プロも2つずらすというのは「余り聞いたことがない」くらい珍しいことのようだ。タケ小山は「申ジエの心理作戦」だと言っていて、ずらすように要求された小祝は「ムッと来た」ような顔をしていた、と言っていた。もし本当なら「許されることではない」。タケ小山によれば申ジエは「結構やる」そうなので、ますます私は申ジエが嫌いになった。もともとスロープレーで選手仲間でも評判が悪いのだから、賞金ランク2位というのも「周りの選手がイライラして調子を崩す」から出来た1億6千万円だとも言える。サッサと遅延ペナルティを課せばいいのだが、なかなかオフィシャルは罰則を取ろうとはしないのが「見ていて歯痒い」。小祝さくらなどは決勝の日に同組となることが多いだけに「可哀想」である。ゴルフはプレーファーストだぞ、と先輩に叱られた私などにしてみれば、初心者の頃には「スコアは二の次」であった。申ジエには「初心に還って」プレーすることを要求したい。そんなことを考えながら朝からずーっと座ったきりでテレビとパソコンを交互に眺めているので、てきめんに運動不足になりそうだから「時々腕立て伏せ」なんかしちゃったりして、私も苦労しているのである。

試合の方は上田桃子が一人頑張っているが、小祝さくら・稲見萌寧・松田鈴英・勝みなみなどの黄金世代が今ひとつピリッとせずにスコアを伸ばせない中、申ジエが8アンダーまでスコアを伸ばして2位との差を「3」として独走状態になった。私も「こりゃぁ、決まりだな」と興味を失いかけたところで奇跡が起きたのだからゴルフは分からないものである。あるいはさしもの申ジエにも「悪魔の静かな足音がヒタヒタと迫ってきていた」のかも知れない。ここまでは数々の「危ない場面」をアメリカ仕込みの高い技術で乗り越えてきた申ジエが、この辺りからその勢いに陰りが見えてくる。14番パー3では上田が超ロングパットを奇跡的に決めて「1打差」と迫り、次の組の申ジエが珍しくバーディパットを「大きくオーバー」して、返しのパターも決まらずボギー。この時点で2人が6アンダーでトップに並んだ。そこで次の15番のセカンドを申ジエがガードバンカーの「縁の直ぐの斜面に打ち込み、目玉」にしたのだから、一気に試合は緊張モードに突入した。これをバンカーから片足出した姿勢しか取れなかった申ジエは、「何と何と、ホームラン」して、危なくO・Bしそうになるという「離れ業」を見せてしまったのだ!。解説のタケ小山は「両足を無理してでも中に入れて打たないと、右に飛び出して体の重心が後ろに残ってしまう」と言って、脱出はしても難しいパットが残る、とコメントしていたが案の定、言った通りになって申ジエも万事休す。ここをダブルボギーとした申ジエは、16番でバーディーを取った上田に「逆に3打差」を付けられてしまった。何とも不運である。ここまで奈落の底に落ちるような転落劇を目の当たりにすると、いくら申ジエが気に入らないと言っても「少し可哀そうな気になって」くる。まあサングラスで表情は見えないが、メンタルが未熟な若い選手では「涙が頬を伝って」いてもおかしくはないところだ。私は以前から申ジエの「ここぞという時に競り負ける」勢いの無さを「歳のせい」だと思っていた。若手と競り合って厳しいショットやパットを打ち続ける体力が、18ホールの長丁場を最高のコンディションで乗り切ることが出来ないのだと思う。集中力が続かなければ、良いショットやパットを打つことは出来ないのだ。技術が「比較にならないほど低レベル」の私でさえ、練習場で2回と続けてナイスショットを打てないのだから、起伏のある難しいセッティングのツアーで「狙ったところに正確に打つ」ことを要求される彼女たちには、何よりも体力が一番大切な技術なのかも知れない。そう考えれば「違和感のあった右手をテーピングしながら戦った」上田桃子のプロ根性に、見事!と拍手を送りたい。そう言えば、いつもは不貞腐れている上田桃子も今日ばかりは、「爽やかな良い笑顔」をしていた。人間、いい時には良い顔をするものである。こういう顔を見ていると、上田も案外「素直で良い性格なのかな」と勘違いしそうになるから私もまだまだ「甘い」。

今日は2人の性格悪いゴルファーが、期せずして「見たことのない素顔」をさらけ出したのを(上田は皆に祝福される満ち足りた女、申ジエは不運に打ちのめされた薄幸の女)見られただけで、私としては飛び交う花粉の苦しみを忘れ「大いに満足」したことを報告しておこう。LPGAは色んな楽しみがあって実に面白い。

お詫びと訂正:前回の私のブログで「シャフト」のところで「三菱ケミカルのスピーダー」と書いてしまったが、正しくは「フジクラのスピーダー」であった。間違いを正しておきたい。

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