切られお富!

歌舞伎から時事ネタまで、世知辛い世の中に毒を撒き散らす!

12月の国立劇場は、「東海道四谷怪談」

2015-07-06 21:22:07 | かぶき讃(トピックス)
劇場でチラシを見て驚いた。12月に四谷怪談か・・・。確かに、この芝居って、忠臣蔵の裏ストーリーだったりはするけれど、12月に怪談か・・・。しかも、幸四郎・染五郎親子で、お岩が染五郎とは!どうなるのか、興味深いな~。

7月が「牡丹燈籠」だから、四谷怪談が12月になったのか?でも、理屈屋の幸四郎のことだから、それなりの理由づけとかたくらみがあってのことなんでしょう。

で、普段上演回数の少ない「三角屋敷」をやるのかと思いきや、三角屋敷のあとの「小汐田又之丞隠れ家の場」をやるって、このあたりが幸四郎のこだわりなんでしょうか?三角屋敷よりやらないですよね、このくだり。

近年ではコクーン歌舞伎の「四谷怪談」北番でやっているんですが、わたしは残念ながらあまり記憶に残っておらず、岩波文庫の『四谷怪談』を読み直さないといけないなあ~。でも、面白いのかな?

新国立劇場の内野聖陽&秋山奈津子の「四谷怪談」は見逃してしまったけど、この芝居自体はだいぶ掘りつくされた感があるでしょう。その意味では、「コクーン歌舞伎」の四谷怪談は、この芝居の読み直しにかなり貢献している気がするし、三代目猿之助の四谷怪談忠臣蔵という試みもありましたからね~。で、それを受けて、あえて通し狂言ですから・・・。

と、いろいろ考えつつ、12月を待ちましょう。

ただ、12月は鴈治郎襲名の南座顔見世、たぶん若手中心の歌舞伎座、東京の文楽公演もあるんで、なかなか忙しくなりそうな~。

といっても、全然先の話ですけど。

PS:映画の四谷怪談だと、有名な中川信夫監督天知茂主演のもの(新東宝)がスタンダードで、次点としては、大映の三隅研次監督長谷川一夫主演の『四谷怪談』ですかね。

深作欣二の『忠臣蔵外伝 四谷怪談』は、わたしのなかでは大バツで、木下恵介が戦前に撮った上原謙&田中絹代の『新釈四谷怪談』は、役者は合っているのに、監督の「新釈」演出がリアリズム調で台無し。

加藤泰の東映のものと、森一生の大映作品は未見なので、そのうち観てみます!

そういえば、三池崇史監督&海老蔵の『喰い女』も観てないな~。これはどうしようか・・・。

PS2:じつは後で「小汐田又之丞隠れ家の場」を、新潮日本古典集成の『東海道四谷怪談』で読みました!これが面白い!岩波文庫にも入っていますが、解説が詳しいので新潮の方を勧めます。舞台が楽しみですね!

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