至福の瞬間。

酒と肴の旨い日々。

ローブリュー。

2009年02月09日 | 未整理。
気づけば去年5月に更新して以来、ずっと放置していたこのブログ。

再開しようと思ってはいたものの、契機が見つからずで早や2月。

そんな折に絶好の機会が到来したのでようやく更新です。

ローブリュー。
表参道は骨董通りの奥の奥に位置するこの店には、以前から来たいと思っていました。

フランス料理というよりはバスク料理を標榜する櫻井シェフ率いるビストロです。

店内はバスク(とこの店)を代表する食材である豚の置物が所狭しと並べられています。
おそらくバスクの国旗?であろう旗も翻り(逆にトリコロールは一切なかった気がする)、フランスやスペインに対する独立心の強さが伝わってくるような内装。

噂どおり、サービススタッフもキッチンスタッフも、男子は全員丸坊主という体育会系っぷり。
サービスはややぶっきらぼうな部分もあるけど、常連さんには無邪気に接していたので、別に悪意があるわけじゃないんだと思う。
ちなみに私達の隣に座ってた常連さんも丸坊主でした。

ワインはまずヴーヴレーでスタート。

前菜は黒板に書かれた数々のメニューから「田舎風パテ」「温製ポロねぎ」をチョイス。

共通する味付けとしては、結構塩味キッチリ系だということ。

パテ・ド・カンパーニュは凝縮された肉の旨味が口の中に広がる幸せの一品。
他で見るものより色合いが濃く、血や内臓の割合が高いのかもしれないけどいやな臭みは皆無。

そしてポロねぎ。
どんな形で供されるのかと思ったら、ポワローを数本まとめたものを輪切りにされた状態で盛られてきた。
葱の色の白っぽい部分や濃い部分がモザイク状に配置されていて、見た目も素朴ながらきれいな一皿は、柔らかく煮込まれた葱の甘さ、うまさが少し酸味のあるソースによって引き立てられたもの。
シンプルながら葱の可能性を存分に感じさせてくれる。

2皿目はムール貝をシェア。
小粒ながら旨味の詰まったムールは、会話は止まるし手は止まらないしで、殻の山がみるみるうず高く積まれていく。
エキスたっぷりのスープも人目を忍びつつ、ついついパンを漬けて食べてしまう美味しさ。

ここらで白ワインが終わって赤ワインへ。
サン・ジョセフ 2006 ピエール・ガイヤール
Saint Joseph 2006 Pierre Gayard

料理としてモンテュスとかがいいかとも思ったんだけど好みに負けました。

そしてメイン。

やはり豚料理ということで選んだのは「豚スネ肉のコンフィ」「ブーダン・ノワール」。

コンフィはギャルソンの方からも予め「大丈夫ですか?」といわれていたくらい、想像を超えるボリューム。
まぁ私たちは結構喰うので問題ないけど。
とろとろでコラーゲンだらけの皮から、しっとりとしてやわらかいお肉まで、
豚の旨さを堪能しつくしました。

ブーダンは真っ白なジャガイモのピューレのベッドに二本、横たわってきました。
ホントに好きなんですよね、ブーダン。
ここのはちょっと香辛料抑え目かな。
サン・ジョセフのシラー味にピッタシできれいに平らげちゃいました。

で・・・
この満足感、いつもならここで終わりなんだけど、今回は訳あってデセールもお願いしました。

私のデセールは、なんと「ローズマリーのアイス」。
これがホントに薫り高くて、なおかつおいしい、この日一番のサプライズプレート。

最後の最後まで楽しく過ごさせていただきました。

難をいうとすれば、近頃のレストランのように、大き目のグラスが用意されることはありませんでした。

常連さんになれば違うみたいだけど、基本的にはいわゆるソーダガラス製の普通のワイングラス。

まぁそれも現地っぽさの一環なのかな、ということでこの店の主張と捉えることにします。

ともあれ、また行きたいお店リストに載ることとなったこの店。
次はアンドゥイエットとか豚足とか、際どそうな料理も食べてみたいな。

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