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整備手帳  尾崎 剛と北海道の四季とオートバイ

カワサキ650RS W3のスカイブルーは
故郷・四国の夏の空色
いつまでも、19歳の夏を忘れないように

社長走る!

2014年07月14日 | ホンダ XLディグリー
きょうは写真はありません。

ここのところ多忙が続いてオートバイに乗る時間が作れずにいます。
私は自営業者で、特に夏の3か月で年収の半分以上を稼ぐので、いまは正念場。1日が24時間ではまったく足りないので、なかなかオートバイに乗ることも触ることもできません。

そんな私がきょうは仕事でミスをしました。

そのとき、私に残された時間は20分。
車で40分かかる十勝岳の吹上温泉にいる人に、物品を届けなければなりませんでした。

会社に事の急を告げて急きょ出先から戻ったときには、すでに軽の営業車に物品が積まれエンジンがかかった状態で私の帰りを待っていましたが、私が選んだのは「ホンダ・XLディグリー」

車で40分。しかし、今の季節は観光客が多いため、道路交通はスムーズに流れていません。観光客はのんびり北国のドライブを楽しみ、急にスピードを落としたり停車したりするものですから交通の流れがあちこちで滞り、とても予定通りにはいかないものなのです。

じたばたしても仕方なく、考えている暇もありません。
すぐにディグリーのキーをひねり、チョークを引き、セルを回しました。バッテリーは新品なので一発で始動、単気筒の軽快な鼓動が安定するまでに1分もかかりません。

私のオートバイ4台のうち、カワサキZ750FXは除外して実用となるのは3台。650RS W3は絶好調ですが激しく使用するには少々ご老体が過ぎるので除外。あとはBMW R100と、ホンダ・ディグリー250。
山を登る体力も登り山道のワインディング走破力も圧倒的にR100有利、ディグリーと比較して3分くらいの差が出ると考えましたが、暖気運転に2分かかることと、横に広く張り出した1000ccのボクサーエンジンを右に左に攻め倒しながら山道を激走する自信にちょっと欠けたのが理由、といったところでしょうか。それにミスのリカバリーのために急行するのに「BMW」じゃあちょっとマズイだろ、という馬鹿馬鹿しい世間体も邪魔をしました。
まあ、そういうものです。いかにもニッポン人ですね。

しかしまあ、ディグリーは軽い。
ころころとガレージから引き出してサイドスタンドを軸にして「よいしょ!」と持ち上げ気味に180°方向転換したら出発OK。20秒もかかりません。ぶるんぶるん!

ビュオーン!と甲高いエンジン音を発してアクセルを開き、一気にギアをつなぎますが、
出足遅っ!
ま、やっぱりそこは250ccですから。

とにもかくにもギアを素早くかきあげて、アクセルを一杯に引き絞ります。W3なら80k、R100なら100kはとっくに出ているタイミングでも、エンジンは唸り声をあげならがようやくだらだらと60~70kを越えていくところです。
参ったな。遅いよ。

しかしまあ軽い車体。
ひょいひょいと簡単に左右に倒れてくれます。
軽快なフットワークを難なくこなして行く手を塞ぐ乗用車を追い抜くのはわけもなく、2段落としては加速を繰り返しながら、あっというまに白金温泉。そして山岳道路に入ります。
標高600mから一気に1000mへ駈け上がる、白金温泉ー望岳台道路です。

そこは250ccにはちょっと苦しい急な上り坂。
大排気量車にはなんでもないような坂でも250ccにとってはいっぱいいっぱいなのです。ちょうど、軽自動車に人をのせて山道を登るときのようなかんじです。
走らねー!ってかんじ。

アクセルは目いっぱい開いていますが、スピードが思うようにあがらず、ギリギリの加速でなんとか苦しく登っていきます。ループ区間でも速度を落とさず車体をオンロード車のように倒し込んで抜けていきます。倒せば倒すほどになめらかな弧を描くオートバイ。かなり倒しても速度がさほど出ていないのでどうということもありません。ただ、あまり倒しすぎると失速してひっくり返ってしまいます。その加減をゆらゆら感じながらカーブの出口をまっすぐ凝視します。
ここ、R100だったら面白かっただろうな。

標高900mでいったん平たんに近い高原道路になりますが、ここらへんは景色も良く「のんびりドライブ」がやたらといらっしゃるので、ちょっとイラッときますが、私もいい歳の大人なので煽ったりはせずに車間距離をあけて隙をうかがいます。

いまだ!追い越せ!ビューン!

え?遅っ!

いやもう必死です。(苦)

なんとか吹上温泉に辿り着いたときにはタイムリミットを1分越えていましたが、努力の甲斐あって事なきを得ました。ただ右手はずっとアクセルを目いっぱいに開きっぱなしだったので、攣りそうになってます。
ああ、やっぱりR100だったらもっと早かったかもな、と思ったけれど、それはそれ。無事にワインディングを攻めきれなかったかもしれません。軽い車体だったからこそ躊躇なく左右に倒すことができたし、車体が軽いので力量的な不安も生じません。かえってそれが良かったような気もします。

帰りはのんびりツーリング気分、といきたいところですが、まだまだ山のように仕事が残されているので気持ちだけは焦ります。ですけれど、とりあえず急場は回避できたのでここは事故のないよう周囲の交通状況にあわせて走ります。

ツーリングのオートバイと何台もすれ違います。ピースで挨拶をしてくださる方もいます。なんか嬉しい。

40分後、社長無事帰還。すぐに激務に復帰。
仕事とはいえ、気がつけばきょうは60km以上をオートバイで走ることができました。山道、谷道、丘の道、ワインディングロード。

おかげで爽やかな気分を取り戻しました。
やっぱりオートバイはいいものですね。

そして250ccも、やるときはやるもんです。




ディグリーのセル不調はこうして治った!バッテリー交換とセル始動

2014年06月26日 | ホンダ XLディグリー
先日、突然セルが回らなくなってしまったXLディグリー。
がっつり充電しても、どうにもならず、セルモーターの分解修理かと思ってましたが、
まずは基本に忠実に、バッテリー交換から始めます。



XLディグリーのバッテリーはシートの下です。
まずはマイナス極から外します。プラス極から外しても大丈夫?かもしれませんがドライバーが他の金属に接触したらショートして関係のない電子部品まで故障させてしまうことがあります。①マイナス取り外し、②プラス取り外し、です。



プラス・マイナス極を外したらバッテリーを持ち上げます。このようにスポッと抜けるはずです。



新旧のバッテリー。左が取り外したバッテリー。なじみのオートバイ屋さんで付けてもらったのですが中国製でした。2年で交換。
右は日本のメーカー「ユアサ」のバッテリー。台湾製です。品質は国産と同等、異なるのはメーカー保障内容です。アマゾンで3500円~5000円。安いもんです。



新旧どちらのバッテリーも「密閉型」と呼ばれるバッテリー、転倒してもバッテリー液が漏れません。オフロードは転倒が前提なので、密閉型がおすすめです。
ふつうのオートバイでも転倒する心配がある方は密閉型が良いと思います。バッテリー液は腐食性が非常に高いので少しでも液漏れを起こすと塗装などを痛めてしまいます。



バッテリー交換のときは必ず一緒に新品の電極ボルト・ナットに交換しましょう!新しいボルト・ナットはバッテリーに付属しています。電装系はキレイな電極が命!



取り付けは取り外しの逆手順で。①プラスを取り付け、②マイナス取り付け。
写真はなぜか逆手順で付けてますがガレージの暑さのせいなんです。手元が狂ったら派手に火花散ります。真似しちゃダメですよ。



プラス極を絶縁養生(付属のゴムカバーで良いです)、バッテリーはしっかり固定します。バッテリーバンドがなければ適当な丈夫なゴムバンドでもロックタイでもいいのです。ここは純正にこだわる必要のない部品です。



ついでにエアクリーナーも掃除しましょう。あらあら、ずいぶん汚れてますね。XLもXLディグリーも左のサイドカバーを外したらエアクリーナーとヒューズボックスがあります。



空気圧で内側からプシュー!
これだけでかなりきれいになりますよ。そうそう交換する部品ではありません。マメに掃除してやることでエンジンの反応はとても良くなり燃費も向上、お財布に優しくなるのです。お金をかけることだけが整備じゃないのです。



おっと、大口叩いてしまったので(汗)、チェーンに油を差しておきましょう。
なになに?ホイールが汚いって? スプロケットとチェーンが綺麗ならばいいのです!(きっぱり)



おそるおそるセルを回してみます。キュルキュルキュル!
「一発始動!」
あの原因不明のセル不調は・・・、やっぱりただのバッテリー弱体化だったんですねえ。単純だったなあ。



カゴをとりつけてタイダウンベルトでカリッカリッとしっかり固定。
お仕事仕様です。スイカだって積めますよ。



出来上がり。
早まってセルモーター分解しなくて良かった~。大抵のトラブルは大袈裟に考えずに、単純なところから攻めていけば割と簡単に解決する。良い例でありました。

お粗末さまでした。

お仕事用XLディグリー、明日から前線に復帰します!



セルモーター逝く。

2014年06月22日 | ホンダ XLディグリー
XLディグリーのエンジン始動はセルのみ。
キックはありません。
オフ車なんだから、やっぱりバックアップとしてキックは欲しいところですが、ないものは仕方ないです。

当然のことながらバッテリーが弱るとエンジンかかりません。

セルが故障するとお手上げ。
そして、ついにその日がきました。

キーをひねるとパネルが正常に点灯します。セルをまわすとエンジンがかかるのですが、
リレーに通電する音がカリカリカリ・・・と賑やかにしているだけで、
セルモーターがウンともスンともいわないんです。

あれあれ??昨日まで何ともなかったのに??
初期症状みたいなものも皆無でした。

カリカリカリカリカリ
カリカリカリカリカリ
・・・・・・・

終わり。

そこの人!
「押しがけは?」とか言わないの!
ええ、やりましたとも!

プスンプスンとかはいうんですけどね。
もう、へとへとですよ・・・

てゆうか、毎日押しがけするわけにはいかないので、
セルはやっぱり何とかしないといけません。



お約束どおり、点滴に繋ぎます。
充電しまくりです。バッテリー電圧、正常。


セルはシリンダーの横にちょこんとくっついてます。
このセルモーターが回りません。だからエンジンかかりません。
左の黒色ワニ口はバッテリー充電のマイナス極です。XLではシリンダーから取ってますが、
もし間違ってたら誰か教えてください。


ディグリーのヒューズボックスは左サイドカバーの裏にあります。
ヒューズもリレー(電気配線関係)も大丈夫。なぜだ!


最後の手段。セルモーターを金槌でドツき倒します。意外とこれで解決するはず。
「さっさと動かんかいっ!」

ダメでした・・・。



ウチには昭和48年生まれのカワサキを筆頭に4台のオートバイがあるんですが、
ホンダ・XLディグリーは23歳。
いちばん新しいんです。

このオートバイは仕事用なので、逝かれては直ちに仕事に支障がでる!
困る!

働こうよ~若いんだからさ~。
やさしく声をかけながらも、ドツき続けます。

ぜんぜん動かない。
いらいらいらいら・・・。

「言うこときかんかったら、バラすぞホンマに!」

結局バラして(分解して)修理するしかないみたい。
まあなんとかなるでしょう。






縁の下から僕を支えてくれるもの、このオートバイと彼女の存在

2014年06月13日 | ホンダ XLディグリー


ホンダXLディグリー(1991年)です。

当時交際していた「彼女」が香川県高松市の「バイクプラザTAKI」さんで新車購入したものを彼女から貰い受けました。

当時の「彼女」とは、僕の奥さんのことです。
高校2年からずっと、長い長い付き合いなんです。

話が逸れました。


XLディグリーもまた、実用性の非常に高いオートバイです。
写真のように雪道でも、ほら!(やや苦し…)

リッター30km以上の高燃費。
非常に軽い車体、取りまわし。
天候、路面を一切問わない、酷使に耐える車体。
フルサイズのオフロード車でありながらハイエースや軽バンに簡単に乗ってしまう。
そして、なかなか壊れない丈夫なオートバイです。

これまで2度の大震災(神戸・東北)にも活躍しました。
特に神戸の震災では発生3日目から活動したので道路が目茶苦茶で、
倒壊、亀裂、段差、陥没、そして倒壊家屋や電柱の散乱・・・

亡くなったひと、怪我人、避難者、火災・・・。
震災3日目はまだ地獄絵図でした。

あの修羅場では、
このオートバイがなければ支援活動は出来なかったと思います。

今では仕事に使っています。

周辺エリアのパトロールや、工具箱を積んで救援や出張修理など、
これがなければ仕事になりません。

地球にやさしくて、いざというときは凄い機動性!
頼りになるオートバイです。