わたしが選ぶ２０１８年歌舞伎ベストアクト

毎年１月３日の恒例でしたけど今回だけ４日！というわけで、独断と偏見で選ぶベストアクトです！

以下、２０１８年の印象に残った舞台…

１月　箱根霊験誓仇討（勘九郎、七之助）寺子屋（白鸚）歌舞伎座、以上、日本むかし話（海老蔵親子、鷹之資）新橋演舞場、
　　　小栗判官（菊五郎。時蔵）国立劇場
２月　忠臣蔵七段目（白鸚・染五郎）、井伊大老（吉右衛門）、暫（海老蔵）以上、歌舞伎座
３月　お染久松、神田祭（玉三郎・仁左衛門）、滝の白糸（松也、壱太郎）以上、歌舞伎座、　
　　　本蔵下屋敷（鴈治郎）、髪結新三（菊之助親子、團蔵）国立劇場
４月　絵本合法衢（仁左衛門）歌舞伎座
５月　弁天娘女男白浪（菊五郎）、雷神不動北山櫻（海老蔵）以上、歌舞伎座
６月　夏祭浪花鑑（吉右衛門、歌六）、野晒悟助（菊五郎）　以上、歌舞伎座
７月　三國無雙瓢箪久、源氏物語（堀越勸玄）以上、歌舞伎座
８月　盟三五大切（七之助）、東海道中膝栗毛（猿之助、團子、染五郎）以上、歌舞伎座
９月　金閣寺（梅玉、福助）河内山、俊寛（吉右衛門）、以上、歌舞伎座
10月　吉野山（勘九郎、玉三郎）、助六曲輪初花桜（仁左衛門、七之助、玉三郎）以上　歌舞伎座、
　　　俊寛（芝翫）国立劇場
11月　十六夜清心、楼門五三桐（菊五郎、吉右衛門）以上、歌舞伎座
　　　狐狸狐狸ばなし（七之助）平成中村座
　　　名高大岡越前裁（梅玉、右團次、弥十郎）　国立劇場
12月　壇浦兜軍記　阿古屋（玉三郎、彦三郎）、泥棒と按摩（松緑、中車）傾城雪吉原（玉三郎）、お染七役（壱太郎）以上、歌舞伎座
　　　増補双級巴（吉右衛門、歌六）国立劇場

ということで、

●わたしの選ぶベストアクト２０１８

①助六曲輪初花桜（仁左衛門、七之助、玉三郎）
②絵本合法衢（仁左衛門）
③弁天娘女男白浪（菊五郎）
④神田祭（玉三郎・仁左衛門）
⑤壇浦兜軍記　阿古屋（玉三郎、彦三郎）

次点　夏祭浪花鑑（吉右衛門、歌六）、楼門五三桐（菊五郎、吉右衛門）、金閣寺（梅玉、福助）、狐狸狐狸ばなし（七之助）、
名高大岡越前裁（梅玉、右團次、弥十郎）、忠臣蔵七段目（白鸚・染五郎）

この記事を書きはじめるまでは、ひどく低調な一年だったと思っていたのですが、こうして記憶をたどると、やはりいい舞台もあったなと。
特に、昨年の霊験亀山鉾に続いて仁左衛門の活躍が目覚しいですね。①と②は甲乙つけがたいですが、襲名以来の歌舞伎座での助六ということで一位にしました。個人的にはむかし南座で観た仁左衛門＆玉三郎の助六も忘れがたいですけどね。

菊五郎の弁天娘なんて、何回観たかわからないけど、今回は今までのどの舞台とも違った融通無碍の舞台でした。玉三郎の阿古屋は毎回凄いけど、若手に継承しようとしているとはいえ、別格の世界でした。

次点では、福助の復帰に驚きました。歌右衛門という名跡は病気と切り離せない名前なのかわかりませんが、元気になって襲名公演まで漕ぎ着けてほしいですね。あと、平成の菊吉は円熟味を増しているし、地味ながら梅玉さんの天一坊は悪くなかったです。ただ、大衆迎合して大岡裁きみたいなタイトルにした国立劇場はいかがなものか？個人的には吉右衛門の石川五右衛門（国立）の舞台をもう一回見直したいです。（ＮＨＫ-ＢＳで放送してください！）



●２０１８年ＭＶＰ

①片岡仁左衛門
②中村七之助　
③坂東玉三郎、中村吉右衛門、尾上菊五郎

2018年のＭＶＰは文句なしでしょう！ただ、前年の亀山鉾といい、助六、合法衢も、仁左衛門としては演じ納めみたいなニュアンスになっているのがちょっと寂しい。もっとも、このニュアンスって、玉三郎、吉右衛門、菊五郎にも感じられることなので、歌舞伎ファンとしては微妙な心境にはなりますよね～。

二位の七之助は飛躍の年だったんじゃないでしょうか。チケットを取り損ねていけなかったコクーン歌舞伎「切られ与三」も好評のようだし（WOWOW放送分は録画したけど、まだ観てない！）、助六の揚巻に三五大切、狐狸狐狸ばなしあたりまで、大活躍だったと思います。たぶん、梅枝、児太郎がやった阿古屋も自分がやりたかったんじゃないのかな。勘九郎が大河ドラマをやっている間、歌舞伎は七之助の活躍が続くでしょうね。

というようなわけで、2019年は名優たちの舞台の記憶をちょっとでも残せるよう、頑張りたいなと思っております。

わたしが選ぶ２０１７年歌舞伎ベストアクト

毎年１月３日の恒例。というわけで、独断と偏見で選ぶベストアクトです！以下、２０１７年の印象に残った舞台…１月　沼津（吉右衛門、歌六）歌舞伎座、黒塚（猿之助）、雙生隅田川（右......

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