切られお富!

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歌舞伎座・千穐楽レポート 三代目鴈治郎、最後の『河庄』

2005-10-27 22:22:55 | かぶき讃(トピックス)
写メ日記でもお知らせしたように、昨夜は歌舞伎座で三代目鴈治郎最後の『河庄』を観てきたのですが、休演していた雀右衛門の舞台復帰と、芝居をよく知る観客の熱気も相俟って、本当に素晴らしかった。そして、舞台が幕になった後、場内が真っ暗になり、再び鴈治郎が登場、ここでさすがのわたしも目頭が熱くなった!

舞台中央にひとりで座った鴈治郎は、「十五年前、歌舞伎座の『河庄』で鴈治郎を襲名、また再び歌舞伎座の『河庄』で鴈治郎を終えられるのは幸せなこと、千穐楽の舞台にこんなにもたくさんのお客さんに来て頂きありがとうございます。」というようなことを語ったのだけど、その声には感極まったものがあった。

実際、その日の舞台は、鴈治郎本人はもちろん共演者も含め、万感迫る素晴らしい舞台で、休演前は台詞が怪しかったらしい雀右衛門も、ちょっと声に元気がなかっただけで芝居の存在感は充分。このメンバーでの再演はなかなか難しいことを考えると(特に雀右衛門さん!)、ちょっとこれだけの『河庄』はなかなか見れないかなという気がするほどの舞台でした。

最後に鴈治郎は「鴈治郎という名は終わりますが、わたしが終わるわけではありません。坂田藤十郎という名前で上方歌舞伎発展のために尽くします」と語り、拍手と彼にかける最後の「成駒屋」という掛け声の中、今月の千穐楽は終わりました。

(因みに今度の屋号は山城屋!)

今回は休演していた雀右衛門の小春を観たさに駆け付けた歌舞伎座の幕見だったのだけど、芝居もカーテンコールも、間違いなく思い出に残るもので、仕事を早く切り上げて本当によかった!(というか、仕事なんかしてる場合じゃなかった!?)

鴈治郎の年齢(73歳)を考えれば、四代目坂田藤十郎としての至芸が何年観れるのかというのは疑問も残るのだけど、とにかく観れるうちに観に行っとくかってことなんでしょうか?

というわけで、わたしの歌舞伎座・千穐楽レポートでした!

PS:芝居自体の感想は劇評の方で書くつもりなのでよろしく!!

鴈治郎名で最後の舞台 11月末の藤十郎襲名を前に (共同通信) - goo ニュース
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