もちろん家計は火の車

読書と映画、クルマにゲーム……いろんなものを愛しつつ、怠惰な日常を送るオッサンのつぶやき。

「見せる? or 隠す?」 ……2つの広告に見る、手法の違い

2009年12月22日 | 日常

先日、『100年予測』という本についてエントリを書いた。
人間とは、どうにも「未来を知りたくなる」生き物らしい。
というわけで、新しい年(2010年)を目前に控えたこの時期、
「2010年を予測する」ってな企画が花盛りである。

中でも面白いのが、
『週刊ダイヤモンド』と『週刊東洋経済』という、2つの経済誌。
それぞれ、現在発売中の最新号で
「2010 総予測」 (ダイヤモンド)
「2010年 全解明」 (東洋経済)と称して、
2010年の日本&経済を予測する……という特集を組んでいる。
(まぁ仕方ないこととはいえ、タイトルまでそっくりであるw)

昨日の新聞に両誌の広告が載っていたが、
宿命のライバルの両誌の広告が、
よりによって「隣同士」に並んでいて、ちょっと笑えるw。
ただ、ライバル誌同士のこの広告、
互いにソックリなレイアウトとは裏腹に
それぞれ、まったく異なるコンセプトで作られていて面白い。
(ちなみに広告の体裁は、中央に
それぞれ「総予測」「全解明」の3文字を
縦組みで大きく入れる……というもので、両者ほとんど一緒w)

で、両誌の広告のコンセプトの違いは……というと、
つまるところ「見せるか? 隠すか?」の違いである。
どちらも、内容紹介として記事の「見出し」が並んでいるわけだが、
大きく分ければ
『ダイヤモンド』が“見せる”派で、
『東洋経済』が“隠す”派、ということになろうか。

要するに、広告上の「見出し」を見ている限り、
『ダイヤモンド』の方は、だいたいの内容がわかるようになっているものの、
『東洋経済』は、どういう内容かわからないように作ってあるのだ。
例を挙げると、
「世界と日本の経済危機はまた来る!」(ダイヤモンド)
「世界経済は大不況を脱したか」(東洋経済)
……というような具合である。
断定調の『ダイヤモンド』に対し、
『東洋経済』では、「~か!?」的な見出しが多い。
『東洋経済』が「為替 歴史的な円高に突入するのか?」とやっているのに対し、
『ダイヤモンド』では「円は70円台、株は8千円割れも」と書いており、
広告を見ているだけで、“1つの情報”が手に入ってしまう計算だ。

この違い、つまりは、広告を見て
「だいたいの感じは分かった。あとの詳細は、買って読もう!」
「結局どういうことが書いてあるか分からない。だから買おう!」
……この、「どっちの動きに期待するか」ってことなんだと思う。
「雑誌を買ってもらう」という、同一目標に対して
まったく異なる、この2つのアプローチ。
考えてみれば「どっちもどっち」で、甲乙つけがたいが、
あえて言えば、サービス精神旺盛な分、
『ダイヤモンド』の方が好印象……って感じかもしれない。
(ま、広告である以上、『ダイヤモンド』だって“チラ見せ”程度なワケだがw)

で、残る問題は「いったいどっちの雑誌を買うのか?」……であるが、
結論から言うと、私の場合、どちらも買いません。
だって『東洋経済』『ダイヤモンド』とも、
週刊誌のクセに、定価780円! さすがに、これは高いよぉ……。
それって、やっぱ“月刊誌”の価格だよね。
ま、こういうのは
日本経済をバリバリ回している“エグセクティブ”な貴兄に……ってことで。


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