至福の瞬間。

酒と肴の旨い日々。

スグレモノのロブレモノ。

2010年01月14日 | ワイン。
2009年末に忙しかった自分へのご褒美(自分には甘い私)と
2009年に映画100スクリーンをみごと達成した
我が家のシネマフリークの偉業を称えてあけました。

ロブレ・モノ
ヴォルネイ サントノ 2002

ロブレ・モノはなんだか地味な作り手。
インポーターもよく知らないところだし。
店頭でもあまり見かけません。
アペラシオンもヴォルネイばかり。

でも以前飲んだタイユピエがおいしかったのでサントノも飲んでみたかったんです。
ヴォルネイはなんだかんだ言って好きなんです、私。

私の中でサントノといえば、コント・ラフォンのサントノミリュー1998。
鈍器で頭を殴られたような旨さでした。
新宿の房'sであけて、赤ワインが苦手だった友人をピノの虜にしたワインです。

で。

このロブレモノのサントノも旨かったです。
華やかさはあまりないですが、しみじみとした旨さがにじみ出てきます。
タイユピエの方が感動の振れ幅は大きかった気もしますが
それでもさすがの一本です。

実直な作り手の真心こもった一本。

セシル・トランブレイと離婚したロブレモノですが
そのおいしさにブレはありませんでした。
ってよく考えたら2002年は結婚前じゃねーか。

これからも応援してますよ。

30歳とシャソルネイ。

2010年01月04日 | ワイン。
なんだか30歳になってしまいました。

めでたいんだかめでたくないんだか。

でも振り返れば楽しい20代でした。
いろんな人と出会えたし。
いろんなお酒も飲んだし。
いろんなことを体験して。
かけがえのない10年間です。

そんな20代に別れを告げて30代に入る。
そんなときに何を飲もうかと思ったわけですよ。

シャソルネイにしました。

ニュイサンジョルジュ クロ デ ザルジリエール 2004

シャソルネイのフラッグシップです。

で。

かなり期待してたんですが、あけたのがちょっと早かったのかな。
ちょっと硬いというか、開ききらなかった感じがします。
旨いんですけどね。もう一声欲しかったのは事実。

翌日、デキャンタの底に残ってたわずかなワインの香りを取ったら
無茶苦茶花開いてました。
やっぱりちょっと早かったんだな。

何事も焦るな、という30代に向けての教訓とします。

成城石井ラシーヌ合田さんセミナー。

2008年05月03日 | ワイン。
先日、成城石井にてインポーター「ラシーヌ」の
取締役社長、合田泰子さんのセミナーが開かれたので
参加してきました。

まぁセミナーといっても試飲会みたいなものです。

着席した前に並べられたのは白2種類、赤3種類のワイン。

試飲したワインは以下のとおり。

2006 Bourgogne Aligote "A Ligoter"
Alice et Olivier de Moor

 たぶん瓶底が注がれたようでとても濁った状態。それだけでそそる。
 とても柔らかい酸としとやかな果実味。
 深い味わいではないけど、気軽なおいしさ。
 まったりした休日の昼下がりとのマリアージュは最高と思われる。


2005 Riesling Johannisberg
Geyerhof

 普段あまり接することの無い、オーストリーワイン。
 オーストリー。
 色は濃い黄金色でトロトロ。
 香りも芳醇。蜂蜜、黄桃などの強くねっとりとした香りに
 シトラスやグレープフルーツピールのニュアンス。ペトロールは感じないかなぁ。
 分厚い果実味の奥にしっかりとしたミネラルが感じられる。
 つーか旨い。素直に旨い。ワイン単体でも楽しめる。


2006 Pic-Saint-Loup Les Tonillieres
Mas Foulaquier

 ラングドックでカリニャン、シラー、グルナッシュから作るワイン。
 最近この手のセパージュが好きで仕方ないので、ウキウキしながらテイスティング。
 香りからして旨みを感じる。ブラックペッパー、生ハム系の唾液腺が刺激される香り。
 果実味も満載。口の中でブドウを握りつぶしたようなしたたるジューシーさ。
 柔らかいタンニンが心地よい。
 奥さんを追い出した女性が懸命に醸すこのワイン。
 人間関係はドロドロかどうか知らないが、このワインは旨い。
 まぁ、それならいいか・・・。


2005 Cahor La Fage
Cosse Maisonneuve

 赤でも白でもなく、黒ワインと呼ばれるカオール。
 このワインも決して例外ではなく、エッジまでびっしりと色の詰まった
 腰が引けるほどのお歯黒ワイン。
 ところが飲んでみると意外とガッツリ系でもなく、少しタニックながらも
 結構きれいなつくりだったりして驚き。
 まだちょっと青いのでもう少し熟成させたほうがいいのかも。
 と思った20分後、再度飲んでみたらとってもこなれていておいしくなっていた。
 さっきまでの青さはどこへやら、果実の甘みが湧き上がってきていて旨し。
 この変化の早さも魅力のひとつかな。


N.V.(2003) Racines
Les Cailloux du Paradis

 最後はラシーヌと同名のこのワイン。
 ロワールの奇人(?)クルトワが贈る超ビオワイン。
 セパージュはクルトワ本人もよくわからないというテキトーさ。
 でも・・・。
 ホントに旨いんです、これ。
 合田さんも「今日のボトルは状態がいい」というほど瓶ムラがあるこのワイン。
 この日試飲したこれはホントにおいしかった。
 香りはビオ香(ビオ臭じゃないですよ)満載。
 梅、カツオだし、焼きたてのパン、昔どこの八百屋にもあった大樽の糠床。
 味わいもとてもしなやかでやわらかく、ひたすらやさしい。

 あたまのしこうかいろがぜんぶひらがなになってしまうくらいほわぁっとしたわいん。

 先日の成城石井試飲会で感激したレ・ヴァン・コンテと方向性は似ているけれど
 それより深くてエキスが充実していてツボに入るワイン。
 こんなワインを世に送り出してクルトワ・・・。
 ・・・。
 信じられません。


こんなおいしい試飲会をしながら、合田さんのラシーヌ立ち上げまでの経緯や
ワインに対する思い、状態管理や新しいワインの発掘にかける情熱など
目からうろこの話を聞き続けた、充実の2時間(くらいだったとおもう)。

最近試飲会に参加させてもらっている成城石井。
今後も目が離せない。

成城石井自然派ワイン試飲会。

2008年03月13日 | ワイン。
先日成城石井に春に備えてワインを買いにいったところ、自然派ワイン試飲会企画があることを教えてもらいました。

そして昨日その試飲会に参加してきました。

店内には北はシャンパーニュ、アルザスから南はローヌ南仏までフランスの自然派ワイン大集合。

チケット制なので5枚綴りのチケを2部買って着席。
まずは白から。
ジュリアン・メイエーさんのリースリングでスタート。

リースリングは濃い黄金色に蜂蜜やアプリコットの甘く濃密な香り。
粘度も高くトロトロ。
反面味わいはシャープでドライ。
ブドウの酸がきれいに乗って果実味が引き立つ感じ。

そしてお次は・・・
ってな感じでやってると長くなるので一覧で。

ジュリアン メイエー ミュンヒベルク リースリング
Julien Meyer Muenchberg Grand Cru Riesling

ル クロ デュ テュエ=ブッフ シュヴルニー フリリューズ
le Clos du Tue-Boeuf Cheverny Frileuse

ピエール フリック ピノ・ノワール ストランゲンベルク サン・スフル
Pierre Frick Pinot Noir "Strangenberg" Sans Soufre

クリスチャン ビネール ピノ・ノワール ブラン・ド・ノワール
Christian Binner Pinot Noir Blanc de Noir

ランジュ・ヴァン ロペラ デュ ヴァン コンチェルト ドニス
l'Ange Vin l'Opera des vins "Concerto D♪Oniss"

レ ヴァン コンテ ピノワール ド ソワフ
Les Vins Contes Pinoir de Soif

ヴィヌメンティス コート デュ ローヌ
Vinumentis Cotes du Rhone

フランソワ グリナン ラ ヴィーニュ デュ ペロン“レゼルミチュール”
Francois Grinand La Vigne du Perron "Les Ermitures"

プリューレ=ロック ヴォーヌ ロマネ ヴィエイユ ヴィーニュ
Priure-Roch Vosne Romanee Vieilles Vignes

羅列してみるとだいぶ飲んでるな・・・。

この中で最も旨かったのはレ ヴァン コンテ。
ピノ100%のこのワインはホントにきれいなつくりで、
香りも心地いい。シャソルネイに通じる驚きのワイン。
少し色づいた梅の香りに旨みが満載。
酸とのバランスももちろんいいんだけど、この旨みのきれいさが何よりたまらん。
もうぞっこん状態。

反対に???だったのがピエール・フリック。
全然ピノっぽくない。何より濃くて収斂性がすごい。
けっしてまずくは無いんだけど、何が起こっているのかわからん。
なんでこんな造りなんだろう。
王冠だからブショネでは無いと思うんだけど。
香りは厩臭。少したって干した藁の香り。
「馬事公苑に干してある藁」というのがぴったり。
ジェラール・シュレールのピノは旨薄系なのに。
アルザスのピノに悩んだ一本。

そして最後はロック。
実はチケットが足りないながら、仲良くなったお店の人に
おまけで注いでもらったもの。
ロック節炸裂ワイン。
03年ながら既にレンガ色なのが気になるけど
今とてもおいしい。
どうやったらこんなおいしいワインが作れるのか、
ホントにドメーヌに見に行きたい。

番外編でブリュノ・デシェン。
本来はチケット出して飲むべきワインなのだけど
この日のサンプルがブショネだったのでタダで飲ませてもらいました。
重度のブショネではなかったので、果実味の分厚さなどはひしひしと伝わってきました。
これが万全だったらさぞかし旨かろうて。
ネットでも売れる理由がちょっとわかった気がしましたが
一瞬で売り切れるほどか・・・?という気もします。

中盤以降、テイスティング中もコンテのピノの旨さが頭を離れなくて・・・。
チケット出してもう一回飲みたいと思ったくらい。

ちゃんと今度買いに行きます!

パカレヌーヴォー。

2007年12月06日 | ワイン。
油断するとすぐ更新を怠る私。

そんなわけで、ここ最近のワインをざっくりと更新します。

まずはこれ。
パカレヌーヴォー。

06/07Beajolais vin de primour

去年のもうっかり残っていたので、ヴァーティカルで飲んでみました。


うーん。
06の方が色合いも味わいも濃ゆい。かといって07が薄っぺらいかというと、決してそうではなく、旨味と果実味に溢れた優しいワイン。

こないだジュヴシャンで痛い目みた私には十分ありがたいことです。

ウマウマ。


んで、比較するために2本いっぺんにあけたので、その日中に飲み切れるわけもなく、1週間かけて飲み干しましたが、それでも全然へたれないトコロにパカレの凄さの片鱗が伺えたりするわけで。

ジュヴシャンは少しトラウマ気味だけど、他のワインでもう一度パカレの真実を検証しなおしたいと心から思う。

ただパカレはただでさえそんな安くないのに、ユーロ高で容赦なくあがる値段が悩ましい。

円、頑張れ!

ブタラベル。

2007年11月26日 | ワイン。
パカレショックから立ち直るべく、開けたワインがこれ。

Lard, de choix
Les Champs Libres

ル・シャン・リーブルはローヌの自然派の大御所ダール・エ・リボのルネ・ジャン・ダールさんが起こした「旨いもの商社」。

といってワインのほかに何を取り扱ってるんだか知らないけど。

で、ワイン。

セパージュは私のなんとない既成概念を打ち破るシラー&ガメイ!

そしてその結果は、パカレの1/4程の価格にして、見事にパカレショックの傷を癒す旨安ワイン!

パカレ顔負けの梅出汁っぽさに加え、しみじみとした旨味が溢れるワイン。

果実味、酸、旨味、そしてタンニンの甘渋のバランスが絶妙で、飲んでいると全身がほんにゃか癒される。

1本数万円のグランヴァンとこの手のワイン、どちらが人を幸せにすると思うかを問われれば、間髪いれずこっちを指差すだろうなぁ。

見つけたら是非お試しあれ!

02パカレ…?

2007年11月24日 | ワイン。
先日、我が家に来客があってワインを飲んでいた日のこと。

赤を開けるに至り、以前からあけようと思っていた02パカレに手を伸ばしました。

Gevrey Chambertin 2002
Philippe Pacalet

パカレと言えば言わずもがなの造り手で私も大好き。

ところが、少し前からネット上で「02パカレがおかしい。熟成せずにヘタリが早い」みたいな噂がまことしやかに流れていました。

もちろん「そんなことない」的な意見も多く、私も「とりあえず我が家のパカレは大丈夫でしょ」と例によって根拠もない割に固く多寡を括っていました。

ところが、開けてグラスについでみると全然香らない。パカレらしい梅や出汁っぽい香がちっとも立たない。

それは味も同じ。
少しばかりの果実味と酸味があるばかりで、旨味とか甘味が欠け気味。

バランスとかそういう問題じゃない。

なんか大切なものをどこかへ忘れてきた感じ。

松田優作なら「なんじゃこりゃー!」っていいそう。
わかんないけど。


そんな強烈に凹みながらも、悪あがきで大振りのグラスで何度か移し替えを繰り返していると…。

ほんの微かですが、でてきましたよ、パカレ節!

急いでデキャンタージュまでしてみましたが、底の方にパカレの面影を感じる程度までしか開いてきませんでした。

きっと大切なものは忘れてきたのではなくて奥の方にしまいすぎて、取り出すのに時間がかかるのだと思いました。

そんなわけで、02パカレはあと3,4年後にもう一度飲みたいものです。

もう我が家にはないけど。

いい勉強になりました。

大岡さんヌーヴォー rouge 。

2007年11月21日 | ワイン。
フォワイヤールのヌーヴォーに続いては、ボージョレから一度離れてローヌの大岡さんが醸すヴァン・ヌーヴォー。


色は濃いめ。
というか、開ける前からわかっていたものの、むちゃくちゃ澱入り。
ワインの色か澱の色かわからないほど、エッジまでびっしりと澱。

このワインが受け入れられるようになった世の中は結構すごいと思う…。

さて、肝心のワイン。
もうこれは果実味の塊。
膨大な果実の甘さとその奥に張りつく旨味が一体になって口に転がり込んでくる。

渋さとか酸っぱさは皆無、とはいいすぎだけど、微々たるもの。

今話題の脳内メーカー風に書くと、

果果果果果果果果果果
果果果果旨旨果果果果
渋果果果旨旨果果果酸

って感じかな。

ようは旨い!

こんな旨いならもう一本買っておけばよかった。


とはいえ、まだ大岡さんヌーヴォーの白が残ってます。
こっちも、赤に負けないくらい、というかよく見えるだけに白の方がひるむくらい澱が入っています。

これ、澱を添加してるんぢゃないだろか。

こちらも飲みしだいアップします。

それにしてもこの赤は旨かった。
ボージョレヌーヴォーが霞みそう。

このポップなラベルを見かけたら、即買いをお勧めします。

ココファーム報告版。

2007年11月20日 | ワイン。
さて。

やっぱり書こうと思います。

ココファーム収穫祭。

本当においしかった。
白も赤もロゼも。
持ち出し厳禁のできたてにごり白も。

晴れ渡った青空の下で、ブドウ畑に腰を下ろし、チーズを乗せたパン、スペアリブ、合鴨をつまみながら。

本当に至福でした。

でも、二人で白、赤、ロゼ、にごり白はちょっと多かったかな…。
3本半(にごり白は500ml)だもの。

そりゃへべれけになるわけだ。
ブドウ畑の斜面をおりるのも一苦労でした。

収穫祭自体は勝俣さんも間近でみたし(会場への到着が一緒だったので)、ひっひーさんにも久々に会えたし。

最後のへべれけさえなければ完璧でした。

「お酒は楽しく適量を」を座右の銘にして、来年も参戦します。

あっ、来年は無理なく全種飲むために、有志を募ろうっと。
もちろん融資も大歓迎ですが。

そんなこんなで、おいしいワインと料理を作ってくださった、ワイナリーとこころみ学園の方々に心から感謝でいっぱいです。

ごちそうさまでした!