俳句の箱庭
「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次)
◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。
◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。
◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次
○五体俳句0226・身体11・今枝蝶人01・2015-05-12(火)
○「佛體の豊麗昏しほととぎす」(今枝蝶人01)
○季語(ほととぎす・三夏) 「ぶったいのほうれいくらしほととぎす」
【鑑賞】:仏像の豊麗線の暗さを詠んだ句。俳句の真骨頂、細部までの写生句です。
→2023-06-11付で「早春」さんからこの句の「豊麗」は「法齢線」のことではないという書き込みをいただきました。漢字で「法令線」は「豊麗線」や「豊齢線」とも表記されるので上記の解釈をしたのですが、「豊麗」を調べると「ゆたかな感じでうつくしいこと」という意味を持つようです。こちらの解釈が句意をさらに深める鑑賞となることに納得いたしました。つきましたは下記に新鑑賞を付記するとともに五体の「豊麗線」を仏體の「身体」に置き換えます。
【新鑑賞】:暗いところに安置された仏像の体躯のなんとゆたかで美しいことよ。それを讃えるようにほととぎすの鳴声が聞こえてくる。
○今枝蝶人(いまえだちょうじん)(1894~1982)
○好きな一句「雛の日の雪淡く木に触れて降る」02
○季語(雛・仲春) 「ひなのひのゆきあわくきにふれてふる」
【Profile】:徳島市出身。1915年に徳島師範学校を卒業して教師になる。その翌年から俳句を始め、1917年に→臼田亜浪主宰の「石楠」に参加。後に最高幹部となる。「鳴門」、「海音」、戦後は「向日葵」、「航標」を創刊し主宰。