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整備手帳  尾崎 剛と北海道の四季とオートバイ

カワサキ650RS W3のスカイブルーは
故郷・四国の夏の空色
いつまでも、19歳の夏を忘れないように

時が止まって見えた

2014年06月18日 | カワサキ 650RS W3

僕はきょう、オークションで競り負けました。

長野県小諸市から出品されたこのオートバイはまぎれもなく650RS W3後期型で、僕のスカイブルーW3の色違い、マルーンというワインレッドに似た美しいタンクを搭載しています。

10年間オーナーとともに走り続け、何かの理由で納屋の奥にシートをかけたまま仕舞われ、その後30年間そのオーナーにも家族にも忘れ去られていたものを最近廃品業者に引き取られていった。そして、ひょんなことから日の目を見た、という印象のオートバイでした。

想像空想妄想が過ぎたかもしれません。
でも、写真からはそういう雰囲気が濃厚に伝わってくるではありませんか。

まるで目の前に冷たく鎮座しているのが見えるような気がしました。
何かの能力者なのか俺!?

エンジンから伸びるエキパイ(排気管)以外は、工場から出てきたそのままの姿をしています。全体に錆びていますが乱暴に屋外に放置された錆びではなく、長年屋内の倉庫の奥に忘れ去られていた特有のもの。くすんではいるものの充分に復元可能な雰囲気を秘めていました。

ただ欠点がありました。
「書類がない。」
これは、日本の法律では2度とナンバープレート登録することが不可能なことを意味します。
つまりもう走りだすことはできない宿命を背負ったオートバイです。



ところで。
W3オーナーならば誰しも、故障したときに大きな悩みを抱えることと思います。
40年前のオートバイですから部品は作られておらず、ストックもありません。ヤフオクなどで出品される異様に高額な中古部品を、時に出所が怪しいような物を落札せねばならず、場合によっては目的の部品が手に入るまでに1年も2年も待たなければならなかったりするといいます。
これではW3はただの床の間に飾る骨董品になってしまいます。

走らなければオートバイじゃない。ただのオブジェだ。

僕はこれを部品取り車として購入する決心をしてきょうのオークション最終日に臨みました。僕のRSとともに、コイツのこれから20年を預かろう。走らせてやろうと思いました。
第2の命を僕のW3とともに生きればいい。

オークションは30万円からスタート。
終了2時間前には最初の入札あり。
終了30分前から競り合いが始まります。
10分前、33万円あたりから僕も参入。

34、35、36、37・・・
車検を通せないこのW3でも5人の入札があり、最終的には僕と誰かの競り合いになってしまいました。
38でいったん小康状態。僕が最高入札者。

でもこれが僕の限界でした。

18歳を筆頭に3人の子をもつ40男の財布の中身など、団塊世代から見ればガキの小遣いのようなものでしょう。
最後に支払い能力の限界を少し超えた40万円を入札。ため息をついて僕はパソコンから離れました。

たぶん無理だな。

20分後、PCに戻ってみたら・・・。
999円差で相手方に落札されて終了していました。

悔しかったけど、ちょっとホッとしたな。
だって、払えないよ。送料入れたら45万だもの。

でも悔しかった。
これから20年。たぶん部品代だけでン十万円は出費するでしょうから。
20年の先行出費だとしたらむしろ激安だったのに。

でも、いま現実にないものはない。
無理なものは無理。

出品されて1週間、
ちょっとだけ夢をみました。
置いとくスペースはここ。
ここは部品棚。
取り外した部品は移植先の僕のW3から戻して再び組みいれ、錆びたところはピカールで磨いて、
新品のオイル、新品のバッテリー、
点火ポイントを磨いて調整して、再びエンジンに火を入れてやろう・・・。

でも全部終わりました。

今年の物欲台風シーズンはこれで終了です。

今年の北海道は蝦夷梅雨が長いです。
でもこの週末からはピッカピカのお天気が戻ってくるような気がします。

台風一過だ。新しい夢をみよう。

みなさまのW3は元気に走っていますか?



車でオートバイを運搬する(トランポ)

2014年06月18日 | オートバイ輸送(ハイエース・ワゴン)

僕はトヨタ ハイエース・グランドキャビンを使っています。
長さ538cm 幅188cm。


ドライバー含めて10人乗り、室内の有効幅は170cm。
写真はいずれもトヨタのHPから。


後ろ1列3人分のシートを取り外してコンパネ(板)を敷いてみました。
後ろ1列シートを外すと荷物スペースの奥行きは180cm強、フルサイズのコンパネはすっぽり収まります。
・この時点でもまだ後部2列5人シートが生かされており7人乗りです。(スーパーロング/グランドキャビンの場合)
・標準的なハイエースの場合はもう1列外せば(4~5人乗り)オートバイ積載に有効なスペースが得られます。
・ハイエースバンの場合はもっと簡単で、後部シートが折りたたみ式なので取り外してしまう必要はありません。

さて、ハイエースワゴン・グランドキャビンの話を続けます。


コンパネ(板)を加工します。タイヤ部分などを切り落として幅を合わせます。


ご覧のとおり1000ccのオートバイも楽勝。写真のオートバイはR100、横幅の広いボクサーエンジンですがこのとおり余裕です。


ギアはローに入れてサイドスタンドをかけてベルトでしっかり固定します。ロープの場合はトラッカーヒッチでしっかり締めます。
次いでハンドルは左右から固定します。
これを怠ると車内転倒の可能性があります。車内転倒、悲惨です。

ガソリンは抜いておかなければなりません。
万が一にも車内転倒したらガソリンが・・・。車もまとめて炎上・・・。
法律上もガソリンを抜いたオートバイは「貨物」とされますが、ガソリンを積んだままのオートバイは積載することはできません。


だいたいこれでどんなオートバイでも運べるのですが、以前乗っていたディーゼルのハイエースバン(貨物・4ナンバーまたは1ナンバー)のほうがやっぱり載せやすかったかな。

ただ乗用ハイエースはハイエースバンよりもパワーがあるのでオートバイを載せても高速をストレスなく普通に走れます。運転感覚も人を2~3人乗せているのと何ら変りません。

ワゴンでもバンでも、やっぱりトランポにはハイエースが最強!ということなんです。