明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

食事の内容はもう一度考え直す時期が来た

2018-05-17 21:10:00 | 生命・健康・医療
正しい食事の取り方は、コーヒー・卵・緑黄色野菜・牛乳・糖質である、とこないだテレビで行っていた。肉は筋肉を作るのに必須、というわけではなさそうだ。脂肪は殆ど必要ないみたい。というか脂肪はどの食材にもある程度入っていて、美味いと感じる味の原点のようなものだから、特別に強調するまでもないのであろう。緑黄色野菜は誰でも知っている栄養の宝庫である。牛乳もカルシウムをはじめ栄養は豊富で、歴史始まって以来人間が飲んでいる基本飲料だ。日本人は余り牛乳を飲んでいなかったようだが、元々日本には牛がいなかったのかも知れないから、いれば飲んでいたはずである。ここで私が取り上げたいのは「卵と糖質」である。今糖質制限食事療法なるものがダイエット法として持て囃されているが、糖質だけカットすれば後は何を食べても構わないという手軽さが受けて、老若男女大ヒット中である。では実際はどうなのか、に入る前にまず卵から書くとする。

私に限って言えば、卵は余り好きではなかったので殆ど摂っていなかったのだが、番組で「DHA・EPAが入っている」と言っているのに触発されて食べてみたいと思うようになった。理由は魚嫌いの解消である。魚はどうにも好きになれない食材で、調理も後片付けも面倒くさい。それでも頭脳に良いと言われるDHAなどが欲しいためだけに無理して刺し身とか缶詰とかを食べていたのだが、これでもう魚を取らなくても良くなった。第一全然魚を食べない民族だって山ほどいるのだから、日本人だからといって「嫌いな魚を無理して食べる事もない」のである。もちろん歴史の長い間に日本人のDNAが魚の栄養を取り込むのに都合の良いように適応してきた経緯は理解できる。だがその変化だって「言うほど絶対的ではない」のじゃなかろうか。それに老い先短い私のような老人が魚を食べなくなったからと言って、どれほどの変化があろう。DHAは卵で決まりだ。で、毎日2、3個を夕食時にベーコンエッグにして食べることにした。

ところが卵を食べだしてからの体調の変化を見てみると、何となく「活力が出てきた」のである。これってスゴイことじゃないだろうか。同時に緑黄色野菜と糖質(炭水化物だがパスタなどがいいらしい)を取ると体脂肪が燃えるというので、3日くらい続けてみた。野菜は冷凍のブロッコリーを油揚げと炒めて出汁をちょいかけしただけの簡単なものである。割と量もあるし、結構お腹いっぱいになるのでどうかなと思ったが、今の所調子は悪くない。それより何より体力が戻ってきたのである。

ちょっと大げさな言い方だったので訂正をかねて列挙すれば、
1 歩く時に右足首のキックが強くなって歩幅が伸び、ふらつきや腰折れも減って歩く速度が早くなった
2 右手の親指の可動範囲が広がって指全体に力が強くなり強張りも減ってきたみたいで、風呂で頭を洗う時に「右手の親指で頭皮をマッサージ出来る」ようになった
3 右腕の前腕の筋肉を動かす神経が機能しだして、「卵を右手で上手く割ることが出来る」ようになった
4 歯磨きの時にブラシを「右手で少しづつだが動かして磨ける」ようになった
5 何とはなくやる気が出て来て、生活全体の「動きが早くなった」
以上、気がついた点である。

脳梗塞を経験すると、ちょっとした些細なことが思わぬ苦労をさせられて「こんな簡単なことが出来ないのか」とうんざりしがちであるが、それはまた「出来るようになる」ことで、普通の人には分からない「感動と喜び」が有るのである。私の場合は65歳だったこともあって、治りは他の若い人よりもだいぶ遅かったようだが、焦らずじっくりやっていたのが良かったのか、いまでも少しずつだが回復しているのは心強い。

ついでに言葉の方も「知らないうちに回復している」ようである。今の生活は「殆どしゃべる機会のない」毎日ではあるが、喋らなくても「不思議と少しではあるが、良くなって」いるのである。これは口の筋肉が麻痺から回復していることと関係があるのだろう。普段はコンビニぐらいしか声を出す機会はないが、いまでは普通の「滑舌が悪い老人」レベルには喋れるようになったと自負している。最初はほとんど喋れなくて50音図を指さして意思疎通していたが、初めて名前を声に出して喋った時には「嬉しくて何度も連呼した」もんである。それが今では一通りのことはゆっくり喋れば何とか聞いてもらえるくらいには回復したのだから、脳梗塞で死んでしまった脳細胞を他の部位でカバーする代替機能というのは、素晴らしい自然の知恵であると思う。病気になってはや4年目、まだまだ進化し続ける私の脳、もはや回復力に限界はない。

とか言って見え切ってる場合ではないが、卵の活力は本物である。ただベーコンが塩が多いのと添加物がてんこ盛りなのが気になるので、これから少し調理方法には勉強が必要である。卵・緑黄色野菜・糖質の組み合わせは、意外と栄養学的に良い組み合わせのようだが、それとは別に「体の脂肪、特に内臓脂肪を燃やす」という体質改善に良いように思う。ダイエットというのは単純に、「入ってくるエネルギーから使うエネルギーを差し引いた残り」が全部脂肪になるというところから、大量に摂取しても大量に使えば同じだと「たかを括っていた」。これは消費する量から逆算して摂取する量をコントロールする発想にもなって、「少食や絶食」という摂食障害を起こした原因でもある。動物の身体というのは「如何に少ないエネルギーで活動出来るか」という究極の芸術であるから、家でゴロゴロしている分には基礎代謝込で一日2000キロカロリーも使えば御の字である。これは純米吟醸酒1合とポテトコロッケ・あじフライで合計750キロカロリーだから(私の好物を並べただけ)、これにペペロンチーノのスパゲッティなど食べてしまえばもう500キロカロリーだから残りは750キロカロリーしかない。それで卵は1個で150キロカロリーだから、3個をベーコンエッグにして食べると「もうオーバーしてしまう」のだ。そして残ったカロリーは内臓脂肪となって、どんどんお腹に溜まっていく、ああ。

このジレンマから抜け出る方法は「食を減らすのではなく、活動を増やす」事だとやっと気づいた。活動を増やすといっても急にジョギングを始めるというような簡単なことではない、それは、何事も「素早く」行うことである。私の周りにいる老人の行動を見ていると、どんどん「やることが全部遅くなっている」。歩くのは勿論だが、物の上げ下ろしや椅子から立つのまで「ヨッコイショ」である。今回卵料理で分かったことは、この老化現象の根本に「すべての時間が遅くなってる」という感覚がある。若い人は喋るのも早いし、動作がテキパキとしている。これが若さなんだな、と改めて感じた。であれば、やるべきことは一つしか無い。私も同じように「すべてのことを出来る限り早くする」のである。例えば税務署や市役所からの郵便物を開けたら、とにかく面倒くさいと思わずに「すぐ実行する」ことである。これが若さを保つ秘訣なのだ。

で、最初の卵料理に戻るわけだが、一日2、3個は食べたほうが良いというのは本当だと思う。なにかやろうとする活力が出る食べ物はそうそうない。普通は食べると満足感から「ふぅ〜」となるものだが、卵に関しては「よーしやるぞ」となるのだから不思議である。卵の魔力、恐るべし!

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