けっこう久々に、読んだ本の感想など……。以前のエントリでも書いたとおり、このところ“戦国もの”にハマっている関係で加藤 廣の歴史ミステリー『信長の棺』(上・下巻、文春文庫)を読んだ。実はこの『信長の棺』、首相在任当時の小泉純一郎が多忙な日々を縫うようにして読んで「おもしろかった!」との感想をもらし、各方面で当時話題になった本だったりする。ま、ミス . . . 本文を読む
ちょっと前に当ブログで『オレの宇宙はまだまだ遠い』というコミックを紹介したのだが、今回は、その『オレの宇宙は~』の作者であるマンガ家=益田ミリの手によるエッセイ集について取り上げたい。つーか、この益田ミリというマンガ家さん、以前のエントリでも書いたようにブログ主は「ぜんぜん知らなかった方」なのだが(←失礼!)、調べてみたら、もう何冊もエッセイを出してるみたいで実はマンガ&文字の「両方イケ . . . 本文を読む
え~、それでは「夏を涼しくする小説」と題しまして、最近読んだホラー小説紹介、その(3)であります。今回取り上げるのは、小野不由美の『残穢』(ざんえ)。ご記憶の方もいるかもしれませんが、著者の“小野不由美”とは、かつて当ブログのこちらのエントリで紹介した、和製モダン・ホラー小説の傑作『屍鬼』を書いた人。その“信頼のブランド”=小野印の「9年ぶりの新作! . . . 本文を読む
本当は「夏を涼しくしてくれる」ホラー風味の“本&映画”について語ることになってたわけだけど、ちょっと予定を変更して、今回は最近読んで「少しジ~ンときてしまった」コミックについて……。そのコミックのタイトルは『オレの宇宙はまだまだ遠い』。作者である“益田ミリ”というマンガ家さんは、例によってブログ主の知らなかった方なのである . . . 本文を読む
最近読んだホラー小説、その(2)である。今回取り上げるのは、太田忠司の『奇談蒐集家』。ぶっちゃけた話、作者である“太田忠司”とはブログ主の知らない作家さんだったりする。ただ、書店で見かけた本書を手にとりパラパラやってたら、その筋書きが「なかなかに面白そう」だったので、思わず購入してしまったと……ま、そんな一冊である。本書のカバー帯に「求む 奇談! . . . 本文を読む
夏である……と書いて気づいたのだが、この出だし、前回書いたエントリと「まったく同じ」である(笑)。ま、そうした凡ミスも飛び出るくらい、毎日暑くて「ボーッとしてしまうような日が続く」と、そういうことで1つ…w。で、だ。暑い毎日を「できるだけ涼しくすごそう!」というわけで、今日から何回か、最近読んだ“ホラー小説”だとか最近見た&ldqu . . . 本文を読む
ブログ主の場合、とにかく読書が大好きで1週間あたり、もうバカみたいに大量の本を読むのだが、中でもお気に入りとなっているのが"エッセイ"の類である。最近読んだ中で印象的だったのが、一応は"漫画家&文筆家"ということになっている杉作J太郎が書いたエッセイ『杉作J太郎が考えたこと』(青林工藝舎/刊)である。誤解を恐れず言えば、杉作J太郎……と聞いても、まずフツ~の日本人は「誰 . . . 本文を読む
当ブログをお読みの皆さんは、マンガ家のフカザワナオコをご存じだろうか?
以前、こちらのエントリで紹介したことのあるコミック・エッセイ
『毎日がおひとりさま。 ゆるゆる独身三十路ライフ』を描いた作者さんである。
先日『amazon』から送られてきた宣伝メールで知ったのだが
この『毎日がおひとりさま』、なんと! その後シリーズ化されて
現在、3巻まで刊行中なのであった(最新刊にあたる
『いまだに毎日がおひとりさま。ぐうたら独身三十路ライフ』は、
今年10月29日の発売。要するに、まだ出荷されたばっかりの新刊だったりする)。
この『毎日がおひとりさま』、内容的には
「金ナシ&彼ナシの三十路独身、職業は不安定なマンガ家(!)」という . . . 本文を読む
“戦後最大のミステリー”として名高い完全犯罪、あの“3億円事件”を
題材にした異色小説『閃光』(永瀬隼介・著、角川文庫・刊)を読んだ。
ちなみに、本書を原作にした劇場映画が現在公開中なのだが、
そちらのタイトルは『ロストクライム -閃光-』。原作の表題が
映画では“サブタイトル”になってたりして、 . . . 本文を読む
昨日に続いて、“最近読んだ本”シリーズの第2弾である。
今回のお題は『消えた錬金術師 -レンヌ・ル・シャトーの秘密-』。
イギリスでベストセラーになったという本書は、
中世から伝わる歴史ミステリーに“冒険アクション”風味をトッピングした作品。
その意味では、かの『ダ・ヴィンチ・コード』を彷彿とさせる作風なのだが、
ま、そこまで言うと「ちょっと誉めすぎ」って感が、無きにしもあらず。
(っていうか「かなり誉めすぎ」ってことになりそうだなぁ……。
残念ながら本書は、あまりオススメとはいえない出来なのであった・笑)。
本作の主人公=ベン・ホープは、もと「SAS(英陸軍特殊空挺部隊)兵士」という
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このところ、わりと時間に余裕のある生活が続いており、
連日“読書三昧”という幸せな日々を送ってたりする(う~ん、素晴らしい!)。
……というわけなので、これから何回かに分けて、
ここ最近に読んだ本の感想など、書いていくこととしたい。
で、まずは第一弾。
『オカルトゼネコン 富田林組(とんだばやしぐみ)』(蒲原二郎・著、産業編集センター・刊)。
この本、“第10回ボイルドエッグズ新人賞受賞作”というキャッチコピーで分かるとおり、
ぶっちゃけ、あまり知名度の高くない新人作家=蒲原二郎のデビュー作である。
帯のキャッチコピーにあるとおり「リーマン・ショック小説」という触れ込みだが、
もちろん、エリート・ビジネスマンが主役の国際金融小説……であるワケがない(笑)。
「サラリーマン(=リーマン)が、すごいショックを受ける小説」、それが本書である(なんだよ、そりゃw)。
とにかく本書の場合、
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え~、それでは小説版『ゴールデン・スランバー』の感想、続きである。
私の場合、今回の作品に関して言うと、
(1) まず最初に“映画”を見る
(2) その後で“原作小説”を読む……という順番で接しているわけだが、
「“映画”と“小説”の違い」という意味からすると、
実は両者には「ほとんど」と言っていいくらい、違いがなかった。
(劇場版の映画は、細部で一部違いが見られたものの、
原作をかなり忠実に映像化していると言ってよい)
……なもんだから、映画を見た時の感想(エントリ)で書いた
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映画『ゴールデン・スランバー』については、
劇場公開時の感想を“1月30日付”のこちらのエントリで書いたとおり。
その時点では未読であった伊坂幸太郎の原作小説
(『ゴールデン・スランバー』(新潮社・刊))についても、
「このあとで一応、読んでみようかな……」なんてことを、
当時書いていたわけだが、遅ればせながら
ここへ来てようやく、その“原作版”を読み終えることができた。
映画を見てから、実に3カ月近く……。
自慢ではないが、本を読むのは
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先月もネタにしたが、クルマ雑誌の名門『NAVI』が、
2月末発売の“4月号”をもって、ついに休刊となった。
“休刊”というと「少しの間、お休み」……なんてイメージが
あるかもしれないが、これは出版業界の慣行ってヤツで、
平たく言えば“廃刊”と同じでことある
(せっかくの“雑誌コード”を、単に「手放さないでおく」だけの話)。
ま、今回の『NAVI』休刊については、前回のエントリで
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朝日新聞から出ているムック本
『真犯人に告ぐ! ~未解決事件ファイル』を読んだ。
往年の“別冊宝島”みたいな体裁で刊行されている本書は、
「世田谷一家殺害事件」だとか「国松長官狙撃事件」だとか、
いまだ“未解決”のままとなっている大事件、
あわせて11件の謎に迫るレポート記事を集めたもの。
要するに、同じ朝日新聞系列の週刊誌『週刊朝日』に掲載された、
いわゆる“事件モノ”記事の総集編……みたいなものだが、
あくまでも本書は「(複数の)ノンフィクション記者による書き下ろし」。
「これまでに判明している事実」にプラスして . . . 本文を読む