きょうは写真はありません。
ここのところ多忙が続いてオートバイに乗る時間が作れずにいます。
私は自営業者で、特に夏の3か月で年収の半分以上を稼ぐので、いまは正念場。1日が24時間ではまったく足りないので、なかなかオートバイに乗ることも触ることもできません。
そんな私がきょうは仕事でミスをしました。
そのとき、私に残された時間は20分。
車で40分かかる十勝岳の吹上温泉にいる人に、物品を届けなければなりませんでした。
会社に事の急を告げて急きょ出先から戻ったときには、すでに軽の営業車に物品が積まれエンジンがかかった状態で私の帰りを待っていましたが、私が選んだのは「ホンダ・XLディグリー」
車で40分。しかし、今の季節は観光客が多いため、道路交通はスムーズに流れていません。観光客はのんびり北国のドライブを楽しみ、急にスピードを落としたり停車したりするものですから交通の流れがあちこちで滞り、とても予定通りにはいかないものなのです。
じたばたしても仕方なく、考えている暇もありません。
すぐにディグリーのキーをひねり、チョークを引き、セルを回しました。バッテリーは新品なので一発で始動、単気筒の軽快な鼓動が安定するまでに1分もかかりません。
私のオートバイ4台のうち、カワサキZ750FXは除外して実用となるのは3台。650RS W3は絶好調ですが激しく使用するには少々ご老体が過ぎるので除外。あとはBMW R100と、ホンダ・ディグリー250。
山を登る体力も登り山道のワインディング走破力も圧倒的にR100有利、ディグリーと比較して3分くらいの差が出ると考えましたが、暖気運転に2分かかることと、横に広く張り出した1000ccのボクサーエンジンを右に左に攻め倒しながら山道を激走する自信にちょっと欠けたのが理由、といったところでしょうか。それにミスのリカバリーのために急行するのに「BMW」じゃあちょっとマズイだろ、という馬鹿馬鹿しい世間体も邪魔をしました。
まあ、そういうものです。いかにもニッポン人ですね。
しかしまあ、ディグリーは軽い。
ころころとガレージから引き出してサイドスタンドを軸にして「よいしょ!」と持ち上げ気味に180°方向転換したら出発OK。20秒もかかりません。ぶるんぶるん!
ビュオーン!と甲高いエンジン音を発してアクセルを開き、一気にギアをつなぎますが、
出足遅っ!
ま、やっぱりそこは250ccですから。
とにもかくにもギアを素早くかきあげて、アクセルを一杯に引き絞ります。W3なら80k、R100なら100kはとっくに出ているタイミングでも、エンジンは唸り声をあげならがようやくだらだらと60~70kを越えていくところです。
参ったな。遅いよ。
しかしまあ軽い車体。
ひょいひょいと簡単に左右に倒れてくれます。
軽快なフットワークを難なくこなして行く手を塞ぐ乗用車を追い抜くのはわけもなく、2段落としては加速を繰り返しながら、あっというまに白金温泉。そして山岳道路に入ります。
標高600mから一気に1000mへ駈け上がる、白金温泉ー望岳台道路です。
そこは250ccにはちょっと苦しい急な上り坂。
大排気量車にはなんでもないような坂でも250ccにとってはいっぱいいっぱいなのです。ちょうど、軽自動車に人をのせて山道を登るときのようなかんじです。
走らねー!ってかんじ。
アクセルは目いっぱい開いていますが、スピードが思うようにあがらず、ギリギリの加速でなんとか苦しく登っていきます。ループ区間でも速度を落とさず車体をオンロード車のように倒し込んで抜けていきます。倒せば倒すほどになめらかな弧を描くオートバイ。かなり倒しても速度がさほど出ていないのでどうということもありません。ただ、あまり倒しすぎると失速してひっくり返ってしまいます。その加減をゆらゆら感じながらカーブの出口をまっすぐ凝視します。
ここ、R100だったら面白かっただろうな。
標高900mでいったん平たんに近い高原道路になりますが、ここらへんは景色も良く「のんびりドライブ」がやたらといらっしゃるので、ちょっとイラッときますが、私もいい歳の大人なので煽ったりはせずに車間距離をあけて隙をうかがいます。
いまだ!追い越せ!ビューン!
え?遅っ!
いやもう必死です。(苦)
なんとか吹上温泉に辿り着いたときにはタイムリミットを1分越えていましたが、努力の甲斐あって事なきを得ました。ただ右手はずっとアクセルを目いっぱいに開きっぱなしだったので、攣りそうになってます。
ああ、やっぱりR100だったらもっと早かったかもな、と思ったけれど、それはそれ。無事にワインディングを攻めきれなかったかもしれません。軽い車体だったからこそ躊躇なく左右に倒すことができたし、車体が軽いので力量的な不安も生じません。かえってそれが良かったような気もします。
帰りはのんびりツーリング気分、といきたいところですが、まだまだ山のように仕事が残されているので気持ちだけは焦ります。ですけれど、とりあえず急場は回避できたのでここは事故のないよう周囲の交通状況にあわせて走ります。
ツーリングのオートバイと何台もすれ違います。ピースで挨拶をしてくださる方もいます。なんか嬉しい。
40分後、社長無事帰還。すぐに激務に復帰。
仕事とはいえ、気がつけばきょうは60km以上をオートバイで走ることができました。山道、谷道、丘の道、ワインディングロード。
おかげで爽やかな気分を取り戻しました。
やっぱりオートバイはいいものですね。
そして250ccも、やるときはやるもんです。
ここのところ多忙が続いてオートバイに乗る時間が作れずにいます。
私は自営業者で、特に夏の3か月で年収の半分以上を稼ぐので、いまは正念場。1日が24時間ではまったく足りないので、なかなかオートバイに乗ることも触ることもできません。
そんな私がきょうは仕事でミスをしました。
そのとき、私に残された時間は20分。
車で40分かかる十勝岳の吹上温泉にいる人に、物品を届けなければなりませんでした。
会社に事の急を告げて急きょ出先から戻ったときには、すでに軽の営業車に物品が積まれエンジンがかかった状態で私の帰りを待っていましたが、私が選んだのは「ホンダ・XLディグリー」
車で40分。しかし、今の季節は観光客が多いため、道路交通はスムーズに流れていません。観光客はのんびり北国のドライブを楽しみ、急にスピードを落としたり停車したりするものですから交通の流れがあちこちで滞り、とても予定通りにはいかないものなのです。
じたばたしても仕方なく、考えている暇もありません。
すぐにディグリーのキーをひねり、チョークを引き、セルを回しました。バッテリーは新品なので一発で始動、単気筒の軽快な鼓動が安定するまでに1分もかかりません。
私のオートバイ4台のうち、カワサキZ750FXは除外して実用となるのは3台。650RS W3は絶好調ですが激しく使用するには少々ご老体が過ぎるので除外。あとはBMW R100と、ホンダ・ディグリー250。
山を登る体力も登り山道のワインディング走破力も圧倒的にR100有利、ディグリーと比較して3分くらいの差が出ると考えましたが、暖気運転に2分かかることと、横に広く張り出した1000ccのボクサーエンジンを右に左に攻め倒しながら山道を激走する自信にちょっと欠けたのが理由、といったところでしょうか。それにミスのリカバリーのために急行するのに「BMW」じゃあちょっとマズイだろ、という馬鹿馬鹿しい世間体も邪魔をしました。
まあ、そういうものです。いかにもニッポン人ですね。
しかしまあ、ディグリーは軽い。
ころころとガレージから引き出してサイドスタンドを軸にして「よいしょ!」と持ち上げ気味に180°方向転換したら出発OK。20秒もかかりません。ぶるんぶるん!
ビュオーン!と甲高いエンジン音を発してアクセルを開き、一気にギアをつなぎますが、
出足遅っ!
ま、やっぱりそこは250ccですから。
とにもかくにもギアを素早くかきあげて、アクセルを一杯に引き絞ります。W3なら80k、R100なら100kはとっくに出ているタイミングでも、エンジンは唸り声をあげならがようやくだらだらと60~70kを越えていくところです。
参ったな。遅いよ。
しかしまあ軽い車体。
ひょいひょいと簡単に左右に倒れてくれます。
軽快なフットワークを難なくこなして行く手を塞ぐ乗用車を追い抜くのはわけもなく、2段落としては加速を繰り返しながら、あっというまに白金温泉。そして山岳道路に入ります。
標高600mから一気に1000mへ駈け上がる、白金温泉ー望岳台道路です。
そこは250ccにはちょっと苦しい急な上り坂。
大排気量車にはなんでもないような坂でも250ccにとってはいっぱいいっぱいなのです。ちょうど、軽自動車に人をのせて山道を登るときのようなかんじです。
走らねー!ってかんじ。
アクセルは目いっぱい開いていますが、スピードが思うようにあがらず、ギリギリの加速でなんとか苦しく登っていきます。ループ区間でも速度を落とさず車体をオンロード車のように倒し込んで抜けていきます。倒せば倒すほどになめらかな弧を描くオートバイ。かなり倒しても速度がさほど出ていないのでどうということもありません。ただ、あまり倒しすぎると失速してひっくり返ってしまいます。その加減をゆらゆら感じながらカーブの出口をまっすぐ凝視します。
ここ、R100だったら面白かっただろうな。
標高900mでいったん平たんに近い高原道路になりますが、ここらへんは景色も良く「のんびりドライブ」がやたらといらっしゃるので、ちょっとイラッときますが、私もいい歳の大人なので煽ったりはせずに車間距離をあけて隙をうかがいます。
いまだ!追い越せ!ビューン!
え?遅っ!
いやもう必死です。(苦)
なんとか吹上温泉に辿り着いたときにはタイムリミットを1分越えていましたが、努力の甲斐あって事なきを得ました。ただ右手はずっとアクセルを目いっぱいに開きっぱなしだったので、攣りそうになってます。
ああ、やっぱりR100だったらもっと早かったかもな、と思ったけれど、それはそれ。無事にワインディングを攻めきれなかったかもしれません。軽い車体だったからこそ躊躇なく左右に倒すことができたし、車体が軽いので力量的な不安も生じません。かえってそれが良かったような気もします。
帰りはのんびりツーリング気分、といきたいところですが、まだまだ山のように仕事が残されているので気持ちだけは焦ります。ですけれど、とりあえず急場は回避できたのでここは事故のないよう周囲の交通状況にあわせて走ります。
ツーリングのオートバイと何台もすれ違います。ピースで挨拶をしてくださる方もいます。なんか嬉しい。
40分後、社長無事帰還。すぐに激務に復帰。
仕事とはいえ、気がつけばきょうは60km以上をオートバイで走ることができました。山道、谷道、丘の道、ワインディングロード。
おかげで爽やかな気分を取り戻しました。
やっぱりオートバイはいいものですね。
そして250ccも、やるときはやるもんです。