明日香の細い道を尋ねて

生きて行くと言うことは考える事である。何をして何を食べて何に笑い何を求めるか、全ては考える事から始まるのだ。

今日の視点(30)政治とカネの問題を根本から解決する(中)

2024-05-28 18:00:00 | 私の意見
(前回からの続き)その利益が現実の企業収益か、それとも社会の安定や子育てなどの環境整備で得られる利益なのかは別として、有権者の抱えている諸問題について「候補者がどのような考えを持っているか」が投票の決めてになる。

であれば大抵の人は、冠婚葬祭や飲食提供などの「付き合い程度」で候補者を変えたりはしないだろう。変えるのは、まだ誰に投票するか決めてないか、そもそも選挙に興味がなくて投票に行かない人が「ちょっとした利益」を供与されて、「それじゃあ○○さんに投票しようか」となるのだ(ド田舎の場合では、近所の目もあると聞く)。これは買収と髪一重なのだが「境目」は実に曖昧である。まあ自分の意思がハッキリしてなくて他人からの何らかの見返りがあったり、それが近所から仲間はずれにされることも含めて、求めに応じて投票してしまう行為を選挙では厳しく禁じているわけだが、その一方で「候補者を信頼した理由は何ですか?」と聞かれて、マトモに意見を云える人が何人いるだろうか?

大体は選挙が始まってから候補者一覧表を眺め、殆どは「所属党」で選んで投票しているのが普通だと思う。国民はそんなに政治に関心がある訳じゃない。難しいことは偉い政治家の方々に「お任せ」する、というのが国民一般の考えていることである。民主主義国家の本質なんてそんなもんです。

まあ、何か「国家の一大事」とかいう時に本気出せば良いんだし、普段は面倒だから「政治の専門家に丸投げ」しとけ!、ってなもんであろう。こういう考えを一概に否定しては世の中の実態を見誤ることになる。100年め前に世界大戦に突き進んだ軍部独裁の政治状況は、そう簡単に復活するわけでは無いだろう。だが、仕組みの上では「その方向に突き進んでも、止められないシステムになっている」のは確かである。

そういう国家の一大事にならなくても、普段でも「政治家の関わる問題」は広範囲で多岐に渡り、外交から経済そして社会生活すべてに渡って我々が考えている以上に影響力が大きいのだ。例えば税制一つを取ってみても、消費税やガソリン税・酒税の増減に年金・健康保険・介護・保育所などの社会保障費をどう捻出するか、はたまた所得税に地方税は高過ぎるんじないか、などなど。政治に関心が無いと言っているあなたにだって、言いたい事が一つや二つではないはずである。

しかし税金や生活に直結する問題については自分と同じ考えの人でも、じゃあ外交や防衛費問題は?となると「意見が違う」ことも多々あるのではないだろうか。この点を突き詰めていくと、「問題ごと」に代議員を選ばなくては正しく!自分の意見を政治に反映させる事は出来ないことになる。しかし問題が発生する度に代議員を選んでいては、とてもじゃ無いが目の前の問題解決に「間に合わない」ことになってしまうのだ。痛し痒しである。それに選挙を何回もやらなければならなくなって、さらに「選挙に金がかかって」本末転倒だ。どうすりゃ良いの?

結局政治に関心のある人が、自分の信じる正しい政策を実行して貰う為には、自分が「政治家になるしか無い」ってことになってしまうわけだ。これじゃ国民は「全員」政治家にならざるを得ず、民主主義国家は破綻する。どうすればいいだろう?

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