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ハンセン病問題ノート
駿河療養所に「駿河ふれあいセンター」開館
2006.09.20 静岡新聞 朝刊
ハンセン病に正しい理解を 病気の歴史と療養所の歩みを伝える「駿河ふれあいセンター」が開館-御殿場
国立駿河療養所(御殿場市神山)にこのほど、「駿河ふれあいセンター」が開館した。開所六十年の歩みとハンセン病の歴史を伝えるパネルや写真など約九十点を展示している。入所者自治会「駿河会」の小鹿美佐雄会長は「ハンセン病に対する誤解や偏見はまだ残っている。多くの人に真実を知ってもらいたい」と話している。* *
同センターは開所六十周年事業の一環として、平成十三年三月に閉校した療養所准看護学校を改装し、展示室のほか、テレビやビデオ、DVD、大型スクリーンを備える定員約六十人の会議室を設けた。
ハンセン病に関しては、「らい予防法」が廃止される平成八年まで、元患者の隔離政策がとられた。展示室には昭和二十年の療養所開所から入所者の生活を追った写真をはじめ、元患者の人権侵害をめぐる訴訟や闘争のいきさつをまとめたパネルが並ぶ。「ハンセン病は遺伝病ではない」「感染力は極めて弱く、治る病気」といった特徴も紹介されている。
昭和三十年代に職員による給食運搬が始まるまでは、入所者が「飯上げ作業」として炊事場から各寮に食事を運んだ。療養所内に学校はなく、教師役の入所者が寺子屋方式で子供たちに教えている写真も残されている。小鹿会長は「当初は職員が少なく、清掃や洗濯、裁縫、土木、重症患者の看護まで作業が課せられた。入所者は自分たちの体を痛めながら生活していた」と振り返る。
療養所の内山健一事務長補佐は「自治会と協力してつくったふれあいセンター。集会で一般に利用してもらうなど、地域交流の場にもしていきたい」と期待を込める。パネルや写真は貸し出しもしている。問い合わせは国立駿河療養所[電0550(87)1711]へ。
【写説】入所者の映画鑑賞に使われた映写機などが並ぶ「駿河ふれあいセンター」=御殿場市の国立駿河療養所
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