至福の瞬間。

酒と肴の旨い日々。

マリージェンヌ。

2010年02月05日 | 未整理。
以前から気になっていた東銀座のビストロ、ラ・マリージェンヌに行ってきました。

ここは自然派系のワインと、ひらまつで腕を奮っていたシェフの料理がウリだそうな。

店内はカウンターとテーブル席があって、落ち着いた雰囲気。

最初は白ワインをボトルで。
と思ったんだけど、ロゼにしてみました。

タヴェル ロゼ 2007
ラングロール

イモリだかヤモリのラベルのこのワインはオリだらけ。
旨みがオリから染みだしてきているようなワインです。

ちょっと還元臭もありましたが時間と共に解消。
ホワホワの旨味に、最初から癒されます。

アミューズはブーダン・ノワール。
紅玉のピュレに乗っかったブーダンは結構濃いめの造りで旨かった。
アミューズなので一口サイズなんだけど、アラカルトで頼みたいくらい旨い。

次は蝦夷鹿のカルパッチョ。
柔らかくて滋味深い鹿肉は、香り高いルッコラと甘酸っぱく煮た金柑との相性抜群。
歯触りのアクセントのゴボウもとてもよかった。

見た目もきれいだし、完成度がメチャ高い一皿。

次は小ヤリイカにスッポンのミンチを詰めたファルシ。

イカを克服したばかりか、今や軽くイカ好きの私にとって、これはたまらん。
むっちりしたイカの中からスッポンエキス満載の肉汁があふれだして、まさに至福。

旨みももちろんすごいんだけど、全体的に塩がきっちり効いていて、とっても好きな味付け。

こりゃ今やヒルズ族になってしまったミタニのあとを継げるかも。ってエラソーですが。

お魚はヒゲダラとアワビのポワレ。

しっとりした身に褐色の凝縮したソースがたまらん。
こんな渾身のソースをお皿に残しちゃ申し訳ないので、思わずパンで拭ってしまいます。


メインは大好きな仔羊。

ワインは赤へ。

コルナス 2003
ティエリー・アルマン

大岡さんの師匠筋にあたるのかな。

もう7年経つのにとってもジューシーで若々しい。
タンニンも肌理細やかで、味のノリも心地よくて、くぅ~、って感じ。
さすがの一言に尽きますよ。

で、仔羊。

きれいなロゼに仕上げられた仔羊は、あの独特の薫りが立ち上っていて、興奮のあまり鼻血がでそう。

もう筆舌しがたい旨さなので、書けません。
ホントに至福ですよ。
あー、また食べたい。



このお店、ここまではデセールも含めて最高でした。
ただ・・・
最後にサービスでグラッパを出してくれたのです。
さすがにもう飲めないでしょ。
しかもグラッパ。

と思いつつも、せっかくのもてなしなので、頂戴しましたけど。


何はともあれよかった。
頻繁には行けないかも知れないけど、必ずまた行きたい店です。

できれば1シーズン1回は行きたいかも。

頑張ろうっと。

アンリ・ミラン。

2010年01月25日 | 未整理。
年明けにめでたげな報告がありました。

群馬に住む私の友達が、彼女と同棲を始めたとのこと。

以前、うちの妻も含めて4人でワインを飲みに行ったことがあるので、お祝いにワインを贈ることにしました。

以前から気になっていたワインを買ったのですが、飲んだことないワインをプレゼントするのも無責任な話なので、飲んでみることにしました。

・・・。
平べったく言えば、プレゼント用に買ったワインを飲んでみたくなっちゃってあけちゃったわけです。

アンリ・ミラン
レ・ボー・ド・プロヴァンス 2004

南仏プロヴァンスでもマイナーなアペラシオンで自然な造りを貫く生産者です。

たしか、一時プロヴァンスに住んでた新井順子さんが見つけて日本に輸入しはじめたハズ。

ちなみに現在のインポーターはディオニーです。

色合いは濃ゆいです。
まぁ濃いブドウのオンパレードだし。

で、がっつりしたタンニンを予想して飲むと、肩透かしを喰います。

かなり甘味が強いです。
タンニンのこなれた甘さにつるんとした飲み口。

酸味はあんまりないですね。全体的にゆるい癒し系ワイン。

なんだかんだで嫌いじゃないです。

というか、結構万人受けするんじゃないだろか。

そんなわけで、このワインをプレゼントすることにしました。

もちろんもう一度買い直しますよ。

スグレモノのロブレモノ。

2010年01月14日 | ワイン。
2009年末に忙しかった自分へのご褒美(自分には甘い私)と
2009年に映画100スクリーンをみごと達成した
我が家のシネマフリークの偉業を称えてあけました。

ロブレ・モノ
ヴォルネイ サントノ 2002

ロブレ・モノはなんだか地味な作り手。
インポーターもよく知らないところだし。
店頭でもあまり見かけません。
アペラシオンもヴォルネイばかり。

でも以前飲んだタイユピエがおいしかったのでサントノも飲んでみたかったんです。
ヴォルネイはなんだかんだ言って好きなんです、私。

私の中でサントノといえば、コント・ラフォンのサントノミリュー1998。
鈍器で頭を殴られたような旨さでした。
新宿の房'sであけて、赤ワインが苦手だった友人をピノの虜にしたワインです。

で。

このロブレモノのサントノも旨かったです。
華やかさはあまりないですが、しみじみとした旨さがにじみ出てきます。
タイユピエの方が感動の振れ幅は大きかった気もしますが
それでもさすがの一本です。

実直な作り手の真心こもった一本。

セシル・トランブレイと離婚したロブレモノですが
そのおいしさにブレはありませんでした。
ってよく考えたら2002年は結婚前じゃねーか。

これからも応援してますよ。

30歳とシャソルネイ。

2010年01月04日 | ワイン。
なんだか30歳になってしまいました。

めでたいんだかめでたくないんだか。

でも振り返れば楽しい20代でした。
いろんな人と出会えたし。
いろんなお酒も飲んだし。
いろんなことを体験して。
かけがえのない10年間です。

そんな20代に別れを告げて30代に入る。
そんなときに何を飲もうかと思ったわけですよ。

シャソルネイにしました。

ニュイサンジョルジュ クロ デ ザルジリエール 2004

シャソルネイのフラッグシップです。

で。

かなり期待してたんですが、あけたのがちょっと早かったのかな。
ちょっと硬いというか、開ききらなかった感じがします。
旨いんですけどね。もう一声欲しかったのは事実。

翌日、デキャンタの底に残ってたわずかなワインの香りを取ったら
無茶苦茶花開いてました。
やっぱりちょっと早かったんだな。

何事も焦るな、という30代に向けての教訓とします。

鍋初め。

2009年11月08日 | 未整理。
立冬を迎えて、暦の上では冬になったみたいですね。
ここんとこ、朝の冷え込みはそれらしいものがあります。

そんなわけで。

今シーズンの鍋初めです。
しょっぱなは鶏でいってみました。

鍋って、旨いし、楽チンだし、あったまるし、野菜も肉も満遍なく摂れるし、
おまけにお酒にもあうって万能すぎやしませんか。

夏よりも冬が好きな私の1要素です。


で。

日本酒は黒澤をたまには離れて。

十五代九郎右衛門
特別純米 ひやおろし
湯川酒造

信州は木曽のお酒です。

以前祭りで飲んで以降、気になっていたお酒を改めてうちで飲んでみました。

このお酒、お米は美醸会と同じ「ひとごこち」です。

黒澤のようなバランスのよさもあるんですが、
飲み心地がとてもいいです。

なんつーか、いい意味でとげがないというか。
穏やかで、日々の疲れが癒される感じです。

鹿児島とかいくと、一日の終わりに割り水しておいた焼酎を燗につけて
いわゆる「だれやめ」ってな立ち位置のお酒を飲みますが、
この日本酒はそんなイメージの優しさ、包容力を持ったお酒です。


いやぁ。
つくづく、信州ってのは酒どころですな。


もうすぐやってくる正月の味の強い料理にもよさそうです。
実家に持ってこうかな。

・・・。
ちょっと気が早いか。

ガール・ド・リヨン。

2009年10月20日 | 未整理。
ながいご無沙汰からひっそりと復活させようと思います。

あまりにご無沙汰が過ぎて書けなかった(書かなかった)店が
山ほどありますが、仕方ないですね。

復活の第一弾は八丁堀のビストロです。

ガール・ド・リヨン
Gard de Lyon

結構いろんな雑誌に掲載されて著名なこの店は、オフィス街八丁堀の日曜日という悪条件にもかかわらず
予約で満席という状態。
必要ないだろうと思いながらも何気なくとった予約が
効を奏しました。

入って左には「これでもかっ」っていうくらいの
ビオワインが並んでいます。
これはいわばメニュー。
それぞれのワインボトルに値段が書いてあって
お客さんはワインリストの代わりにそのボトルを見てワインを頼みます。

まずはグラスワイン。
ローヌはペランの白とピュズラの白を一杯ずつ。

ペランは最初酸が強かったですが、時間とともに厚みが出てきて旨いです。
ピュズラはさすがのシュナンブラン。やさしい甘みが豚の塩気によく合います。

料理はまず「海老のガーリックオイル煮」と「豚足と豚耳のゼリー寄せ」。

どちらもキッチリ塩気がきいていて、海老や豚の旨味が際立ちます。
酒飲みにはたまらない肴です。

折をみて赤。
こともあろうに名前を忘れてしまったこのワインは
ヴァン・ド・ペイですがシラー、グルナッシュ、メルローという
ちょっと珍しい組合せ。
インポーターはアルカンでした。

抜栓直後はメルロー由来と思われる青さがちょっと気になりましたが、
タンニンはあまやかで刺々しい渋みはなく、スルスル呑めました。

料理は王道カスレとモツの八丁味噌煮込み。

カスレももちろん旨いんですが、このモツの味噌煮が絶品。
これ、なんでも合うんじゃないでしょうか。

一つ一つのポーションが大きめなので、
2人で4皿食べてもうお腹一杯です。
デセールには食指も動きませんでした。

ワインが安いのでお会計も良心的。

是非また来たいお店です。

お花見。

2009年04月04日 | 未整理。
桜もようやく本番ということで、お花見に行ってきました。

いつも走りに行ってる砧公園で9時半から走ったあと、そのままお花見に突入です。

お酒はここ数年お花見の定番のロゼ・プリムール。
日本人の大岡さんがローヌで作る新酒です。
桜柄のラベルもお花見に興を添えますな。

お弁当は唐揚げやら卵焼き、ウィンナー、貰い物の手作りマーマレードにスモークサーモン、チーズにバゲットという極楽状態。
春を意識して、菜の花とタラの芽を粒マスタードとマヨネーズで和えたものも用意しました。

運動後にいきなり呑むほど命知らずじゃないので、十分に水分を摂ってから、春を祝って乾杯。
もうふにゃふにゃですよ。
桜はきれいだし酒は旨いしで今年の花見も無事堪能しました。

桜が長持ちしたら来週もやっちゃうかもしれません。

第二次新酒会。

2009年03月16日 | 未整理。
ようやく今年の新酒ができたので、長野でも飲みましたがあらためて自宅でお祝いです。

お祝いを口実に、肴も力を入れます。

手羽入りの筑前煮にヤリイカとアサリのガーリック炒め、脂ののった戻り鰹のお刺身です。

やりいかはそのままでもおいしかったので、一杯は刺身で食べました。

生から始めて火入れまで、肴が豊富だったこともあって、結構飲んじゃいました。

例年より少し甘味の強い生。私はありだなぁ。
煮物との相性が抜群でした。

あー、今年もいいお酒ができました。
蔵の皆さんに感謝です。

ピザ。

2009年02月22日 | 喰。
私にとって初めての体験である、とある催しのため
6人で飲んだくれました。

お店は新宿の南口裏通りにあるピザ屋。
ピッツェリア・ドォーロ 新宿店。

まずは白ワインで乾杯。
LUNA。

詳しく覚えてないんだけど、ソーヴィニオン・ブランだった気がする。
結構甘みを感じるワインで、ちょっと次の白との順番が逆だったかも。
でもおいしかった。イタリアらしいといっていいのか知らないけど
明快なおいしさを感じるワインでした。
ラベルもセンスフルで好きな感じ。

お料理はホワイトアスパラ、生ハム、バーニャカウダからスタート。

お料理が来る前にLUNAが空いちゃったので、もう一本白で。

続く白はシチリア。
グルフィ ヴァリカンツィリア
シャルドネ混じりの白ワインなんだけど
南イタリアの太陽を浴びた、もっとファットなワインを想像していたら
思いのほか酸が逞しくて綺麗なワイン。

ここら辺からピザかな。
ピッツァは定番のマルゲリータと香り豊かなキノコのピッツァ、フンギ。
そうそう、トリッパの煮込みも頼みました。

というわけでワインも赤へ。

リヴェルナーノ キャンティ・クラシコ
トマトソースだし、王道のキャンティ。
ここのキャンティはメルロが混じっているので、
ちょっと色が濃い目。

そんなわけで料理も牛肉のラグーを使ったパスタを追加。
何気にこのパスタが特に旨かった気がします。

最後はグラッパまで飲んじまいました。

6人で散々飲んで食って、気付いたらお店で最後のお客さんでした。

新橋に本店があるこのお店、着いてみたらだいぶ前に来たことある店でしたが(すっかり忘れてました)、ほのかな記憶をたどってみると、その時よりいい印象だった気がします。

ワインも豊富だし、わいわいにぎやかに飲めるしで
また大勢で来たいお店です。

ブロシェット。

2009年02月16日 | 未整理。
その日は奇しくもバレンタインデーでした。

重要な買い物を済ませて、かねてからいくことになっていた赤坂の串焼きワインバー(?)ブロシェットへ。

まずはシャンパンで乾杯。

ジャック・ド・フランス
Jacques de France

アミューズはマリナード。
色鮮やかで酸味のあるアミューズで食欲増進。

オードヴル・ヴァリエは以下の通り。
かぼちゃのテリーヌ
根菜のピクルス
ブランダード

こちらも色合い、味わい、歯ざわりがまちまちで、これからのお料理への期待が高まります。

白ワインは大岡さんのヴィオニエ。
Le Canon Viognier

相変わらずのドにごりで相変わらずの果実味。
香りも味もふくらみがあって本当に美味しい。

でお料理は、最初っからブーダン・ノワール。
ローブリューに比べて中身がやわらかいし香辛料もきいてるんだけど、これもこれで旨い。
聞けばコーンスターチのような固める材料を控えてるんだそう。
今度は赤を飲みながらたべたいな。

続いては生ハム。
北海道産という生ハムは、半冷凍の状態でテーブルへ。
これが絶品...。
半冷凍が口の中で溶けると同時に、ハム自体も溶けていく感覚。
脂はしつこくないのに旨味はキッチリ伝わってくる逸品。

続いて本題の串。
ホタテは、肝と貝柱の二本立て。
炭火でじっくりと焼き上げたホタテは、ジューシーで甘い。
肝も臭みのかけらもなくてミルキーな旨味が口中に広がる。
特別に用意してもらった貝のヒモの串も心地よい歯ごたえと磯の風味であっという間におなかの中へ。

第一のお野菜の串はトマト。
赤と黄色のトマトは酸味と甘みのバランスがよくて、備長炭の遠赤外線効果で中までアツいのも気にせず食べてしまう。

この辺でワインも白から赤へ。

赤はお気遣いいただいて用意されたワイン。
スーテロンヌ エルヴェ・スオー
La Souteronne
その昔、私がお店で働いていたときに大好きだったワイン。
ガメイ100%なんだけど、ローヌとは思えないくらいやさしくてやわらかくて、難しい話なんてどうでもよくなるふにゃふにゃワイン。

そして串もお肉へと推移。

砂肝のコンフィは砂肝が苦手な人でも食べられるとのことですが、砂肝が大好きな私たちにとってももちろん幸せの一串。
プリッとした歯ざわりの砂肝からジュワっとあふれる旨味肉汁。
鼻息あらく平らげました。

パールオニオンとベーコン串を挟んで霧島豚。
ソムリエールの方が最近中央葡萄酒で剪定に参加されたそうで、その戦利品のぶどうの枝も使って焼き上げてもらいました。

木の枝の焼ける香ばしい薫りに包まれたやわらかい霧島豚は、ホントに豚っておいしいよなぁ、と改めて感じさせてくれるとともに、仕上げの幸せをもたらしてくれました。

ここらでスーテロンヌをお店の人と分かち合って、シェフが寝かせておいた2008ヌーヴォーも抜栓。
そのあとシェリーと、中央葡萄酒のベリーAジュースまでご馳走になっちゃって、もうふらふらで家路につきました。

お昼の買い物も夜のご馳走も本当に楽しかった。

幸せな、そして大切な一日でした。